バルカン民謡嫌い
2007年3月3日「カムイ」はアイヌ語で「神」を意味する。「カムイ」が日本語の「神」の語源あるいは共通起源の語彙であるとする説もあるし、アイヌ民族の伝統的信仰は日本神道の多神教に近いのだが、「カムイ」は日本語の「神」の概念とはかなり違っているのだ。
アイヌ語の「カムイ」は「神格を有する霊的存在」であって、「神」と言うよりは「魂」という意味に近い。動植物や自然現象など森羅万象のあらゆるものに「カムイ」が宿っているという。人間に見える動植物や自然の姿はカムイの仮の姿で、カムイが人間に見える着物を着ていて、その着物の中にカムイが宿っていると考えられている。
また、神道や他の多くの宗教の「神」とは違い、カムイは人間と対等な存在とされている。人間とカムイがお互いを支えあって世界が成り立っていると考えられているのである。大自然の中に生きる人間の生活密着型土俗信仰であると言えよう。
例えば、水には「ワッカワシカムイ(水のカムイ)」、火には「アペフチカムイ(火のカムイ)」が宿っている。住居や丸太舟を作る樹木を「シランパカムイ(樹木のカムイ)」と呼び、シランパカムイは樹木の集合体としての山そのものをも示す。
熊には「キムンカムイ」(山のカムイ)」、鮭には「チェプカムイ(魚のカムイ)」が宿っており、鮭が取れる川を「ペトルンカムイ(川のカムイ)」と呼んで祀っている。
狩りによって熊が捕らえられた時は、「キムンカムイが毛皮と肉を持って我々のもとにやってきてくれた」と解釈し、毛皮や肉など利用できるものを全て利用し、カムイに感謝してカムイノミ(カムイ送りの儀式)を行なう。
アイヌ民族の住居の中にもカムイはいる。囲炉裏の中には「アペフチカムイ(火のカムイ)」、家の東の角には「チセコロカムイ(家を守るカムイ)」がいるのだ。
アイヌ民族は文字を持たないので、そのようなカムイの思想は親から子へと、先祖代々、口述伝承され続けてきたのだった。
ここ札幌にはアイヌの民族音楽を取り入れたバンドがある。その名も「カムイ (Kamui)」だ。キーボード、ベース、ドラムのトリオのプログレ・バンドである。ボーカルもとるベース奏者が本物のアイヌ人で、アイヌ民族音楽の本物の伝承者だ。従来のプログレ・バンドのような、メロトロンを使ったシンフォニックな曲もあるが、アイヌの民族楽器をも使い、アイヌ民謡の歌唱法にてアイヌ語で歌う曲もある。「オキクルミカムイ」などのアイヌ伝説を組曲にしたのが話題となり、海外のプログレ・コレクターからも注目されている。
そのカムイは2年前に別ユニットの「カムイ・ジャズ・クラブ (Kamui Jazz Club」の名義でジャズ・バンドとしてライヴ活動を開始したものの、昨年は活動を停止していた。今年になってバンドは本格的にライヴ活動を再開し、バンド名を「K」ではなくて「C」で始まる「カムイ (Camui)」に改名した。先日の「札幌にぎわいまつり」や「ノルディック・スキー大会」のイベントでもライブをやっていた。アイヌ民謡の他に、世界各地の民族音楽のフレーズを大胆に導入した、無国籍エスニック・フリー・ジャズだ。
この話題の続きは、ヒミツの日記に記述。
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カムイ
http://www.geocities.jp/burabou1919/kamui/
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