映画嫌い (305)
2008年9月3日本日のクソ映画は2008年の米国映画「ボーダータウン 報道されない殺人者 (Bordertown)」だ。実話を基にした社会派サスペンス映画ってなことにされちゃっている失笑の映画である。この映画もそろそろ日本でも劇場公開されるんじゃなかったっけ?
メキシコの町、フアレス。米国との国境に近い町だ。この町ではここ十数年の間に5000人もの女性が惨殺されていた。被害者は米国企業の資本の工場で働いていた貧しい女性たちだ。この件に関しては、警察は捜査もせずに、闇の中へ葬られていた。そんな腐敗しきっていた町の中で、唯一、地元紙の「エル・ソル」紙だけは妨害に屈せずに事件の報道をしていた。
米国、シカゴの新聞記者のローレンはその事件に興味を持ち、フアレスに取材にやってきた。そして、エル・ソルの代表である旧友・ディアスを訪問する。ふたりは、一連の事件の被害者の中で奇跡的に生還した少女・エヴァと出会い、事件の真相を追う。次第に明らかになる米国企業の・・・。
メキシコの国境の町の貧困さから生まれた米国企業による支配という社会問題を根底にしているが、それ以上にメッセージ性もインテリジェンスもないんだもの、めちゃくちゃつまらない。とてつもなく淡白すぎてサスペンスには見えてこないもの。こりゃ、睡眠導入用映画だな。
ちなみに、ローレンを演じているのがジェニファー・ロペスで、ディアスを演じているのがアントニオ・バンデラスだ。このふたりへのギャラのぶんを回収できていないんじゃないの?と他人事ながら心配になっちゃうね。
映画「ボーダータウン 報道されない殺人者」
http://www.bordertown.jp/
映画嫌い (306)
2008年9月4日本日のクソ映画は2008年の米国映画「幸せの1ページ (Nim’s Island)」である。この映画は日本では今週の週末から劇場公開される予定があるようだ。
人気冒険小説家のアレクサンドラ。彼女は潔癖性で引きこもりだ。無人島に住んでいる海洋生物学者のジャックをネットで知り、メールで連絡を取り合った。ところが、ジャックは娘のニムを無人島の家にひとり残し、行方不明になってしまったのだ。ジャックは船で調査に出発し、嵐で遭難してしまったようだ。ニムはメールを送ってきたアレクサンドラを、彼女が小説の中に書いているヒーローのアレックスだと勘違いして助けを求める。ニムが幼い娘であると知ったアレクサンドラは、決心をして島に向かうのだが・・・。
アレクサンドラを演じているのがジョディ・フォスターで、彼女がコミカルな役に挑戦ってことで米国では話題になっていた。しかし、実際に見てみたところ、大してコミカルでもなくて面白くない。結局はハートウォーミングな結末へと誘導する子供向けのベタな映画なのだ。こんなのをオトナが見てもしょうがないぞ。引きこもりのアレクサンドラが都会から必死になって無人島に向かう姿は、強引にコミカルにしちゃって見苦しいし、無人島でひとりで奮闘しているニムの姿をそれと交互に見せているんだけど、そのような見せ方もありきたりすぎて面白くないな。原題の「ニムの島」ってのを「幸せの1ページ」という邦題にしちゃうセンスにも呆れてしまう。
ってなことで、こんな映画はパスしよう。
映画「幸せの1ページ」
http://shiawase1.jp/
映画嫌い (307)
2008年9月5日本日のクソ映画は2008年の米国映画「イントゥ・ザ・ワイルド (Into The Wild)」である。実話の映画化らしい。この映画は日本では今週の週末から劇場公開される予定があるようだ。
1992年の夏、アラスカの荒野に放置されたスクラップのバスの中で、ひとりの青年の遺体が発見された。その青年の名前はクリストファー・マッカンドレス。彼は米国の東部の裕福な家で生まれて、大学を優秀な成績で卒業したが、その直後に金も家族も捨てて、真の自由と幸福を求めて放浪の旅に出たのだった。彼は旅の途中で様々な人と出会う。そして、アラスカを目指して大自然の中に踏み入ったのだった。彼が見て体験した大自然とは・・・。
なんだかわけのわからない映画になっちゃっている。何を言いたい映画なのかさっぱりわからないのだ。自己探求、自分探しの旅に出て、結局のところ彼が感じたもの、彼が見つけた自分自身、彼が見い出した真理って何だったのか表現しきれていないんだもの。北米の雄大な自然を見せているが、それが彼にとっての何だったのかも見えてこない。廃バスの中で死んでいった彼が哀れなだけだ。だから何なんだよ?ってな感じ方しかできなかったな。この映画の監督は俳優のショーン・ペンだ。監督業には向いていないんじゃないの?と思うのは私だけであるまい。
映画「イントゥ・ザ・ワイルド」
http://intothewild.jp/top.html
札幌ラーメン嫌い 「らーめん 逍遥亭」
2008年9月6日最近、私が札幌市内で食べてみたラーメンを評価してみた。
