映画嫌い (387)

2009年3月6日 映画

本日のアホ映画は2008年の日本のアニメ「つみきのいえ (La Maison en Petits Cubes)」である。約12分の短編アニメだ。最近、アカデミー賞を取ったとかで話題になっているらしい。確かこのアニメのDVDのサンプル盤が我が家にあったはずだ・・・と思い出し、廃棄予定DVDを突っ込んでいた段ボール箱の中をゴソゴソと探し、それの未開封のやつを発掘した。へぇ、これがアカデミー賞ものなのぉ?
 
海面上昇によって海に沈む村で一人暮らしをしている老人。更なる海面上昇が起こり、そのたびに、老人は自分の家の上にレンガとコンクリートで新たな部屋を作り、その部屋に移り住むのだった。何度も何度も上に部屋を作り続け、今となっては、その家は海底からそびえ建つ塔のようになっており、最上階のみが海面の上に出ている状態だ。
ある朝、老人が目覚めると、更なる海面上昇で床上浸水の状態になっていた。そこで、今回もまた上に部屋を作り、彼はそこへ引っ越す準備をする。その時、彼が愛用しているパイプを、水没している下の階に落としてしまった。老人は酸素ボンベと潜水服を着用し、そのパイプを取りに下の階に潜っていく。部屋を1つ下に降りて行くたびに、老人はかつてその部屋で暮らしていた頃の自分の姿を見るのだった。部屋の中には、妻が寝ていたベッド、子供たちと家族写真を撮ったソファー、・・・。そして海底にはかつて庭の木のあった場所が。あの木は自分が子供から青年に育つのを見守っていた。最下部の部屋には、妻と新婚生活を送っていた頃に使っていたワイングラスが・・・。
 
夢精映画である。ぢゃなかった、無声映画である。セリフがひとつもなく、だから字幕も一切なく、坦々とシーンが進むアニメだ。セリフ無用で、人種や言語に関係なく人間の持っているノスタルジアってものを刺激する作品になっているものの、途中の下へ下へと潜っている老人を見ていると、私は一種の不安感を覚えるのだった。その不安感ってのは、これだけノスタルジアを煽っておいて、それでいったいどんな終わり方をするの?って事だ。説得力のある何らかの終わり方をしてくれるのか、意表をつくオチがあるのか・・・? 納得のいくラストシーンを見たいよなぁ。
で、最後まで見て、不安的中のビンゴ! こんな終わり方で納得できるかよ?ってなものになっちゃっている。オチも何もない。感動すらない。何なんだよこれ? こんなのでアカデミー賞を取れちゃうんだ。

ってことで、この映画は各自のクリエイティヴィティを試す為の課題用アニメになるだろうなぁ。途中まで見て、自分ならばどのような結末のストーリーにするか?ってことだ。私の納得できる結末を考えられた人には私が賞をあげよう。どんどん応募してくれたまえ。

ところで、このアニメっていったい何を言いたいわけ? 

 
短編アニメ「つみきのいえ」
http://www.robot.co.jp/tsumiki/
 
 

 
このDVD、元の段ボール箱の中に戻して廃棄予定だ。箱の中には他に未開封のDVDが300枚くらい入っているから、ほしい人は取りにおいで。どうせ捨てる予定ものだから、タダで進呈しよう。ただし、洋画のほぼ全ては欧米製で日本語の字幕のないやつだから、英語力のない人はダメ。それに、欧米のリージョン・コードのDVDでも再生できるタイプのDVDプレイヤーが必要。
 

 
 

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