映画嫌い (243)

2008年3月3日
 
本日のクソ映画は2008年の米国映画「ランボー 最後の戦場 (John Rambo)」である。日本でも人気が高い「ランボー」シリーズの4作目だ。これが最終作なんだそうだ。主演は毎度のシルヴェスタ・スタローンで、彼が監督・脚本も担当している。彼は既に「ロッキー」シリーズの最終作を昨年に公開しており、今回の「ランボー」の最終作をもって映画界から引退するようだ。還暦過ぎて今は61歳の彼だから、これ以上、ロッキーもランボーも演じられないだろう。
この映画は、日本では今年の5月24日より劇場公開される予定があるそうだ。ってことで、今後にこの映画を見る予定の人は以下を読まないこと。これは命令である。これは訓練ではない。

今回の舞台はビルマである。セリフの中では何度も「ビルマ」と呼ばれているが。ビルマの現在の国名は「ミャンマー」である。軍部のクーデターにより誕生した軍事政権の国だ。国名も軍事政権によってミャンマーに変えられている。この映画で「ビルマ」と名指しをされているのは、そのような軍部独裁国家への批判を映画でやっているつもりなんだろう。軍隊に子供が撃たれたり、爆弾で体がバラバラになったりの残酷シーンが多いものねぇ。そんなシーンが問題となり、各国でR-15指定されちゃっていたわけだ。
 
主人公のジョン・ランボーはタイの山奥の村で暮らしていた。エンジンの付いた小型のボートに乗って川を移動し、弓を討ってで魚を捕まえ、ジャングルの中ではコブラなどの蛇を捕まえ、それを業者に売って生計を。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/JohnRambo1.jpg
 
隣国のビルマでは軍事政権による圧政が続き、軍隊は反政府ゲリラを次々に虐殺していく。村は焼かれ、女性は性的暴行され、男は銃で撃たれ、爆弾でバラバラにされる。混乱で多くの難民が出るのだった。

米国コロラド州の教会から派遣されたボランティアの医師団がランボーを訪問してきた。川の上流にあるビルマのカレン族の村に行って、医療奉仕活動をするのが目的だとリーダーのマイケルが言う。そして、ランボーに川の上流までボートで連れていってほしいと依頼するのだった。軍事政権の厳しい監視のある地域へ武器を持たずに侵入しようとする彼らを、不愛想なランボーは相手にしなかった。医師団の紅一点のサラが何度もランボーに懇願する。
 
ランボーが操縦するボートに医師団は乗って上流を目指す。(なぜにランボーが同意したのかは説明なし)
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/JohnRambo2.jpg
国境を越えて夜になった時に、ビルマの海賊から襲撃されそうになるが、ランボーは海賊の銃を奪って反撃し、海賊全員を射殺する。翌朝にはボートは目的地の近くに到達し、医師団はそこで降りて陸路を進み、ランボーはひとり、ボートで自分の暮らす村に引き返すのだった。
 
ところが、医師団が到達して医療活動している村を、ビルマの軍隊が攻撃してきたのだ。マシンガンが撃たれ、爆弾が炸裂し、火炎放射器で焼かれて村は壊滅状態になる。マイケル、サラらは生き残ったが軍隊に拉致監禁されてしまう。
 
米国コロラド州の教会からの使者がランボーを訪問してきた。ランボーの経歴を知っている男だ。医師団が予定日になっても帰ってこないと彼は言う。反政府ゲリラからの情報では医師団が捕虜にされているらしい。彼は医師団救出作戦への協力をランボーに依頼してきた。そして、ガラの悪い米国人の傭兵たちをボートに乗せて、ランボーのボートは再び上流を目指す。
 
(中略)
 
捕虜となった医師団の救出に成功し、敵の部隊を壊滅させたランボー。彼は故郷のアメリカに帰るのだった。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/JohnRambo3.jpg
おしまい。
 
 
薄っぺらな映画だなぁ。中身が薄くてペラペラだ。映画の本編の長さが約80分と短いしなぁ。始めの部分を見ただけで、あぁこの映画は医師団の救出劇になっちゃうんだなぁ・・・とわかっちゃうし、その後のストーリーもほぼ想像通りだ。サプライズが何もないし、ぜんぜん盛り上がりもない。
それに、老いたランボーはもはや人間凶器じゃないのだ。ランボーのハデなアクション・シーンもなく、マシンガンでダ・ダ・ダ・ダ・・・と撃って敵を倒しちゃうくらいのもの。つまらんよなぁ。
なんで医師団をボートを乗せる決意をしたのか、なんで救出作戦の手助けをする決意をしたのかの説明がちゃんとされていないのもヘンテコだ。
最後にランボーが故郷のアメリカに帰るって、いったい何の意味があるのかもわからん。何なんだこりゃ?
こ〜いう映画は見る価値なし。絶対に見るんじゃないよ。
 
 
映画「ランボー 最後の戦場」
http://rambo.gyao.jp/
http://www.imdb.com/title/tt0462499/
 
 

 
「ランボー」の1作目が公開されたのは今から26年前の1982年である。「ロス疑惑」騒動のちょい前くらい(ロス銃撃事件の発生は27年前の1981年)だな。「ランボー」の米国での原題は当時は "First Blood" だった。「初めての血」という赤飯もののあっちのほうの意味ではなく、「どちらが先に仕掛けたか?」ってな意味のタイトルだった。「ランボー」のタイトルで公開されたのは日本、西ドイツなどの一部の国だけだったが、日本で大ヒットしちゃったものだから、本国の米国でもタイトルが "Rambo" に代えられちゃったのだ。
その後、続編として2作目、3作目が作られているのは周知の通りで、それらのタイトルも "Rambo 2"、"Rambo 3" だったり "First Blood Part II" だったりと、かなり紛らわしいことになっている。「3」は日本では「怒りのアフガン」のサブタイトルが付けられてしまっていたしなぁ。
それで、今回の最終作であるが、タイトルが "Rambo 4" になるとか、"First Blood 4" になるとか、いろいろと噂があって、"In the Serpent’s Eye", "To Hell and Back", "End of Peace", "Pearl of the Cobra" などのサブタイトルの候補もあがっていたようだが、「ロッキー」の最終作のタイトルが主人公の名前である "Rocky Balboa"(日本ではなぜか「ロッキー・ザ・ファイナル」のタイトル)だった事に合わせて、これのタイトルも主人公の名前である "John Rambo" に決まったらしい。
 

 
 

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