味の好みは人それぞれってことで、評価はあくまでも私の個人的な好みで決めている。
「らーめん 逍遥亭」
最近、ここのブログを「らーめん ふらん軒」のキーワードで検索してやってくる人が多い。以前に「ふらん軒」の事を私はここで書いたけれど、そんなにおいしい店ではなかったぞ。その後、「ふらん軒」には長期休業を宣言する貼紙が店舗入口に掲げられて、その後すぐに閉店を告げる貼紙に替わっていた。その場所に以前にあったラーメン店「番長」はうまかったけれど、「ふらん軒」はいまひとつだったな。
そして、9月5日に、その場所に別のラーメン店がオープンしちゃったのだ。名前は「逍遥亭」である。聞いた事のない名前の店だから、新規の店だと思ってオープン初日に出撃してみた。ところが、この店は今年の4月まで「札幌らーめん共和国」で営業していた「塩屋 ゆうじろう」(本店は釧路)の新規店舗らしいのだ。「塩屋 ゆうじろう」には私は一度だけ行って食べたことがあるぞ。塩ラーメンがメインの店なので、あの時には塩ラーメンを注文したけれど、あまりピンとこなかった記憶がある。
ってことで、「逍遥亭」に入店してみた。店内の様子は「ふらん軒」や「番長」の時とほとんどかわらない。ほとんど改装していないな。で、毎度のように、私は味噌ラーメンを注文してみた。750円である。出てきたラーメンは「塩屋 ゆうじろう」の名前のあるドンブリに入っていた。このスープ、やけにラー油が強いぞ。ラー油の辛味のせいで、「辛味噌ラーメン」っぽくなっちゃっている。塩分も強い。食べていると喉が乾いてくる塩辛さだ。具の中に赤い「クコの実」が入っているんだけど、その実の味は完全にスープに負けてしまっていて何ら効果的な味をなしていない。そして、麺がかなり細いのだ。細いから、ほどなく麺が伸びてしまった。この麺は伸びなければ悪くないから、その細さを考慮して、シャキシャキした硬めのアルデンテ状態で出したほうが良いだろ。
ってなことで完食した。おいしくないとは言わないが、私の好みの味ではなかったな。だから、この店でまた食べたいとは思わない。評価は45点。
「味噌ラーメン」が750円で、メニューを見ると「味噌チャーシューメン」がそれより500円もアップの1250円だってのがイヤだな。いくらなんでもラーメンで1000円以上ってのは異常だ。
それと、オープン初日に行ったのに、何も特典ってのもなかったのが残念。初日限定で全品半額とか、ライス無料とか、そのくらいのサービスをすべきだろ。
「らーめん 逍遥亭」のヴィジッティング・カードの表と裏がこれ
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/syouyoutei1.gif
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/syouyoutei2.gif
札幌ラーメン嫌い 「すみれ」
2008年9月13日 日常最近、私が札幌市内で食べてみたラーメンを評価してみた。
味の好みは人それぞれってことで、評価はあくまでも私の個人的な好みで決めているの。
「すみれ」
名の知れた店である。川崎、京都、福岡にも支店を出しているようだ。札幌に2店舗があり、今回は本店ではない札幌南3条店のほうに私は行ってみた。店内の壁には有名人のらしきサインの色紙がいっぱい貼っあるのだが、誰のサインなのか解読できるやつは阿藤快、175R、ブーメラン学園(註)、他、数点だけだな。
毎度のように味噌ラーメンを注文してみた。850円ってのは高過ぎだ。出てきたラーメンがこりゃまた酷い。850円も取っておいて、どう見ても、こりゃ原価は210円だわ。スープの表面が透明で、下に味噌スープが沈澱しているのが凄い。透明な部分は油である。その透明部分の厚さは1cmくらいある。油膜っていうより、それは「膜」じゃなくて「層」だな。こんなラーメンを食べて、そんなに油を体内に摂取したら健康に悪いだろ。スープをレンゲですくってみると、レンゲの中でも油の層と味噌の沈澱ができあがってしまう。それを飲んでみると、やはりめちゃくちゃ油である。まるで高温のサラダオイルをスプーンで飲んでいるような気分だ。その温度がかなり高い。口の中をヤケドしそうなくらいなのである。油を百数十度まで過熱して、それにゴマなどを入れて調理したんだろうな。あまりにも熱くて、麺も食べにくい。そして、当然ながら、麺は食べている間に伸びてしまったのだ。ちゃんとそのへんを計算に入れないで、油の勢いだけで作っているのが見え見えだ。これは醜悪だな。そのスープの味もたいしたことがないし、何も評価できるポイントは見あたらない。このラーメンを食べた後、2~3日、私の消化器系が著しく不調になったのは、絶対にあの油のせいだな。
ってことで、評価は100点満点中、0点。論外。
もう絶対にこの店のラーメンは食べないぞ。こんなラーメンをおいしいと思う人っているのだろうか?
