映画嫌い (353)

2008年12月18日 映画
本日のクソ映画は2007年の米国映画「ゼム (The Hive)」である。生物パニックもの映画だ。発売元はお馴染みのアホ映画専門会社「アルバトロス・フィルム」だから、そのアホさを妙に期待しちゃうねぇ。
で、この映画はいったいどんな生物に襲われてパニックになるかと言うと、ジャジャジャーン、なんと、アリの集団だ。とほほ・・・。
 
舞台はアジアの某国の離島。アリが大量発生して、群れとなって島をうめつくし、畑を荒して、人間を襲うようになった。走って逃げる島民たちは、高速で追って襲ってくる津波のようなアリの群れに飲み込まれて白骨になる。軍隊の応援として米国から招かれたのは、レナ博士が率いる害虫駆除専門チーム「THORAX」だ。隊員たちはハイテク装備で駆除活動を開始する。ところが・・・。

バカバカしいぞぉ!
敵はアリだものなぁ、パニック感なんかありゃしない。地面を覆いつくして這うアリの姿だけじゃ映画が成立しないとスタッフも思ったのか、アリが知能を持ったことにされちゃって、アリの群れが巨大なヘビのような形状を作って襲ってくる。それが触手のように、びにょ~んと伸びてくるんだもの、ウソくさいったらありゃしない。最後の戦いのシーンでは、アリの群れが巨大なアリの形を作っちゃう。このバカバカしさ、さすがアルバトロス・フィルムだ。ラスト・シーンでは更にバカバカしい事に、アリたちをコントロールしていたのは宇宙からやってきた未知の生命体ってことになっちゃって、私はトリップ状態になっちゃった。生物パニックもの映画はどれもがしょうもないバカ映画であるが、その中で、この映画のバカバカしさはトップ・クラスだな。
 
ところで、この映画の2人の音楽担当者の中のひとりがチャールズ・オリンズ(Charles Olins)だ。プログレ・バンドのイエス(Yes)関係者である。1980年代に、イエスのクリス・スクワイア(Chris Squire)の当時の奥さん、ニッキー・スクワイア(Nikkie Squire)のバンド、エクスワイア(Esquire)のキーボードだった人だ。エクスワイアは2枚のアルバムを出して消滅しちゃった。その後、彼はスタジオ・ミュージシャンとして細々と音楽活動をしていたんだけど、彼も映画音楽に来ちゃったんだねぇ。
ちなみに、解散していたイエスが1983年に復活して新作アルバム「ロンリー・ハート (90125)」を出して、それが大ヒットする。そのアルバムでキーボードを弾いているのはトニー・ケイ(Tony Kaye)という事にされているが、実は、トニー・ケイはほとんど弾いていなくて(レコーディング中に一度、クビになっている)、実際にあのアルバムでほとんどのキーボードを弾いているのがチャールズ・オリンズだ。
で、彼の制作したこの映画の音楽って・・・、あまりにもバカバカしい映像ばかりに目が行っちゃって、さっぱり音楽の印象が残らなかったなぁ。
 
映画「ゼム」
http://www.albatros-film.com/title.phtml?route=&titleid=640
 
 

 
 

 

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

日記内を検索