映画嫌い (460)
2009年8月1日 映画見てはいけないどぉ~しょぉ~もないクソ映画を摘発し、注意を喚起するこのコーナー。本日のクソ映画は2007年の米国映画「3時10分、決断のとき (3:10 to Yuma)」である。1957年の三流西部劇映画「決断の3時10分」のリメイク映画らしい。いまどき、なんで西部劇の映画を、それもヒットしなかった映画をリメイクまでして作るんだろうねぇ? この映画は2007年9月に米国で公開されていて、それから約2年を経て、日本では今年(2009年)の8月8日から劇場公開されるようだ。今後、この映画を見る予定の人は以下を読まないこと。
主人公はダン・エヴァンス。彼は南北戦争に北軍として参加して、その時に片足の足首から先を失い、今は義足を装着し、妻と2人の息子と牛の牧畜業をやって暮らしている。その牧畜はうまくいっておらず、赤字で借金まみれの状態だ。ある時、彼にアルバイトの話が舞い込んできた。成功報酬は200ドルだ。これはありがたい。ダンはさっそくその依頼を受けるのだった。その仕事とは、ギャング団のボスであるベン・ウェイドが捕まったので、ベンをユマにある刑務所に入れる為に、最寄りの街にある鉄道の駅までベンを連れて行き、3時10分発のユマ行きの列車にベンを乗せるというものだ。ベンの手下たちがベンを奪還しようと襲ってくるのは確実である。ダンら計5人の護送団はベンを連れて馬に乗って出発する。彼らのデンジャラスな旅が始まった・・・。
元の1957年の映画「決断の3時10分」のほうを私は見ていないので、どんな違いがあるのか私は知らない。こちらのリメイク版でダンを演じているのがクリスチャン・ベイルで、ベンを演じているのがラッセル・クロウである。
護送する途中の会話で、信仰深くて正義感の強いダンと、悪党としての妙な哲学を合理主義的に持っているベンの対比が行なわれて、その微妙な関係を見せてはいるものの、それぞれの心理の表現をちゃんと見せていないのがダメだなぁ。ベンの手下たちが撃ってくる中、義足のダンがなんであんなにすばしっこく走って逃げながら撃ち返せるのかも疑問だ。それに、なぜか、連行されているベンがダンに協力的に一緒に走っているんだもの、それってヘンだろ。ベン、お前には逃亡する気がないのかぁ?と思うのは私だけであるまい。
それで、ラスト・シーンで、ベンはギャング団の手下たちを全員射殺しちゃうんだけど、どうして仲間なのに射殺しちゃうのか、その心理が全く見えてこないのである。それに、ダンを死なせて終わるってのも意味ないなぁ。死なせる必要ないだろ。そのような終わり方なので、なんだか終わった後がスッキリしないのである。
それでさぁ、タイトルにある「決断のとき」って、誰のどのことを「決断」って言っているんだろうねぇ? それすら見えてこないんだもの、どぉ~しょぉ~もないぞ、
ってことで、こんな映画は見る必要なし。
映画「3時10分、決断のとき」
http://www.310-k.jp/
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