川崎、京都、福岡の支店で食べた皆さん、こんなのを「札幌のラーメンの味」だとは思わないでくれよ。
すみれ
http://www.sumireya.com/
すみれのヴィジッティング・カードの表と裏がこれ(その1)
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/sumire1.jpg
ヴィジッティング・カード(その2)
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/sumire2.jpg
註: ブーメラン学園
吉本札幌に所属する札幌のお笑いコンビらしい。2年くらい前に、札幌の某ショッピングセンターでのだいたひかるのライブの前座をやっているのを見たことがあるんだけど、あれは酷かったねぇ。単に奇声をあげて騒いでいるだけで、笑える箇所がひとつもなかったもの。その奇声が不快で、「早く引っ込め!」と思ったな。彼らはあれで自分達は面白いとでも思っているのだろうか?
http://www.yoshimoto.co.jp/sapporo/talent/boomerang.htm
ちなみに、ブーメラン学園は地元の札幌でさえほとんど無名で、業界内でも相手にされていない。当然の事だな。
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映画嫌い (308)
2008年9月14日 映画本日のクソ映画は2003年の米国映画「アホリックス (The Helix)」である。映画「マトリックス」の低俗なパロディである。当然、日本では劇場公開されていない。ひっそりとDVDが出ているけれど、それを知っている人もほとんどいないだろう。
ストーリーは略。ストーリーらしきものがほとんどないし、あまりにもバカバカしいんだもの。笑いのレベルがめちゃくちゃ低い。「マトリックス」のパロディになっている部分は少ししかなくて、ほとんどが「マトリックス」に無関係のドタバタだ。見苦しい、笑えない、似ていない!の三重苦だな。日本版DVDでは元の英語のセリフの内容を無視した吹替え音声が付いていて、それで笑いを補おうとしているんだけど、それでも笑えない。発想が幼稚すぎるんだもの。これはパロディというものの悪い例だ。パロディにインテリジェンスと屈折度を求める私としては、この映画は論外だ。
登場人物の中のひとりに東洋系の男がいて、それがホリエモンに似ているという、別の角度からしか楽しめないのが情けない。
ってことで、こんなDVDは見るんじゃないよ!
映画「アホリックス」
http://forest.kinokuniya.co.jp/ItemIntro/124193
ちなみに、この映画の続編「The Helix... Loaded」も製作されたらしい。
http://www.imdb.com/title/tt0401462/
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映画嫌い (309)
2008年9月15日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「コレラの時代の愛 (Love in the Time of Cholera)」である。日本では先月に一部の映画館でのみ公開されていたようであるが、ほとんど話題にならなかったな。
南米・コロンビアの文豪、ガルシア・マルケスの1985年の同名のベストセラー小説を無理矢理と映画化したものがコレだ。1982年に彼がノーベル文学賞を受賞し、その後の最初の作品ってことで注目を浴びていた小説だったから、当時に米国で出版された英語版の本で私もコレを読んだことがある。映画は原作をなぞった作りになっているけれど、かなり雰囲気が違った印象のものになっちゃっているなぁ。
1879年、南米・コロンビアの港町・カルタヘナ。主人公のフロレンティーノ・アリザは電報局に勤務する24才の男だ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Cholera1.jpg
フロレンティーノは電報の配達先に住んでいる20才の令嬢・フェルミナ・ダサに恋をした。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Cholera2.jpg
詩的な文章表現が得意なフロレンティーノはフェルミナにラブレターを書く。フェルミナは彼の気持ちを受け止める気になったが、フェルミナの父はその仲を認めなかったのだ。父は娘を裕福な名士に嫁がせたいと考えていたからだ。フロレンティーノから引き離す為に、父はフェルミナを連れて長い旅に出る。フェルミナの居場所をつきとめたフロレンティーノは彼女の元へ電報でラブレターを送るのだった。とことが、フェルミナが町へ戻ってきた頃には、フェルミナのフロレンティーノに対する恋心はすっかり冷めていた。再会したフェルミナに「あれは幻想だったの」と言われたフロレンティーノは激しく落ち込む。その後、フェルミナは医師のウルビーノと結婚し、フロレンティーノは更に落ち込んでしまう。悲しみにくれたフロレンティーノは、いつまでも彼女を待ち続けると心に誓うのだった。
