映画嫌い (201)
2007年10月2日本日の映画は1975年のイタリアン・ホラー映画「サスペリア 2」だ。
この映画は日本でのみタイトルが「サスペリア 2」となっているが、イタリアン・ホラー映画「サスペリア (Suspiria)」の続編ではない。「サスペリア」が全寮制の女子校を舞台とした血まみれホラーだったのに対して、「サスペリア 2」はオカルト風味をちょっとだけ付加したサスペンス調の殺人事件解決映画だ。ストーリーや背景に何ら関連がない。「サスペリア」が日本で興業的にある程度の成功をしちゃったものだから、2匹目のドジョウを狙って、「サスペリア」とは関係のない映画を持ってきて、無理矢理と「サスペリア 2」というタイトルを付けて公開しちゃった・・・というイカサマな映画なのである。「サスペリア」ってタイトルも実はヘンテコで、「Suspiria」の発音は「ススピリア」なんだけれどなぁ。
で、「サスペリア 2」の本国イタリアでの原題は「プロフォンド・ロッソ (Profondo Rosso)」と言う。「profondo」というイタリア語の単語は英語での「depth」に相当し、「rosso」は英語の形容詞の「red」に相当する。イタリア語はフランス語などと同じように、名詞の後に形容詞が付いて、うしろから名詞を修飾するから、英訳すると「Red Depth」だな。和訳すると「赤い深淵」ってなところだろう。
実は、この「サスペリア 2」は「サスペリア」より以前に制作された映画なのだ。この2つの映画は全くの無関係というわけではなく、監督(ダリオ・アルジェント)や制作スタッフが同じであるという関連はある。音楽を担当したのも同じで、イタリアのプログレ・バンド「ゴブリン (Goblin)」だ。あの印象的な音楽は実にうまく作ってある。
このゴブリンなるバンドがちょっと変わっていて、ホラー&サスペンス映画の音楽の制作チームとしての活動をメインにしており、所属していたレコード会社も映画音楽専門の「チネヴォックス (Cinevox)」だった。彼らは「サスペリア」、「サスペリア 2」の他には、「ゾンビ」、「シャドー」、「フェノミナ」、「コンタミネイション」などのホラー映画の音楽も担当していたことでも知られている。映画音楽以外の作品も出していて、そのどれもが完成度が高い。PFM、ニュー・トロルス、バンコ、レ・オルメ、などと共に、当時のイタリアを代表するプログレ・バンドだった。
ゴブリンのイタリアでのテレビ出演の映像をここで見られる。
http://www.youtube.com/watch?v=fUpeddIAvmM
この続きは ヒミツの日記 に記述。一般人は読めません。
映画「サスペリア 2」
http://gazarea.jugem.jp/?eid=378
http://www.jmedia.tv/argento/rossoplace.html
ゴブリン
http://www.jmedia.tv/argento/goblin.html
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