映画嫌い (280)
2008年6月9日本日のクソ映画は2008年の米国映画「インディ・ジョーンズ - クリスタル・スカルの王国 (Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)」だ。「インディ・ジョーンズ」シリーズの4作目で、前作から19年も経過しちゃっているんだねぇ。相変わらずのあのテーマ曲での登場だ。で、今回は「クリスタル・スカル」だもの、前述の「水晶ドクロ」のことじゃないか、うわぁ〜、インチキ臭い! この映画は今週の週末から日本でも劇場公開されるようだ。今後、この映画を見る予定の人は以下を読まないように。
主人公は以前の「インディ・ジョーンズ」シリーズと同じく、考古学者のヘンリー・ジョーンズ・ジュニア博士で、舞台は反共産主義政策として赤狩りの真っ最中の1957年。
超科学的軍事品を手にする目的で、ソ連のKGBから派遣された女スパイのイリーナ・スパルコ上級調査官と武装した手下たちがに米国に潜入していた。
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イリーナらはジョーンズ博士を拉致した上で、ネヴァダ州にある米軍基地に侵入した。そして、倉庫の中からある物を盗もうとする。そのある物とは、1947年にニューメキシコ州のロズウェルで米軍が回収した物で、その回収調査作業にはかつてジョーンズ博士も参加していたのだった。(あのぉ、それって、1947年にロズウェルに墜落したと言われているUFOから回収された宇宙人の死体で、そのネヴァダ州の米軍基地って「エリア51」のことかぁ? 随分とオカルト・マニアに媚びたシチュエイションだよなぁ) ジョーンズ博士は倉庫の中でそれを探すのを手伝わされるのだが、スキを見て逃げ出す。そして、ソ連人たちに追われながら広大な米軍基地内を逃亡し、ジョーンズ博士が辿り着いたのは核実験用に作られた架空の村だった。無人の家が並び、家の中や庭には多数のマネキン人形が。その時、運悪く、核実験が始まろうとしていた。核爆発の寸前に、ジョーンズ博士は近くの家の中にあった冷蔵庫の中に隠れる。核爆発でその家も冷蔵庫も吹き飛ばされてしまうが、ジョーンズ博士は奇跡的に助かったのだった。以上が本編にあまり関係のない23分もの長い前座的なストーリー。
そして本編が始まる。青年・マット・ウィリアムズがジョーンズ博士の元へ助けを求めてやってきた。ペルーに調査に行った考古学者のオックスレイが誘拐されたと言う。オックスレイはジョーンズ博士の旧友だ。マットと彼の母・マリオンはオックスレイに扶養されていたのだった。オックスレイを探しに行ったマリオンも行方不明になっている。半年前にマリオンの元に送られてきたオックスレイからの手紙には「アカトアでクリスタル・スカルを見つけた」と書いてあったらしい。アカトアとは、アマゾン流域にある伝説上の黄金郷だ。そこで、ジョーンズ博士とマットは、オックスレイからの手紙をヒントにして、オックスレイとマリオンを探し出す旅に出る。アマゾン奥地のジャングルでオックスレイとマリオンを拉致していたのは、あのイリーナ・スパルコとその手下だった。イリーナは不思議なパワーを持ったクリスタル・スカルを既に手に入れていた。そして、イリーナもアカトアを狙っていたのだ。
ジョーンズ博士とマットは、オックスレイとマリオンを見つけて取り戻し、クリスタル・スカルを手に入れて、アカトアを見つけることができるのか?
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今までの「インディ・ジョーンズ」シリーズのように、マンガ的なベタな冒険活劇になっているんだけど、それをどう評価するかだろうなぁ。世の中、そんなにうまく行くかよ?ってな子供騙しのようなデキスギなこの手のドタバタなストーリーには私は嫌悪感があるなぁ。その上に、無駄なコミカルなシーンが嘘っぽさを増幅しちゃってイヤだよなぁ。いくらエンタものとしてやっていても、もうちょっとシリアスさを出してほしいものだ。真面目にやれよ、真面目にぃ・・・と思うのは私だけであるまい。救出したマリオンってのがジョーンズ博士のかつての内縁の妻で、マットの父親は実はジョーンズ博士だった!ってなベタな人間関係にも拒否感を覚えるよなぁ。ジャングルの中のカー・チェイスでマットも活躍しちゃって、マットを主人公にして「インディ・ジョーンズ」シリーズの次作を作れそうな感じで終わっちゃっているのもイヤだよなぁ。本当に次作のそれを狙っているんじゃないのかぁ? シルヴェスタ・スタローンも引退したことだし、同様に60歳を越えているハリソン・フォードも、これ以上、ジョーンズ博士を演じるのには無理があるだろう。次作はマットがヘンリー・ジョーンズ3世として活躍する新シリーズだな、きっと。
で、この映画の中に出てきている「水晶ドクロ」は、脳の部分にも空洞があって、それは骨が水晶でできている宇宙人の頭蓋骨だ・・・ってことにされちゃっていている。前述のルアバンタン遺跡でのアンナの発見って言われているアレより嘘っぽいぞ。
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結局のところ、それは他の惑星からやってきた異星人ではなく、未知の異次元からやってきたことになっちゃっているのだが、最後のほうにデカいUFOが地中から出てきて失笑だ。
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まるで「プレデター・2」のラストシーンだな。
宇宙人だとか、異次元人だとか、そんなアホらしいものをストーリーに入れるなよなぁ。ったくもぉ〜!
映画「インディ・ジョーンズ - クリスタル・スカルの王国」
http://www.indianajones.jp/top.html
それにしても、毎度毎度、なんでタイトルを原題の通りに「インディアナ・ジョーンズ」にしないで邦題を「インディ・ジョーンズ」にしちゃうわけ? 「インディアナ」って名ぢゃダメなのは何の理由なんだぁ?
ちなみに、「インディ・ジョーンズ」3作目でショーン・コネリーが演じた父親・ヘンリー・ジョーンズが出ていたけれど、この映画は父親が亡くなった後のストーリーになっていて、父親は机の上に置かれた写真で登場している。
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