その後、フロレンティーノは行きずりの女性たちと次々とファックするが、フェルミナの事を忘れることができず、いつも満足することはなかった。ファックした相手のことを手帳に記録しながらもフェルミナの事を思い出す日々だ。彼は気分転換で叔父の経営している船会社に転職したが、それでもフェルミナへの気持ちは深くなるばかりだった。
そして、時は流れた。彼は叔父の後を継いでその船会社の社長になっていた。独身のままの彼が手帳に記録したファック相手の女性の数は600人を超えていた。
一方、フェルミナは子供を産み、ダンナの浮気があって夫婦仲が危機になる事もあったが、それを乗り越えて、さらに時は流れる。フェルミナは孫もできる年齢になっていた。ある時、老いたダンナが庭で脚立から転倒し、それでダンナは死んでしまう。ダンナの葬儀の後、悲しむフェルミナの元にフロレンティーノがやってきた。フロレンティーノは76才、フェルミナは72才になっていた。
フロレンティーノは言う。
「51年9ヵ月と4日、愛の告白を果たすこの日を待ちつづけていた。」
と。フェルミナは「こんな時に!」と激怒してフロレンティーノを罵倒して追い返すが、その後、次第にふたりは打ち解けていく。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Cholera3.jpg
そして、ふたりは南米の大河を航行する船で旅に出た。客室の中で、老いたふたりはファックする。
おしまい。
いったいコレのどこが「コレラの時代」のなんだよ? ってな具合の映画になっちゃっている。コレラ患者が出てくるシーンはあるものの、ストーリーにも背景にもコレラなんか全く関係ないじゃないか!な映画なのである。原作本ではコレラが蔓延している危機感、それと内戦状態で混乱する社会への不安感というものがベースにあったけれど、この映画ではそのような時代背景が表現できていないのだ。コレラ感染の恐怖感がぜんぜんないぞ。内戦シーンがちょっとだけあるけれど、ぜんぜん内戦状態の緊迫感もない。こりゃ、原作本の内容をかなり薄めてしまったという感じが否めないな。長編文学を2時間20分の映画にするのだから、その観点からは、ある程度の原作からのカットは仕方のない事だろうが、この映画はタイトルになっている「コレラの時代」という背景をカットしちゃったわけだ。完全に軸がブレちゃってやんの。それに、この映画は原作本のあらすじのダイジェスト版にしかなっていないのが酷い。映画でダイジェストやってどうするんだ? 原作を軽くトレースしてエピソードを羅列しただけで映画が成立しちゃうと思っているのかねぇ?
で、この映画の最も醜悪な点は、フロレンティーノの心理もフェルミナの心理も見えてこないってことだろう。なぜにフェルミナがフロレンティーノに一度は惚れてしまうのか、その心理が全然見えてこないし、なぜにフロレンティーノのことが嫌いになったのかも見えてこない。老いたフェルミナがなぜにフロレンティーノのことを受け入れて、その上にファックする気持ちにまでなったのか、その心理も全然見えてこないのである。フェルミナのことを思いながらも、なぜにフロレンティーノが様々な女性と病的なまでにファックしまくるのか、その心理も見えてこない。心理を見せずしてファック・シーンを見せるならば、それはラブ・ストーリーじゃなくてポルノ映画だろ。老人ファックまで見せる醜悪な老人ポルノ映画、恐るべし!
それにしても、コロンビア人たちがなんで全員、英語で会話しているんだろうねぇ?
私は原作本も全く評価していない。長いだけでつかみ所のない陳腐なラブストーリーとしか思えなかったもの。コレラと内戦の不安な時代、富裕層と貧困層の格差、南米を流れる大河とジャングルなどの印象が強くて、その他にはたいしたストーリーもないから、かなりスカスカな小説に思えた。作家・マルケスはこの小説でどんな愛を描きたかったのか、何を言いたかったのかさっぱり読み取ることができなかったなぁ。フェルミナが父に連れられて旅に出た部分の、その旅の狂気じみた行程の印象くらいしか残らなかったぞ。山岳地帯、高地の村々をキャラバン隊のように馬で越えて、ときには歩き、民家で眠り、旅は一年半あまりに及んだという、かなりサド的で強行な旅なんだけれど、映画の中ではそれの描写がほとんどないもの痛いなぁ。
映画「コレラの時代の愛」
http://kore-ai.gyao.jp/
http://www.imdb.com/title/tt0484740/
ちなみに、ノーベル文学賞がマルケスへ授与された事に対する批判はかなり多い。彼の代表作は1967年の「百年の孤独」ってことになっているけれど、この小説も支離滅裂でつかみどころのない内容なのだ。ノーベル文学賞に値するような作家だとは認められていないのが現実である。ノーベル平和賞を韓国の金大中に授与したのと並び、ノーベル賞の2大ミスと言われている。
ノーベル賞のミスと言えば、アインシュタインに「相対性理論」でノーベル賞を授与しなかった事も大きなミスだろう。アインシュタインは1922年にノーベル物理学賞を授与しているが、それは「相対性理論」の功績に対してではなく、「光電効果」に対してのものだった。それとは別に、もう一度、アインシュタインに「相対性理論」でノーベル物理学賞を授与すべきだったろう。
ちなみに、アインシュタインはノーベル賞の賞金を慰謝料として全額を前妻へ与えている。イトコとの再婚、恐るべし!
