映画嫌い (445)
2009年7月11日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「トランスモーファー 人類最終戦争 (Transmorphers)」である。「トランスモーファー」だなんて、まぎらわしいタイトルだ。そ~いうタイトルでロボット変身もの映画を作っちゃったのは、始めっからパチもの狙いだったんだろうなぁ。これがまた、滅茶苦茶チープなパチものでねぇ・・・。
あまりにもバカバカしいので、ストーリーの詳細は略。宇宙からやってきたロボット生命体が変身しながら戦闘して地球を占領した・・・ってのがストーリーの前提で、ロボットと戦う軍隊ってのを見せているわけだ。本編が80分強の長さで、その前半の40分間、軍とロボットの戦闘シーンなんかありゃしない。それで、何を見せているのかと言うと、軍の基地の中での人々の対立ってものをメインにしちゃっているんだからわけがわからない。どうでもいい人間同士の対立構造をひたすら40分間も見せられてしまうのだ。不快な罵倒やケンカのシーンもあったり、敵が攻撃してきているのにのんびりと飲み会やっているシーンもあったり、緊迫感もリアリティもあったもんじゃない。後半の戦闘シーンでも、軍の隊員同士の会話のシーンが多すぎだ。なるべくロボットを見せるシーンは減らそうな・・・っていう制作方針が見え見えである。セコいなぁ。
肝心のロボットのシーンもすっごくヘタクソなCGで、それをヘタクソに実写と合成しちゃっているから、見た目がメチャクチャにチープ。いかにもオモチャ!ってな模型との合成もあり、これ、アマチュアが作ってるんじゃないのぉ?ってな感じなのだ。いくら低予算でも、これはないだろ。
それで、ほぼ全編が、なぜか手ブレが満載のハンディ・カメラで撮影されちゃっている。なんでそ~いう撮影方法にするのかねぇ? カメラを固定して撮影しない理由って何? 手ブレに何もメリットないだろ。カメラを移動させるレールなんか一切使ってないだろうなぁ。このカメラマン、じっとカメラを構えることができないのは、アル中か脳神経系の障害か何かが原因で、常に手が震えているんじゃないのぉ? 無意味にあまりにも手ブレしちゃっているものだから、前半の軍の基地でのシーンが、まるで、波の荒れている海の上を航行する船の中に基地があるように見えてしまうんだよなぁ。 構図も悪いし、このカメラマン、シロウトじゃないのぉ? それをNGとしない監督って何なんだぁ?
手ブレしている街中の画像にCGで作ったロボットを合成しているシーンもあり、ちゃんとロボットの動きを手ブレにシンクロさせていないものだから、ロボットの動きで空間が歪んでしまっているように見える部分もあるんだよなぁ。CGの光源の設定方向と実写部の光源の向きが違っていたりして、CGの基本中の基本である光源ってのを全く考えられていないのはバカみたいだぞ。やるべき工夫も努力もせず、単にCGをシールのように貼っただけだ。
雨の夜の街中での戦闘シーンでは、雷が鳴っているわけでもなく、敵の攻撃を受けていわけでもないのに、なぜかシーン全体にチカチカとフラッシュが光りまくり。これは非常に目が疲れる。そのフラッシュっていったい何の光のつもりなんだろうか? で、そ~いうフラッシュを見せられちゃ、カラダに悪いんじゃないのぉ? ってことで、この映画は部屋を明るくして、画面から離れて見ような。
映画「トランスモーファー 人類最終戦争」
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