映画嫌い (197)
2007年8月11日本日のクズ映画は2006年のフランス映画「アーサーとミニモイの不思議な国 (Arthur And The Invisibles)」である。実写にCGで作った人形劇を合成した、お子ちゃま向けのファンタジー映画である。ディズニー映画に対抗しているのが見え見えである。監督はリュック・ベッソンで、人形劇の部分の声優として、デヴィッド・ボウイ、マドンナ、ロバート・デ・ニーロ、エミリオ・エステヴェスなどが参加している。この映画もそろそろ日本で公開されるんじゃなかったっけ?
舞台は1960年8月のコネチカットのイナカ街。主人公のアーサー少年は広い庭のある一軒家に祖母とふたりで暮らしていた。
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祖父は探検家で、アフリカへ探検に行ったまま行方不明。不況で両親は都会に出稼ぎに行っている。そんな祖母の家に立ち退きを迫る地権者がやってきた。なんとか金を払ってその家でこのまま暮らしていきたいのだが金がない。そんな時に、アーサーは祖父が残していたアフリカ探検の記録の中から、アフリカにいた身長が数ミリのミニモイ族の存在を知る。祖父が親しくなったポゴ族からもらったルビーがミニモイ族に預けられ、今はミニモイ族はアーサーの住む家の庭に住み着いているらしい。アーサーはルビーを求めて、祖父の記録に従って、ポゴ族の不思議なパワーにより、ミニモイ族のミクロな世界に入っていく。
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アーサーはミニモイ族の王様、その娘のセレニア姫と息子のベータに迎えられる。ミニモイ族は邪悪な首領・マルダザードから攻撃を受け、ルビーはマルダザードが持ち去っていたのだった。そこで、アーサー、セレニア姫、ベータの三人は、マルダザードを成敗する旅に出た。
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アーサーはルビーを奪還できるのか・・・?
実写部分とCG人形劇部分がうまく融合しておらず、まるで水と油のように分離しちゃっているのがヘンテコであるし、なんでCGでやる必要があったのかも謎だ。それにしても、セレニア姫の顔は気味悪い。この無気味顔で、声優がマドンナってのはマッチしているけれど、子供が見ているんだから、もっと可愛くしてあげろよなっ。
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アーサーはそんなセレニア姫に惹かれてしまうのが困ったものだ。アーサー、お前はマニア系かぁ?
お子ちゃま専用映画だから、結局は悪をやっつけて、ルビーを入手し、祖父も両親も戻ってきて、めでたし・めでたし・・・で終わるってのが目に見えている。結局は何のヒネリもないまま、その通りで終わっていた。お子ちゃま専用映画の宿命だな。こんなんじゃ、ディズニーものと何も変わらんじゃんか。私のような心が腐ったオトナの目から見るとツッコミどころ満載なんだけれど、純粋な心の子供が見ると、こんな映画でも感動するんだろうなぁ。そんな純粋な子供の心には絶対に戻りたくないよなぁ。
で、ミニモイ族の世界で、まるで古イングランドの「アーサー王」伝説における神剣・エクスカリバーを引き抜くような露骨なシーンがあるんだけれど、少年の名前をアーサーにしたのは、アーサー王からのパクリなのかなぁ?と思うのは私だけであるまい。エクスカリバーって何?ってな人は「アーサー王」伝説を読め。
映画「アーサーとミニモイの不思議な国」
http://www.arthur-movie.jp/top.html
デヴィッド・ボウイが声優をやっている関係からなのか(悪の首領・マルダザードの声だ)、ほんの一瞬、デヴィッド・ボウイの曲「レッツ・ダンス」のイントロが流れるシーンがある。お子ちゃまが見ても、そ〜いうのはわからないだろうなぁ。
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