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ストリートビュー嫌い
2008年9月19日 日常これはイヤだなぁ。google.co.jp の地図で、札幌市街地のおもな箇所が「ストリートビュー」機能として実写の写真がサポートされているんだけれど、これで自分の住居の近くを見てみたところ、私の住んでいるマンションがバッチリと写っていて、それを拡大してみると、私の部屋にカーテンがかかっているのまで写っているのだ。そのカーテンに私の影がある。まわりの建物の様子からすると、これ、多分、今年の7月の後半に撮影したな。ストリートビュー、おそるべし!
札幌の地下鉄「澄川」駅前のマックスバリュー
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&q=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E5%B8%82&ie=UTF8&layer=c&cbll=43.016566,141.366478&panoid=z6U6daggRYf_FljLtunZFg&cbp=1,23.57328493249184,,0,11.1495525910848&ll=43.017929,141.366845&spn=0.002761,0.005676&z=17
ここから自宅まで、ストリートビューで歩いてみたんだよ。
ちなみに、火事になったラーメン屋「味の千龍」が、まだ火事になる前の状態で見られる。
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&q=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E5%B8%82&ie=UTF8&layer=c&cbll=43.015192,141.368518&panoid=Fr5oR6j8PQgE-ZK871AnqA&cbp=1,80.90349762561948,,1,-2.829709068276218&ll=43.016556,141.368884&spn=0.002761,0.005676&z=17
まだ右隣にホルモン焼き屋ができる前の状態だ。
ちなみに、あの火事の出火元はホルモン焼き屋だったようだ。
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映画嫌い (310)
2008年9月21日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「ストリート・キングス (Street Kings)」である。日本では未公開で、今後の公開予定もないようだ。そうだろうなぁ。
主人公はロサンゼルス警察のトム・ラドロー刑事。彼の強引で無茶な仕事ぶりを上司のワンダー警部はかばうが、警官の違法行為を監視する内部監査官のビッグズ警部が彼に目をつけてきた。ラドローのかつての相棒で、現在は対立しているテレンス・ワシントン刑事が内部監査官にラドローの素行を密告していたのだ。密告の事をラドローも知り、彼はワシントンに対して激怒する。そんな時に、ワシントンはコンビニで2人組の強盗に射殺されてしまった。その現場に偶然と居合わせて助けに入ったラドローに、ワシントン殺しの容疑がかかってしまったのだ。ラドローは逃亡した2人組を探し出して逮捕しようとする。
この事件の真相とは・・・。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/streetkings.jpg
ストーリーがつまらない。警官による不正、警官に追われる警官ってのを描いた映画は今までに少なくはない。それらの映画の中でもこの映画のつまらなさはワースト3に入るだろう。何もサプライズがなくて、盛り上がりもない。そして、誰がワルなのか最初から想像がつくんだもの。だから、こんな映画、絶対に見るんじゃないよ。
映画「ストリート・キングス」
http://www.eigaseikatu.com/title/21138/
http://umauma-y.com/pc2/name/eiga.php?no=2165
追記:
この映画は「フェイクシティ」という邦題で2009年2月中旬に日本で劇場公開されるようだ。またまたつまらん邦題を付けちゃったねぇ。馬鹿馬鹿しい!
