映画嫌い (380)
2009年2月24日 映画本日のクズ映画は1994年の米国映画「ショーシャンクの空に (The Shawshank Redemption)」である。スティーヴン・キングの小説の映画化だ。この映画も長いんだよなぁ。2時間20分くらいもある。先日、私は仕事で米国に行ってきたんだけど、その時にこの映画がケーブルテレビで放送されていて、それを宿泊していたホテルで見たのである。
主人公は銀行員のアンディ・デュフレーン。1947年、アンディは無実を主張したが、彼は殺人犯として終身刑の判決を受けた。妻に離婚を迫られ、妻とその愛人を射殺したことにされてしまったのだ。そして、アンディはショーシャンク刑務所に入れられてしまう。
刑務所の中で、アンディはレッドという名の黒人の囚人と親しくなる。レッドはタバコなど刑務所の外の物を何でも仕入れてくる便利屋だ。アンディはレッドに小型ハンマーとリタ・ヘイワース(当時の人気女優)のポスターを注文し、それらを入手するのだった。鉱物オタクのアンディは石を削ってチェスの駒を作成しようとしていた。
一方、アンディの元・銀行員としての経歴とその能力が監守に認められ、監守たちの節税対策や確定申告の為の書類の作成をアンディは手助けする。遂には、ノートン所長の裏金の経理をまかせられ、裏金のロンダリングの手助けをするに至る。アンディの書類操作によって架空の人物の銀行口座を作り、その口座に所長の裏金を隠す手法だ。
アンディが刑務所に入って19年が過ぎた1966年、トミーという名の新入り囚人がやってきた。トミーはアンディの妻とその愛人を殺した真犯人を知っていたのだ。トミーが以前に入っていた刑務所にいた囚人のひとりが、その事件で自分が殺した事をトミーに自慢話ししていたのだった。それを知ったアンディは再審請求をしたいとノートン所長に言うが、裏金の件がアンディによって外にバレてしまうと怖れたノートン所長は再審請求を潰し、その上、トミーを誘き出して殺してしまう。アンディはノートン所長に脅され、独房に入れられてしまうのだった。
そして、アンディの反撃が始まる・・・。
テンポが悪くて、長くて退屈・・・なだけじゃないのだ。途中でその後のストーリーが想定内になっちゃって、やはり、その通りのオチで終わっちゃっているというこのつまらなさ、サイテー!である。アンディがリタ・ヘイワースのポスターで隠した壁にハンマーで穴を開けて脱獄をしようとしている事など、私は早々と見抜けたし、架空の人物の名義の銀行口座の裏金をアンディがその架空人物になりきって横取りする事もわかっちゃった。こんなの誰でもわかっちゃうんじゃいのぉ?ってな感じだな。原作のアイディアとインテリジェンスの不足と、脚本の悪さの相互作用でこんな映画になっちゃったんだろうねぇ。アンディが刑務所の放送室を占拠して「フィガロの結婚」を放送するシーンの、アンディの心理も見えてこないしなぁ。真犯人がどうなったのか、それについても全く見せていないのも欠陥だよねぇ。キャスティングも悪くて、レッドを演じているのがモーガン・フリーマンだもの、それだけでこの映画がつまらないものになっている。モーガン・フリーマンをナレーターにしちゃって、レッドの回想録ってな手法で見せているのもダメだ。主演もあの俳優がマッチしているようには見えないなぁ。
ってことで、こんな映画は絶対に見ないように。
映画「ショーシャンクの空に」
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD10855/index.html
ちなみに、スティーヴン・キングの原作本の小説の原題は「Lita Hayworth and Shawshank Redemption」となっていて、リタ・ヘイワースの名前が入ったタイトルだ。私は原作本を読んだ事がないのでわからないのだけど、原作本でも時代に合わせて、ポスターはリタ・ヘイワースからマリリン・モンロー、更にはラクエル・ウェルチと貼り変えられているのかな?
それにしても、スティーヴン・キング作としては、このストーリーと背景は異色だねぇ。
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