映画嫌い (245)
2008年3月7日本日のクソ映画は2006年の米国映画「ネバー・サレンダー 肉弾凶器」である。肉弾って言っても、あっちの肉弾ではなく、こっちの肉弾だ。全国の肉弾ファンの皆さん、残念でした。原題は "The Marine" で、これは「海兵隊」ってな意味なんだけど、なんで邦題が「ネバー・サレンダー 肉弾凶器」ってのになっちゃうわけ?
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「海兵隊」っていうタイトルもへんだ。だって、海兵隊の活躍を描いた映画じゃないんだもの。主人公が元・海兵隊だっていうだけじゃんか。
この映画はちょうど1年前に日本でも劇場公開されていたようだ。
主人公のジョン・トライトンは海兵隊の隊員だ。正義感が強く真面目な男だ。イラクで捕虜となった米兵を救出する作戦でジョンは敵地に派兵された。あやうく人質が殺されそうになった時、指令部の命令を無視してジョンはその場に突入し、人質を救出して敵を全滅させる。彼は英雄になったが、命令無視が軍法に触れて除隊処分となってしまうのだった。
米国の故郷に帰ったジョンは妻のケイトとの静かな生活を始める。ジョンは再就職でビルの警備員になったが、その強い正義感から問題を起こし、すぐにクビになってしまった。落ち込むジョン。
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ジョンを慰める為、ケイトはジョンを旅行に誘う。
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ところが、その旅の途中で、逃走中の5人組のダイアモンド強盗団に遭遇し、それに巻き込まれてしまう。そしてケイトは強盗団に誘拐されてしまうのだった。
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これでジョンの海兵隊あがりの戦闘意識と正義感が爆裂噴火した。ジョンはケイト奪還の為に野獣になって決死の追跡を行なう。極悪非道の強盗団からジョンはケイトを取り戻すことができるのか・・・?
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いわゆるアレだよ、シュワルツェネガーとか、スタローンとか、ヴァンタムあたりが主演でやりそうなやつ。マッチョ男が家族の為に敵に体当たりして勝利するっていうありがちなやつだ。この映画もそのようなタイプの映画のありきたりな域を出ていない平凡な内容なのだ。肉弾戦も大した事がない。これのどこがいったい「肉弾凶器」なんだよぉ?ってな感じなのだ。ハデなだけの爆発シーンがわざとらしくて失笑だ。アクションのハードさが足りないだけでなく、ジョンの人間性の表現も足りない。それに、時々出てくるお笑いシーンにもシラケ鳥が飛びまくっているのが痛い。だから、情けないほどにすごくつまらないのだ。
主人公のジョンを演じているのはジョン・シナ(John Cena)という名前のプロレスラーで、これが映画初出演らしい。私はプロレスには全く興味ない(それどころかバカにしている)ので、彼がプロレス界でどのような活躍をしている人なのかは知らない。スタローンも映画界から引退し、シュワルツェネガーも州知事になって映画から引退状態の今となっては、この手の映画のヒーロー役としてはまずますかな。でも、新たなアクション・スターの誕生!ってなインパクトはないから、可もなく不可もなく・・・だな。
強盗団の冷酷なリーダー、ロームを演じているのはロバート・パトリック(Robert Patrick)だ。「ターミネーター 2」で液体金属ボディの新型ターミネーターの役をやっていた男だ。年とったねぇ(現在49歳、ターミネーターの時は32歳)。この人、最近では前述の映画「テラビシアにかける橋」で主人公の父親の役もやっていたよねぇ。
強盗団が執拗にジョンに追われて逃げる最中に、強盗団の中のひとりがジョンの事を「まるでターミネーターだな」とボヤいて、その瞬間にロームの顔のアップになるシーンがあるんだけれど、これって、そこで笑えって事なのだろうか?
それにしてもロームの撃つ拳銃はヘンテコだ。オートマチックを使っているんだけれど、連続して発射している弾の数がカートリッジの中に入り切る弾の数をはるかに越えている。非科学的だなぁ。それくらいの計算、ちゃんとやれよ。
映画「ネバー・サレンダー 肉弾凶器」
http://forest.kinokuniya.co.jp/ItemIntro/139688
http://www.imdb.com/title/tt0419946/
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