映画嫌い (311)
2008年9月22日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「アイアンマン (Iron Man)」である。日本では今週の週末から劇場公開されるようだ。今後、この映画を見る予定の人は、以下を読んではいけない。
主人公のトニー・スタークは天才的な発明家で、自らが発明した軍事兵器を製造販売している企業「スターク・インダストリーズ」社の社長でもある。スタークは自社の最新のミサイル兵器「ジェリコ」のデモ実験のためにアフガニスタンの米軍を訪問した。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/IronMan1.jpg
ところが、アフガニスタンを車で移動中のスタークは、現地のゲリラからの攻撃を受けて、拉致されてしまった。ゲリラたちもスターク・インダストリーズ社の武器を装備していたのだ。ゲリラのボスはスタークに「ジェリコ」を製造するように強要する。アジトの洞穴の奥に作業場を与えられたスタークは、「ジェリコ」を製造するふりをして、ゲリラの目を盗んで、自分自身が装着してロボット化する脱出用のアーマー(パワードスーツ)を完成させる。そのロボットは怪力を持ち、銃弾を跳ね返し、火炎放射をし、空を飛ぶのだ。スタークはロボットになって、銃撃してくるゲリラたちを倒し、空を飛んで脱出する。そして、ロボットは近くの砂漠の中に墜落して大破。ロボットを脱ぎ捨てて砂漠を放浪しているスタークは米軍に救助されるのだった。一方、ゲリラたちは砂漠に散在しているロボットの破片を集めて、それの解析と再構築を行なう。
米国に帰還したスタークは、自社の兵器工場の閉鎖を発表する。ゲリラが自社の兵器を使っているのを自分の目で見てしまったスタークは深く悔やみ、テロ撲滅とゲリラの手に渡った自社兵器の破壊の目的で、着用型ロボットの改良版の制作に没頭するのだった。各種の戦闘用の武器を組み込み、パワーアップさせ、小型軽量化をして、スタークは自らそれを着用して空を試験飛行する。更には、アフガニスタンに飛んで、ゲリラを相手に実戦にも成功した。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/IronMan2.jpg
一方、スターク・インダストリーズ社には重役のオバディア・ステインという男がいた。スタークの側近だ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/IronMan3.jpg
実はこの男がワルで、スタークを裏切って、以前から自社の兵器をゲリラに横流ししていたのである。オバディアはアフガニスタンに出向き、ゲリラが回収して組立てたロボットを手に入れ、それを自社の研究開発チームで極秘に改良しようとする。新たな兵器としてそれを売るのが目的だ。
(中略)
悪事がバレて、改良したロボットを自ら装着したオバディアが暴れだす。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/IronMan4.jpg
小型軽量化した最新型のロボットを装着したストークは、オバディアを倒そうと出撃する。そして、2人のロボット対決が・・・。
随分と前置きが長い。2人のロボットの対決に至る経緯でこの映画の9割りの時間を費やしているのだ。2人のロボット対決もなんだか物足りなくて、ストークのほうのパワー不足という問題もあって盛り上がらないなぁ。結局は、オバディアのロボットを倒して破壊したのはストークのロボットではないしなぁ。
ヘンなのは、ゲリラがストークに「ジェリコ」を作るように強要している点だ。あんな洞窟の作業場のような劣悪かつ高性能の工作機械のない環境で精度の高い兵器なんか作れるわけがないし、オバディアから兵器の横流しを受けているんだから、わざわざストークに精度の低い「ジェリコ」なんか作らせなくても、本物の「ジェリコ」をオバディアから入手したらいいだろにぃ。
この「アイアンマン」ってのは、以前はあまり日本では知られていなかったキャラであるが、スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、X-メン、ハルクなどと並ぶアメコミの人気作品のヒーローである。バットマン、スパイダーマン、X-メンなどが次々と実写版で映画化されてシリーズ化されている中、このアイアンマンも映画化されるという噂は何度もあったわけだが、アメコミの実写版映画化ってのは、ことごとくトホホな作品になっちゃっうってのが定説で、今回のこのアイアンマンも同様に果てしなくトホホになっちゃっているねぇ。
ちなみに、「アイアンマン」のアメコミを出版していた「マーヴェル・コミックス」が新設した映画部門の子会社「マーヴェル・スタジオズ」の初の映画がこれで、第2弾は「インクレディブル・ハルク」だった。この2作は姉妹作のようになっており、「インクレディブル・ハルク」の映画の中でも「スターク・インダストリーズ」社の名前が出てきていたし、トニー・スタークがちょっとだけ出演していたっけなぁ。「アイアンマン」は3部作になる予定で、次作「アイアンマン 2」が2010年4月に米国で公開らしいのだが、「アイアンマン 3」あたりで「アイアンマン vs ハルク」なんてものを見せてくれるのかな?
