映画嫌い (448)
2009年7月15日 映画本日のクソ映画は2008年のフランス映画「トランスポーター 3 アンリミテッド (Transporter 3)」である。シリーズ3作目だ。私は1作目も2作目も見たはずなんだけど、どんな映画だったのか、すでにそれを記憶した脳細胞が死滅している(宇宙人に記憶を消されたのか?)ようで、全く記憶にないぞ。今回のこれも、記憶からすぐに消えてなくなるだろか?
この映画は日本では来月の15日から劇場公開されるようだ。
プロの運び屋、フランク・マーティンはその腕を買われて、ある人物から仕事の依頼を受けたが、その依頼を断わった。すると、後日、フランクはその依頼人の手下によって拉致されてしまい、鍵付きで爆弾付きのブレスレットを装着されて、強制的に仕事を請負わされることになっちゃった。使用するフランクの車から75フィート(何メートルに相当するか各自で計算してちょ)離れると、ブレスレットの中に充填されている2種類の薬品が混じって爆発するのである。車の助手席には同じ爆弾ブレスレットを付けられている謎の女性が。その女性はヴァレンティーナという名前のウクライナ人だ。車はGPSからの指示によって、まずフランスからドイツへ向かう。始めは不愛想だったヴァレンティナであるが、フランクと次第に愛し合う仲に。やがてフランクはその仕事の裏にある陰謀に気が付き・・・。
ストーリーとしては面白くない。ウクライナに猛毒の産業廃棄物に投棄しようとする裏組織は、ウクライナの担当大臣にその契約を迫り、大臣の娘を人質にした。その娘ってのがヴァレンティーナだったわけである。フランクが依頼された運搬物とは、トランクに入った荷物ではなく、拉致されたヴァレンティナ本人だった・・・という、それだけでしかない。サプライズもなく、坦々とストーリーが進行しちゃっているのがつまらないな。
ヒロインとして登場しているヴァレンティーナが私は生理的にイヤだ。赤毛のオカッパ頭で、顔全体がシミ・ソバカスだらけ。目のメイクがデビューした頃のデーモン小暮閣下。首の後ろには漢字で「安」というタトゥが入っているぞ。めちゃくちゃ気味悪いよぉ。こ~いう女性と愛し合うフランク、お前はマニア系か? 私にはこの手の超オッペケペーは絶対に無理だなぁ。そんなものだから、ヴァレンティーナの気味悪さばかり目についてしまい、私にはストーリーがかなりボケて見えちゃったぞ。ところで、その「安」ってのは「チープ」という意味で書いてあるのかな?
車でジャンプして列車の上に着地するとか、そのようなありえないシーンも多くて、リアリティが全くないのもダメだな。そんな上手くいくかぁ、ボケ!とツッコミを入れる気にもならなかったぞ、ヴァレンティーナがキモチ悪くて。
最もありえないシーンは、フランクの車が湖に沈んでしまうシーンだ。車から離れるとブレスレットが爆発しちゃうから、車から離れられない。そこでフランクがどうしたかと言うと、水中で車外に出て、トランクの中からビニル製のボートを取り出して広げ、それにタイヤの中の空気を抜いて入れるのだ。呼吸ができない状態なので、タイヤの空気を時々吸う。そして、ボートの中に貯まった空気の浮力を利用して、車ごと湖の上に浮いてくるというものなのだ。気が付いたかな? これって物理学的にありえないでしょ。空気はボートの中に貯まろうが、元のタイヤの中にあろうが、その空気の持つ浮力には変化がないのに、空気をボートの中に貯めると浮力が出るってのは物理法則を無視しているぞ。空気にそんな浮力があったとしたら、車が湖に落ちた時点で沈まずに、タイヤを上にしてプカプカと車は浮いているだろ。ったくもぉ、バカらしいったらありゃしない。
それで、ラストは誰にでも想像つく通り、フランクがブレスレットの鍵を手にして、自らブレスレットを外し、そのブレスレットを悪徳な依頼人に付けて、そして爆発、ドッカーン!だ。しょぉ~もねぇなぁ~。
映画「トランスポーター 3 アンリミテッド」
http://tp3.asmik-ace.co.jp/
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