映画嫌い (459)
2009年7月31日 映画見てはいけないどぉ~しょぉ~もないクソ映画を摘発し、注意を喚起するこのコーナー。本日のクソ映画は2005年のイギリス・ハンガリー合作映画「敬愛なるベートーベン (Copying Beethoven)」である。
1824年のウィーン。採譜師のシュレンマー氏は病床にいた。そこで、彼は自分の請負っている仕事を代理で行なってくれる才能のある人物を求め、音大の教授に首席の生徒を紹介してもらうことにした。そして、教授の推薦状を持ってシュレンマー氏の所へやってきたのが、23歳の女性、アンナ・ホルツだ。シュレンマー氏が請負っていた仕事とは、ベートーベンが作曲中の新曲「第9交響曲」の採譜である。ベートーベンの書き散らした譜面のメモ書きや断片を集めて、1つの楽曲としてオーケストラ用にアレンジした楽譜を書き上げる。それが採譜師の仕事である。「第9交響曲」の初演を行なうのは4日後だ。時間がない。さっそくアンナは「第9交響曲」の最終楽章の採譜を仕上げ、チェックしてもらおうとベートーベンの家に持って行く。アンナの前に現われた男は、粗暴で下品、どうしょうもなく気難しく偏屈なオヤジである難聴のベートーベンだった。アンナが採譜した譜面を見たベートーベンはアンナの才能に驚く。アンナはベートーベンのその性格に戸惑いながらもベートーベンの家でアシスタントとして「第9交響曲」採譜の仕事を続ける。そして、ベートーベンが自ら指揮台に立ち、「第9交響曲」の初演の演奏会が始まる。難聴の彼なので、指揮台に立っても彼にはオーケストラの出している音を判断できず、指揮と音にズレが出てしまう。そこで、楽団員の影で指揮をして、その動作をベートーベンに真似させたのがアンナだった。初演は大成功に終わり、聴衆たちはその曲に涙する。
(中略)
1827年3月26日の早朝、病床のベートーベンはアンナに看取られて死去する。ベートーベンがアンナと共に書き上げた「大フーガ」は後世の作曲家に大きな影響を与えるものとなったのだった。おしまい。
以前に、下品なモーツアルトのその才能と死を見せていた「アマデウス」という映画があったが、それのベートーベン版を低予算で作ってしまったような映画がコレである。採譜師のアンナの目からみた偏屈オヤジ・ベートーベン、「第9交響曲」と「大フーガ」の作曲秘話ってなところなんだろうが、何を見せたい映画なのかさっぱりわからなかったなぁ。
それで、粗暴で下品、どうしょうもなく気難しく偏屈なオヤジ・・・。それって・・・どこかで見たことがあるような・・・。うわぁぁ、私のことだぁ!
映画「敬愛なるベートーベン」
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id325872/
毎度毎度の疑問なんだが、19世紀前半のウィーンで、なんで全員が英語で会話しているんだろう?
ところで、ベートーベン(Beethoven)はその名前、Beet(ビート) + Hoven(農場) から、彼の先祖はビート農場の地主か関係者だったのだろうと思われている。ビートってのは日本名を甜菜(てんさい)とか砂糖大根で呼ばれているアレである。
ちなみに、ビートたけし(北野武)、ツー・ビートの「ビート」は音楽用語のビート(beat)のことではなく、甜菜の意味のビート(beet)の意味なのである。甜菜に「天才」の意味をかけて、ツー・ビートとは「2人のテンサイ」という意味なのだ。テンサイであるはずの相方のビートきよしを全く見かけなくなったのは私だけであるまい。
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