映画嫌い (321)
2008年10月8日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「ミスト (The Mist)」である。スティーヴン・キングの小説を映画化したものだ。深い霧の中に謎の狂暴な生物が・・・ってな、ありがちな内容なのがイヤだな。その昔、「ウルトラQ」だったか「ウルトラマン」でも似たようなやつがあったじゃないか。霧の中に半魚人がいるっていうやつが。
主人公は画家のデヴィッド。激しい嵐の翌日、彼はひとり息子を連れて、街のスーパーマーケットに車で買い出しに行った。店内で買い物をする親子。すると、急に街が深い霧に包まれる。スーパーの外は霧で真っ白で、何も見えない状態だ。その時、霧の中に潜んでいる狂暴な生物から逃げてきたという男が、血まみれになってスーパーの中に助けを求めてやってきた。霧の中にえたいの知れない何かがいる。スーパーの店員と客たちは外に出ると危険であることを知り、店内でバリケードを作って謎の生物からの攻撃に備える。客の中には聖書の中の言葉を引用して「この世の終わりだ」と神憑かりになってまわりの客を煽動する者まで現われ、店内は激しく混乱するのだった。店舗の裏の倉庫のシャッターを開けると、巨大な触手が襲ってきた。店舗の窓ガラスの外にはデカい昆虫のような生物が貼り付き、それを食べにやってきた翼のある謎の生物が出現する。
(中略)
その街のはずれにある軍の施設での実験によって、異次元とその街がつながってしまった為に、異次元の生物たちがこちらの世界にやってきたのだ。霧の中、強行突破してスーパーから駐車場にある車まで走り、デヴィッドとその息子ら計5人は車に乗って逃げる。どこまでこの霧が続いているのかわからないが、走れる所まで走ろうとして、ついにはガソリンを全て消費してしまい、車は霧の中で動かなくなってしまった。彼らは自分たちの死期がやってきたと悟る。デヴィッドが持っている拳銃の中には弾が4発だけ残っていた。5人の中の4人が死ねる数だ。そして、車の中で拳銃が火を吹き・・・。ところが・・・。
スティーヴン・キングの小説の映画化って、なんでどれもつまらないんだろうねぇ。「シャイニング」や「ペット・セメタリー」など、どれも映画化されてはコケちゃっているものねぇ。この映画もひどい出来だなぁ。救いようのない残酷なラスト・シーンの、この映画のオチにはちょっとだけ意外な感じはあったものの、スーパーの中での人間の対立の様子がメインになっちゃっていて、なんだか焦点がズレているように感じてしまうんだよなぁ。パニック時の集団心理でも描きたかったのかも知れないけれど、あれじゃダメだろ。意味もない登場人物が多過ぎるし、意味もない口論も邪魔でしょうがない。霧の中の謎の生物たちのキャラクター・デザインもひどいねぇ。あれじゃ、イマジネイションが低くすぎ。あんなダサいデザインで笑いをとってもしょうがないだろ。
映画「ミスト」
http://www.mistmovie.jp/
ちなみに、この映画の音楽担当はマーク・アイシャムだ。最近、この人の映画音楽、多いねぇ。トレバー・ラビンと同じように、転向して映画音楽の制作をメインの仕事にしちゃっているのだろうか?
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