映画嫌い (291)
2008年8月7日本日のクソ映画は2006年の邦画「となり町戦争」だ。三崎亜記の同名小説の映画化である。
主人公は舞坂町に住んでいるサラリーマンの北原だ。彼は旅行代理店に勤務している。
ある時、舞坂町とその隣町の森見町と間で戦争が勃発した。舞坂町の役場の「対森見町戦争推進室」の担当者から北原へ連絡があったので、北原が役場に行ってみると、戦争推進室の担当者の女性・香西から協力要請の説明があったのだった。その要請とは、北原に偵察員になってほしいというものだ。毎日、北原は車で勤務先へ通う途中に森見町を通るので、森見町の様子を報告するというのがその任務だ。妙に事務的な香西の態度に北原は戸惑い、戦争状態にある事にも戸惑うが、彼は偵察員になる事に同意した。北原は香西に次第に惹かれていく。
その後、戦争推進室の司令により、北原は香西と夫婦を装って森見町に引越して森見町の偵察を行なうという極秘任務を受けるのだった。ふたりは森見町のアパートで共同生活を始め、そこでふたりは結ばれる。
ところが、その潜伏が森見町にバレそうになった。舞坂町役場に戻っている香西から北原へ電話があり、大至急、書類を持って森見町を脱出するようにと言われる。北原は郊外の排水溝を通っての脱出を試みる。持ち出した書類の中には、香西は任務として北原と結ばれた事を示す資料があった。それを見て愕然とする北原。
そして戦争が終了した。北原と香西の関係は・・・?
安っぽい。隣町が戦争をするという設定がナンセンスでだ。まるで山田悠介の小説なみのチープな設定だ。戦争状態のシーンなんかまるでないし、戦争となった理由すら何も説明されていないという、アホくさいほどの薄っぺらな映画なのだ。ナンセンス、不条理で笑いを取るってな映画でもないし、いったいこの映画は何を言いたいのか、何を見せたいのか、さっぱり理解できないのである。当然、反戦映画にすらなっていないんだもなぁ。結局は北原と香西のラブ・ストーリーになっちゃって、そんなの見せられてもしょーもないぢゃないか。
役者も冴えないなぁ。北原を演じているのが江口洋介で、香西を演じているのが原田知世だ。う〜ん、原田知世、フケたなぁ。すっかりおばちゃんになっちゃっているのが悲しいぞ。そんな原田知世が香西を演じても、さっぱり魅力がない。もっと魅力的な役者を使えよぉ。そうするとこの映画の印象はもっと良くなったと思うぞ。
北原の勤務する旅行代理店の社員たちの配役も、もうちょっとどうにかして味を出したほうがよかっただろうになぁ。
映画「となり町戦争」
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/tonarimachi/
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