映画「アイアンマン」
http://www.sonypictures.jp/movies/ironman/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12653/index.html
最近、笑ったのはコレだ。宮殿弁当だ。
http://blog.livedoor.jp/aro999jp/archives/50983920.html
笑えるポイントは、
(1) キング・クリムゾンのファースト・アルバム「クリムゾン・キングの宮殿」のレコード・ジャケットのイラストをキャラ弁にしているというマニアックさ。そ~いう選択肢。
(2) そもそも、あのレコード・ジャケットの顔自体がそのインパクトで笑える。
(3) そのキャラ弁がスヌーピーの絵柄の弁当箱に入っているというチグハグさ。
(4) それを娘に食べさせようとしているサディスティックさ。それを物語る、躊躇する娘の姿の生写真。それが2枚も。
(5) まずくてまずくて有名な「スパム」で顔の部分を作っているという厭世感。
だろう。
次回はジェントル・ジャイアントのファースト・アルバム、エマーソン・レイク&パーマの「恐怖の頭脳改革」あたりの弁当を作ってもらいたいものだ。
ちなみに、「クリムゾン・キングの宮殿」のレコード・ジャケットのイラストの顔は、ボーカルとベースのグレッグ・レイクの現在の顔を予言しているものだ!というのが、我々、オカルト・プログレ研究家の間では定説になっている。
ピンク・フロイド(Pink Floyd)のキーボード奏者、リック・ライト(Rick Wright)がお亡くなりになりました。享年65才。
今回はノー・コメント。合掌。
http://fu-hou.com/2051
http://www.excite.co.jp/News/entertainment/20080916/Variety_20080916000.html
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/7617363.stm
映画嫌い (312)
2008年9月25日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「X-ファイル 真実を求めて (The X-Files - I Want To Believe)」である。
日本での劇場公開は11月7日からのようだ。今後、この映画を見る予定のある人は以下を読まないように。
ダナ・スカリーはFBIを辞めて、医師としての仕事に戻り、病院の小児病棟で難病の子供の治療を担当していた。ある日、スカリーの元にFBIの捜査官がやってきて、「フォックス・モルダーと連絡を取りたい」と言う。失踪したFBIの捜査官のモニカを探し出する為に、モルダーの協力を得たいと言うのだ。スカリーはその件を伝えに、車に乗ってモルダーの隠れ家を訪問する。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/xfiles1.jpg
モルダーはFBIから指名手配されていて、いなかの村の一軒家で隠とん生活をしていた。「モルダーがFBIに協力したら、FBIはモルダーに対する過去の告発の全てを取り下げる」という条件をFBIは提示してきた。なぜにモルダーの協力が必要なのか、それは、彼がFBIでX-ファイルを担当していた時に、彼は霊能力者の協力でいくつかの事件を解決した実績があるからだ。今回の事件でも手がかりを持った人物は霊能者なのだった。モルダーは気が進まないし、スカリーは霊能力なんか信じちゃいないが、ふたりはFBIに協力する事を決めて、FBIに出頭して詳しい事情の説明を受ける。
手がかりを持つという霊能者はカトリックの神父のジョセフという名の男で、幼児性愛癖がある為に現在は更正施設で暮らしている。モニカが失踪した6時間後に、モニカが誘拐された現場を霊視したとジョセフはFBIに通報をしてきたのだった。ジョセフが霊視して指定した場所からはバラバラ死体の一部が発見されたが、それはモニカの死体ではない。その死体とモニカにはどのような関係があるのか?
FBIの捜査官とモルダー、スカリーはさっそくジョセフを訪問する。
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ジョセフの霊視の能力は微弱で正確さがなくて、モニカ本人の行方に関する霊視ができなかったが、ジョセフが新たに霊視した場所からは更に別の人物のバラバラ死体が出てきた。その近隣では、最近、失踪者が何人かいて、失踪者やバラバラ死体には血液型などの医学的な共通項があることが判明した。失踪者たちは移植用の臓器の闇取引きのドナーとして拉致されていたのだ。FBIは怪しい移植用臓器運搬業者を追う。モルダーは怪しい民家を見つけ、その中に単独で侵入すると、そこでは、ロシア人の医師たちが肺ガンの患者の首から上をドナーの体に接合する「頭部移植手術」を行なおうとしている所だった。医師たちはドナーであるモニカの首を切り落とそうとしている。そして・・・。
