映画嫌い (312)
2008年9月25日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「X-ファイル 真実を求めて (The X-Files - I Want To Believe)」である。
日本での劇場公開は11月7日からのようだ。今後、この映画を見る予定のある人は以下を読まないように。
ダナ・スカリーはFBIを辞めて、医師としての仕事に戻り、病院の小児病棟で難病の子供の治療を担当していた。ある日、スカリーの元にFBIの捜査官がやってきて、「フォックス・モルダーと連絡を取りたい」と言う。失踪したFBIの捜査官のモニカを探し出する為に、モルダーの協力を得たいと言うのだ。スカリーはその件を伝えに、車に乗ってモルダーの隠れ家を訪問する。
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モルダーはFBIから指名手配されていて、いなかの村の一軒家で隠とん生活をしていた。「モルダーがFBIに協力したら、FBIはモルダーに対する過去の告発の全てを取り下げる」という条件をFBIは提示してきた。なぜにモルダーの協力が必要なのか、それは、彼がFBIでX-ファイルを担当していた時に、彼は霊能力者の協力でいくつかの事件を解決した実績があるからだ。今回の事件でも手がかりを持った人物は霊能者なのだった。モルダーは気が進まないし、スカリーは霊能力なんか信じちゃいないが、ふたりはFBIに協力する事を決めて、FBIに出頭して詳しい事情の説明を受ける。
手がかりを持つという霊能者はカトリックの神父のジョセフという名の男で、幼児性愛癖がある為に現在は更正施設で暮らしている。モニカが失踪した6時間後に、モニカが誘拐された現場を霊視したとジョセフはFBIに通報をしてきたのだった。ジョセフが霊視して指定した場所からはバラバラ死体の一部が発見されたが、それはモニカの死体ではない。その死体とモニカにはどのような関係があるのか?
FBIの捜査官とモルダー、スカリーはさっそくジョセフを訪問する。
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ジョセフの霊視の能力は微弱で正確さがなくて、モニカ本人の行方に関する霊視ができなかったが、ジョセフが新たに霊視した場所からは更に別の人物のバラバラ死体が出てきた。その近隣では、最近、失踪者が何人かいて、失踪者やバラバラ死体には血液型などの医学的な共通項があることが判明した。失踪者たちは移植用の臓器の闇取引きのドナーとして拉致されていたのだ。FBIは怪しい移植用臓器運搬業者を追う。モルダーは怪しい民家を見つけ、その中に単独で侵入すると、そこでは、ロシア人の医師たちが肺ガンの患者の首から上をドナーの体に接合する「頭部移植手術」を行なおうとしている所だった。医師たちはドナーであるモニカの首を切り落とそうとしている。そして・・・。
オカルト大好きの(だけど全然信じていない)私はテレビ・ドラマの「X-ファイル」も大好きで、番組が始まった頃は、毎回、欠かさず見ていた。しかし、次第につまらなくなっちゃって、たまにしか見なくなったのだ。主人公のモルダーが幼少の時に妹が異星人に誘拐されたとか、米国政府が異星人と密約を結んでハイブリッド人間作ろうとしているとか、そのような幼稚なオカルトをベースにしだしちゃって、荒唐無稽になっちゃったんだもの。当初とは違う方向にベクトルが向いてしまってバカバカしくなっちゃった。モルダーが失踪して、番組に全く出てこなくなり、代わりに俳優・ロバート・パトリック(「ターミネーター2」の液体金属サイボーグの役だった人)が登場(役名は何だったっけ?)してきたシーズンの頃には全く見なくなってしまった。だから、「X-ファイル」が最終回でどのような終わり方をしたのか私は知らないし、それに興味はない。最近、私は米国のテレビ・ドラマ「ボーンズ」の全シーズンを見終えて、あれはなかなか面白かったと思うけれど、主人公のブレナン博士の幼少の頃の事とか、両親の件が絡んでくると、たちまちボルテージが低下してつまらなくなっちゃうのは「X-ファイル」のアレと相似に見えてしまうからだろうなぁ。ブレナン博士と「X-ファイル」のスカリーのキャラもかぶっちゃっているしなぁ。
で、今回のこの映画では、UFO、異星人、政府の陰謀の件は出てこないし、モルダーの妹の件はセリフの中に出てくるだけだ。だから、かつての「X-ファイル」のくだらない部分が排除されていると言える。しかし、それが逆にこの映画が「X-ファイル」っぽくない原因になっているのが辛いね。霊能力者の件をストーリーに絡めないと、このストーリーは単に移植用臓器の闇取り引きを追うサスペンス映画になっちゃうところであるが、無理矢理と霊能力者ってのをストーリーの中に入れて、強引にモルダーに結び付けて「X-ファイル」ってタイトルにデッチ上げちゃったように見えてしまうのだ。この映画では霊能力者ってのはたいした役割を担っているわけでもなく、単にモルダーを登場させる為のツカミでしかないもの。
それで、このまま「X-ファイル」っぽくなく終わってしまうのか・・・と思っていたら、テレビ・シリーズではお馴染みだった、モルダーが敵に捕まって危うく殺されそうになっちゃうっていうストーリーになっている。そして、笑っちゃったのが、そこでFBIのスキナー(今の職位は不明なんだけれど、まだ副長官のままなんだろうか?)の登場だ。あのハゲ頭、懐かしいなぁ。
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でもさぁ、いまどき、なんで「X-ファイル」の映画を作っちゃうのか、わけがわからないのは私だけであるまい。
映画「X-ファイル 真実を求めて」
http://movies.foxjapan.com/xfilesmovie/
テレビ・ドラマ版の「X-ファイル」の中では、モルダーをテクノロジーで支援するオタクの3バカ・トリオのキャラが私は好きだった。あの3人、テレビ・ドラマ版の中で死んでしまっているから、今回のこの映画には登場していないねぇ。残念だなぁ。あのトリオにはロンサムなんとかっていう名称があったんだっけ?
米国のテレビ・ドラマ「スターゲイト アトランティス」の全シーズンも私は先日に見終えたところだ。人気テレビ・ドラマだった「スターゲイト SG-1」の別シリーズもので、「スタートレック」シリーズにおける「スタートレック ディープ・スペース・ナイン」ってな感じの、オリジナル・シリーズとは全くの別もののやつだった。第1話ではオニール大佐が将軍に昇進した立場で少々出演していたし、シーズン1の後半ではサマンサ・カーターが数秒だけ登場するシーンもあったんだけど、別ものすぎて、すっごい違和感があった。で、その「スターゲイト アトランティス」のシーズン1の最終回で、地球からの援軍のリーダーとして登場したのが、「X-ファイル」でスキナー副長官を演じていた人だった。シーズン2でもチョイ役で何度か登場している。スキナー副長官のファンの人は必見だな。
スキナー役のミッチ・ピレッジ
http://www.imdb.com/name/nm0683379/
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