映画嫌い (377)
2009年2月21日 映画本日のカス映画は2008年の米国映画「新・宇宙戦争 (The War Of The Worlds 2 - The Next Wave)」である。H.G.ウェルズのSF小説「宇宙戦争 (The War Of The Worlds)」は今までに何度か映画化されており、数年前にはトム・クルーズ主演で映画化されている。その続編「2」を勝手につくっちゃいましたぁ映画がコレなのである。勿論、トム・クルーズは出てこない。それに、全然「続編」になっていない。パチものの域を出ていない、どうしょ~もない出来になっちゃっているのだ。
主人公は元・軍人のジョージ。彼は一人息子のアレックスと街はずれのボロ家で細々と暮らしていた。あの火星人襲来事件から2年後が過ぎたある時、火星人による襲来が再開したのである。火星人の母艦が時空を瞬間移動してやってくるのだ。そして、ジョージの目の前でアレックスは火星人の3本足のクモ型ロボットに吸い込まれてしまう。悲しむジョージは何とかアレックスを救助しようと、クモ型ロボットに自ら吸い込まれる。そして、ロボットは火星へ。
ロボットの内部に捕われた人間たちと一緒にジョージはロボットから抜け出したところ、そこには地球の街並をコピーしたようなそっくりな無人の街があった。
一方、地球の生き残りの軍隊は撃沈したロボットのテクノロジーを研究し、それを応用した最新式の戦闘機を開発。火星からの無数の飛来物を撃ち破り、母船が通ってきた時空の穴に入って火星へ。
ジョージはアレックスを見つけて助けられるのか?
はい、誰でも想像できる通り、ジョージはアレックスを見つけてちゃんと地球に戻ってくる。その手の、ど~しょうもないチープなストーリーなのだ。その荒唐無稽なハチャメチャさは失笑ものである。ボヤき役で登場する軍人のピートって男が邪魔でしょうがない。ラストシーンでは、更なる火星人の襲来を予感させて、それでプッツリと終わっているのもありきたりだ。それにさぁ、火星人のロボットは出てくるものの、火星人そのものの姿なんか一度も見せてくれないんだものなぁ。タコみたいな火星人、見せてほしかったのは私だけであるまい。
非科学的なシーンも多数ある。例えば、火星にいる戦闘機と地球の基地とで無線で通信しているのだが、通常の地球上同士での無線通信のような即答の会話をしちゃっているのだ。電波の速度は光の速度と同じ(どちらも電磁波の一種だ)く秒速30万キロメートルである。火星で喋った声が電波に乗って地球で受信できるのに、いったい何分かかるのか、その時差ってものをこの映画の関係者は誰も知らなかったのかぁ?
ってことで、こんな映画は無視しような。
映画「新・宇宙戦争」
http://posren.livedoor.com/detail-134300.html
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