映画嫌い (330)
2008年11月4日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「ザ・カウントダウン 地球大戦争 (H.G. Wells’ The War Of The Worlds)」である。1898年(明治31年)に発表されたH.G.ウェルズのSF小説「宇宙戦争 (The War Of The Worlds)」を映画化したものだ。宇宙人が地球にやってきて破壊しまくるというストーリーだ。このSF小説は今までに何度か映画化されており、数年前にもトム・クルーズ主演で映画化されている。それらの映画とこの映画の大きな違いは、この映画の舞台が原作SF小説の発表されたのと同じ19世紀末ってことにしている点だ。だから、出演者は皆、レトロな格好をしている。そのレトロ感もあって、なんだかほのぼのしちゃって、緊迫感が全くないんだよねぇ。
そこは英国のイナカ町。多数の飛行物体が火星から飛来してきた。丘に激突したそれを見ようと野次馬たちが集まったところ、飛行物体のハッチが開いてタコのような触手のある生物が出てきた。そして謎の熱線兵器でその場にいた人間は焼かれて瞬間的に骨になり、建物も次々に破壊されるのだった。軍隊が出撃して大砲で攻撃を開始したが、火星生物の操作する巨大なクモ型ロボットが登場して、熱線により軍隊も壊滅状態になってしまう。クモ型ロボットは移動しながら、地上にあるものを次々に焼き払うのだった。
(中略)
火星生物は地球のウィルスに感染して死滅していく。クモ型ロボットも機能停止した。人類は助かったのだった。おしまい。
いやぁ、長い映画だなぁ。本編が2時間13分もある。そのくせ、中身がめちゃくちゃ薄いじゃないか。無駄なシーンが多過ぎだ。ストーリーを整理すると43分くらいになっちゃうぞ。このチープさって・・・、と思いながら見ていると、やはりそうだったのか、「第二のアルバトロス・フィルム」と言われているクソ映画販売会社「インターフィルム」が販売している映画だ。やってくれるねぇ、インターフィルムさん。こんなにチープなCG合成の映画って私は今までに見た事がないなぁ。火星生物やクモ型ロボットは勿論、CGなんだけど、ちゃんとそれが背景に溶け込んでいなくて、CGなのがバレバレな特撮になってやんの。合成がザツだから、その輪郭線がはっきりと見えてしまっている。攻撃されるロンドン市街の様子もCGで作られていて、全く立体感がないし、建物の質感も全くないものだから、まるでアニメみたくなっちゃっている。これには失笑だな。それに、主人公たちが避難した民家の中の様子もCGだ。そんな立体感のない平面的なヘタクソなCGの部屋なんか見せるなよなぁ。部屋のセットくらいちゃんと作れよ。光源の方向とか奥行きが実写部分とCGとがまるで違っているし、人物の輪郭が妙に浮き出てしまって、全然リアル感がない。こんなのプロのやる映像じゃないぞ。逃げる人々の様子にも緊迫感も何もなくてパニックが表現できていないしなぁ。燃える建物のその炎もCGなのがバレバレでセコい。船のシーンもまるでアニメだよなぁ。こんな20年前のようなCGを今どき映画で見せるなよ。ったくもぅ、ザツな映画だよなぁ。
ってことで、こんな映画は無視しよう。
映画「ザ・カウントダウン 地球大戦争」
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=8190
コメント