ロシアのロシア料理嫌い
2009年4月19日 日常本場ロシアで初めてロシア料理食べた時・・・、あの時は、状況が悪かった為か、おいしいとは思えなかった。その時の事を書いておこう。
「ソ連」が崩壊して半年後の事だった。あの時、私はイギリスのロンドンから帰国するのに、ロシアの航空会社「アエロフロート」の便を利用したのだ。途中のモスクワで飛行機を乗り換えて、シベリアの上空を飛んで日本に帰る予定だった。だって、そのようにすると、料金が安いんだもの。全日空のロンドン~成田の直通便の半額ぐらいだ。
毎度のように、アエロフロートの飛行機は遅れる。その便もロンドンのヒースロー空港からの離陸が遅れ、その結果、モスクワ着も遅れた。普段でも半日くらい平気で遅れる航空会社だから、30分程度の遅れならば、乗り換えの便の出発も待っていてくれているだろうと思っていた。ところが、モスクワで飛行機を降りて、日本行きの飛行機の搭乗口に走ると、待っていた係りの人は、英語で一言
「Gone(いっちゃったよ)」
とつぶやいたのだ。日本への飛行機は、私を待たずに行ってしまったのだった。早く日本に帰りたい私は、すぐ帰れるように懸命に交渉して頑張ったが、奮闘むなしく、というか、全く相手にされず、結局、2日後のアエロフロート便で日本に帰ることになった。私以外にも日本行きの飛行機に乗れなかった客が数名いて、私たちは団体で空港の近くのホテルに案内されたのだ。
さて、ここで問題が・・・。日本行きの飛行機に乗り遅れた私たち集団は、空港のみに立ち入って飛行機を乗りかえるだけの資格である「トランジット」だったので、入国審査証(ビザ)を持っていないのである。だから、本当はロシアの地を踏んではいけないのだ。
それで、私たちはホテルの部屋に閉じ込められたのだった。部屋の外に出て、通路をふらふらしていると、体格の良い女性のガードマンが「ピピー」と笛を吹き、部屋に戻れと言うのである。ホテルでの唯一の移動は、食事の時だった。私たち集団には見張りを付けられて、ぞろぞろ食堂へ行き、食べ終わるとぞろぞろ部屋に帰るだけである。まさに、軟禁状態、まるで捕虜収容所である。その2日間、全くすることもなくて、旅の疲れから、私は部屋でひたすら寝て過ごした。
あの時、ホテルで食べたロシア料理って、凄くまずかったなあ。あれが本場ロシアで初めて食べたロシア料理だった。料理のおいしいとかまずいのも、気分しだいなんだろうねぇ。
コメント