映画嫌い (341)
2008年11月16日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「ダイアリー・オブ・ザ・デッド (Diary of the Dead)」である。現在、日本でも劇場公開中のようだ。ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督による典型的なソンビ映画だ。
死人が徘徊して人間を襲うソンビ現象が世界各地で始まった。米国政府は報道管制をして事実の隠蔽をする。テレビではソンビの事など一切報道されないのだ。ソンビに襲われた人もソンビになり、ゾンビの数はネズミ算式に増加していく。噛まれただけでもゾンビになるのだ。
大学の映画サークルのメンバーたちは深夜にホラー映画の撮影をしていた。監督はジェイソン・クリードだ。そんな時にソンビ現象が発生している事を彼らは知る。そこで、彼ら8人は、ゾンビの襲撃から逃げて、安住の地を求めて、キャンピング・カーに乗って移動する。真実を伝える目的で、ジェイソンはビデオ・カメラでその一部始終を撮影する。その映像を編集するのがジェイソンのガールフレンドのデブラだ。彼らは次々にゾンビたちにやれれて、ゾンビ化していく。遂にはジェイソンまでも・・・。
それにしても、この緊迫感のなさ、間延びした井戸端感、何なんだろう? なぜにゾンビ現象が発生しているのか説明もなければ、なぜに報道管制されているのかも見せていないから、不条理なだけの意味のない映画になっちゃっている。まぁ、ゾンビ映画ってのは不条理の巣窟なんだけどね。
この映画は、ジェイソンとその仲間たちがビデオ・カメラで撮影した記録映像、ビデオ日記だという事で見せている。そう、前述の映画「クローバーフィールド」の個人撮影という手法をパクっちゃっているのだ。映画「ブレアウィッチ・プロジェクト」、スペイン映画の「レック (REC)」のように、その手法をやっちゃっている映画は少なくない。「レック (REC)」は米国でリメイクされたようだ。でも、その手法って全然面白くないんだよねぇ。ありきたりのゾンビ映画にその手法を持ち込んでも、何ら新しいものはないしなぁ。今どき、30年前の映画「ゾンビ」から何も進化していないベタなゾンビ映画なんか見せられても、意味ないぢゃ~ん。撮影した映像を動画サイトにアップロードして一般公開したり・・・と、ネット関係の新たな面を見せようとしているものの、それも空振りに終わっているねぇ。そして、案の定、撮影していたジェイソンまでもカメラの前で殺されてしまうんだものなぁ。何も解決されることもなく、ストーリーが完結するわけでもなく、余韻を残すわけでもなく、ブッツリと映画が終わっているのも、他のこの手の映画と同じだ。こ~いう映画の金太郎飴状態、もうそろそろやめないか?
映画「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」
http://www.diaryofthedead.jp/