映画嫌い (135)

2007年1月15日
 
本日の映画は2005年の邦画「メゾン・ド・ヒミコ」だ。
 
東京・銀座のゲイバーの有名店「卑弥呼」の二代目ママだった吉田照雄は、突然と店を閉めてゲイバー界から引退した。そして、神奈川の海岸にゲイの為の老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」を作ったのだった。
 
この映画の主人公は照雄の娘・沙織、24才である。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/himiko1.jpg
沙織は小さな塗装会社の事務員だ。借金を抱えて、夜はコンビニでバイトをしている。沙織が幼い頃に、照雄は沙織と母親を捨ててゲイバー界に入り、それ以来、沙織は照雄と絶縁状態だ。沙織は照雄を憎み、その存在を否定してきたのだった。
 
ある日、岸本春彦という若い男が沙織を訪ねてやってきた。春彦は照雄の愛人だった。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/himiko2.jpg
春彦は照雄が末期ガンで余命わずかである事を沙織に告げる。そして、照雄の経営する「メゾン・ド・ヒミコ」を手伝うバイトをしないかと誘うのだった。沙織は照雄を憎んでいたが、金に困って風俗嬢のバイトでもしようかと考えていたところなので、日給3万円という条件と遺産の件をちらつかされてOKしてしまう。
そして、沙織は恐る恐る「メゾン・ド・ヒミコ」にやってきた。プチ・ホテルを改装したシャレた老人ホーム。そこには女装してヒミコの名前で暮らすオネェ言葉の父・照雄がいた。沙織はそこで暮らす超個性的なゲイ老人たちと出逢い・・・。
 
ゲイ、それもゲイ老人たちの生態のコミカルさと、同性愛差別問題、老人問題、介護問題、そして、対立する父と娘、父の死のシリアスさを描いてある映画であるが、これが全然おもしろくないのだ。邦画でよくある「コメディ&ヒューマニズム」というパターンの失敗をまたしても繰り返しちゃっている。笑えないコメディ、泣けないヒューマニズムなんだもの、クソくらえ!である。
 
私は、ゲイを含めて、同性愛者を差別する気は全くないので、誤解のないように。
 
ちなみに、音楽担当は細野晴臣だ。(意味はない)
 
 
邦画「メゾン・ド・ヒミコ」
http://www.himiko-movie.com/
 
 

 
私はゲイバー、オカマバーの類には興味がないので、一度も行った経験がない。友人に「楽しいところだぞぉ!」と誘われたことが何度もあるけれど、毎回拒否してきた。本当に楽しい世界なのかも知れないけれど、そのような楽しさってのは私の趣味ではない。
以前、ススキノのホステスさんから聞いた話なのだが、有名店、一流店の人気ホステスさんは、深夜の1時とか2時に自分の店の仕事が終わった後、朝まで営業しているゲイバーに行くそうである。なぜにその手の店なのかというと、ゲイ、オカマが好きとか、自分が楽しむ為ではなく、勉強なんだそうだ。ゲイさん、オカマさんの話術はめちゃくちゃすごいそうだ。話題豊富で、発想も豊かで、笑いが止まらないほど面白いらしい。その話術をホステスさんは勉強して盗んでくるというのだ。そして、ホステスさんは自分の話術のボキャブラリを広げ、自分の営業に生かして楽しい会話を客に提供するのだという。
この話にはちょっとだけ感動してしまった。ゲイバーという小宇宙を見たような気がした。そのような勉強をしているホステスさんのプロ根性も拍手ものである。
 
ゲイバー、恐るべし!
 

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