海外旅行保険嫌い

2005年6月5日
 
私が海外に行くのは、仕事がほとんどなのである。だから、疲労・心労があるし、現地の食べ物が合わなかったり、食あたりしたりして、体調を崩すこともある。だから、私が海外に行く時は、必ず海外旅行障害保険に入ることにしている。
セットで販売しているやつは高額な掛け捨ての保険料が必要で、1週間の海外滞在でも2万円くらいになってしまうから、これはパス。バラ掛けで最低限だけかけるので、1ヶ月の海外滞在でも2千円くらいである。以前は、成田空港に向かう途中、京成線の上野駅にある旅行会社でスカイライナーの待ち時間に、10分くらいで入れるやつを利用することが多かった。
 
保険に入っていると、海外で病気になっても、保険会社で提携している病院だったら、すべて無料で、立て替える必要もない。現地でも保険会社のセンターへコレクトコールで日本語で相談できるので、夜に急に熱がでた時などはたいへん頼りになりなる。勿論、提携してない病院でも、領収書を持っていれば、お金が返ってくる。
医療費もその国によっては、まちまちで、たとえば米国で盲腸の手術をしちゃって、1週間入院した場合、米国の社会保険に入っていない我々外国人に対しては、約200万円という高額な請求がきてしまう。こういう時に、保険に入っていないと、後から地獄である。
一方、英国や北欧などの社会保障制度の整った国では、我々外国人が入院しても、ほとんどがタダである。英国に税金を納入していない我々が英国ではタダだとは、めちゃくちゃ太っ腹である。そのかわりに、英国人たちの重税ってのは悲惨であり、私の知り合いの英国人たちは、次々に英国から逃げ出しているのが実情である。(収入の8割が税金でもっていかれちゃったら、日本や米国では暴動になるんじゃないのぉ?)
 
ところで、実際、私は保険を使って入院したことが数回ある。
初めての海外での入院は、タイのバンコクだった。あの時は、オーストラリアに2週間滞在し、アジア各国を2週間で回った後、最後の目的地バンコクに到着したのだった。2日後には1ヶ月ぶりに日本に帰ることになっていた。でも、私は旅の疲れと、やっと日本に帰れる安心感から高熱を出し、病院に入院しちゃったのだ。それで私の帰国は2週間ほど延びることになってしまった。
 
このタイでの入院生活は、最高の休暇になったのだった。広い豪華な一人部屋をあてがわれたし、きれいな看護婦さんもたくさん付いてくれた。日本への国際電話も60分までは保険でおりた。夜中に「お腹が空いた」と看護婦さんにいったら、中華料理をたらふく出前してくれた。「街に出たい」と言ってみると、運転手つきで車も出してくれた。ちょっとした王子様気分である。それに、日本語が堪能な医師が、毎日19時くらいに、私だけのために顔を出しに来ていた。この医者の素性を聞いて見ると、タイの厚生省みたいなところから来ている人らしく、以前に日本の医大に留学していたらしい。私は単に疲労で熱が出ただけなので、診察といっても「食欲は出てきましたか」とか聞くだけである。ほとんど、診察とは関係ない話を一時間くらいして帰っていくのが日課だった。入院中は暇だったので、ちょうど良い話し相手だった。
彼はいつも「タイは危険なところだから、気をつけてください」と言って、「若い人が殺されました」とか「エイズの感染が広がっています、だから悪い遊びはしないほうが良いです」とか、そんな話ばかりしていた。エイズ防止用に避妊具まで渡してくれた。勿論、使う事はなかったけどね。考えてみたら、彼は本当に医者だったのかなぁ?厚生省というのがちょっとうさんくさい気がしたけど、まあ、大きな病院だったので、多分、本当なんだろうねぇ。
 
結局、私は2週間入院して、10万円くらいの請求になり、勿論、全部が保険でおりた。
 
後で知ったのだけど、タイの病院はすごくサービスが良いので、旅に疲れた旅行者が病院に行き、入院する事が結構あるらしい。保険に入っていれば、タダなんだから、便利なものである。病院のほうもそれを承知していて、日本人は最高のお客さんであるから、最高のサービスを日本人患者に提供してくれるそうである。
でも、病気ではない人が保険で入院するのは違反なので、まねをしてはいけないよ。

 

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