オカルト大好きの(だけど全然信じていない)私はテレビ・ドラマの「X-ファイル」も大好きで、番組が始まった頃は、毎回、欠かさず見ていた。しかし、次第につまらなくなっちゃって、たまにしか見なくなったのだ。主人公のモルダーが幼少の時に妹が異星人に誘拐されたとか、米国政府が異星人と密約を結んでハイブリッド人間作ろうとしているとか、そのような幼稚なオカルトをベースにしだしちゃって、荒唐無稽になっちゃったんだもの。当初とは違う方向にベクトルが向いてしまってバカバカしくなっちゃった。モルダーが失踪して、番組に全く出てこなくなり、代わりに俳優・ロバート・パトリック(「ターミネーター2」の液体金属サイボーグの役だった人)が登場(役名は何だったっけ?)してきたシーズンの頃には全く見なくなってしまった。だから、「X-ファイル」が最終回でどのような終わり方をしたのか私は知らないし、それに興味はない。最近、私は米国のテレビ・ドラマ「ボーンズ」の全シーズンを見終えて、あれはなかなか面白かったと思うけれど、主人公のブレナン博士の幼少の頃の事とか、両親の件が絡んでくると、たちまちボルテージが低下してつまらなくなっちゃうのは「X-ファイル」のアレと相似に見えてしまうからだろうなぁ。ブレナン博士と「X-ファイル」のスカリーのキャラもかぶっちゃっているしなぁ。
で、今回のこの映画では、UFO、異星人、政府の陰謀の件は出てこないし、モルダーの妹の件はセリフの中に出てくるだけだ。だから、かつての「X-ファイル」のくだらない部分が排除されていると言える。しかし、それが逆にこの映画が「X-ファイル」っぽくない原因になっているのが辛いね。霊能力者の件をストーリーに絡めないと、このストーリーは単に移植用臓器の闇取り引きを追うサスペンス映画になっちゃうところであるが、無理矢理と霊能力者ってのをストーリーの中に入れて、強引にモルダーに結び付けて「X-ファイル」ってタイトルにデッチ上げちゃったように見えてしまうのだ。この映画では霊能力者ってのはたいした役割を担っているわけでもなく、単にモルダーを登場させる為のツカミでしかないもの。
それで、このまま「X-ファイル」っぽくなく終わってしまうのか・・・と思っていたら、テレビ・シリーズではお馴染みだった、モルダーが敵に捕まって危うく殺されそうになっちゃうっていうストーリーになっている。そして、笑っちゃったのが、そこでFBIのスキナー(今の職位は不明なんだけれど、まだ副長官のままなんだろうか?)の登場だ。あのハゲ頭、懐かしいなぁ。
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でもさぁ、いまどき、なんで「X-ファイル」の映画を作っちゃうのか、わけがわからないのは私だけであるまい。
映画「X-ファイル 真実を求めて」
http://movies.foxjapan.com/xfilesmovie/
テレビ・ドラマ版の「X-ファイル」の中では、モルダーをテクノロジーで支援するオタクの3バカ・トリオのキャラが私は好きだった。あの3人、テレビ・ドラマ版の中で死んでしまっているから、今回のこの映画には登場していないねぇ。残念だなぁ。あのトリオにはロンサムなんとかっていう名称があったんだっけ?
米国のテレビ・ドラマ「スターゲイト アトランティス」の全シーズンも私は先日に見終えたところだ。人気テレビ・ドラマだった「スターゲイト SG-1」の別シリーズもので、「スタートレック」シリーズにおける「スタートレック ディープ・スペース・ナイン」ってな感じの、オリジナル・シリーズとは全くの別もののやつだった。第1話ではオニール大佐が将軍に昇進した立場で少々出演していたし、シーズン1の後半ではサマンサ・カーターが数秒だけ登場するシーンもあったんだけど、別ものすぎて、すっごい違和感があった。で、その「スターゲイト アトランティス」のシーズン1の最終回で、地球からの援軍のリーダーとして登場したのが、「X-ファイル」でスキナー副長官を演じていた人だった。シーズン2でもチョイ役で何度か登場している。スキナー副長官のファンの人は必見だな。
スキナー役のミッチ・ピレッジ
http://www.imdb.com/name/nm0683379/
映画嫌い (313)
2008年9月27日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「ブラックサイト (Untraceable)」である。日本では既に劇場公開が終わって、DVDも出ているね。
米国のオレゴン州ポートランド。主人公はFBIのネット犯罪専門の女性捜査官、ジェニファーだ。彼女はある時に、「Kill With Me」という殺人映像を生中継で公開しているサイトを知る。そのサイトにアクセスする数が増えれば増えるほど、拘束されている犠牲者の死期が自動的に早まる仕組みになっていた。好奇心でそのサイトへアクセスしてくる一般人の数が急激に増え、拘束されている人は惨忍な死に方をしてしまう。犯人は次々に人を拘束し、次の犠牲者になっていく。
ジェニファーはポートランド市警察のボックス捜査官と一緒にその連続殺人犯を追うが、ジェニファーの相棒であるグリフィンが犯人に拘束されて、その殺人映像もサイトで公開されるのであった。犠牲者のつながりから犯人は特定されたが、どこからライブ映像が配信されているのかわからない。そして、ジェニファーも拘束されてしまい・・・。
シンプルな捕り物の映画で、悲惨なほどに安っぽいストーリーだ。サプライズもないし、何の盛り上がらない。ネットというワールドワイドに展開すべき事件でありながら、FBIも、犯人も、事件の進行も、全てがポートランドの市内の中での事になっているのがやけにセコいぞ。
それにさぁ、数百万から数千万のアクセスがほぼ同時にあるのならば、あの程度のアマチュアな設備のウェッブ・サーバーでは、アクセス集中でダウンしちゃうぞ。多重化して負荷分散するサーバーを構築しなきゃならないだろ。その上、米国で民家に引かれているようなASL程度の細い回線じゃ、そのアクセス数に対応して動画を滑らかにストリーミングで配信できるわけもない。ってなことで、この映画の中でのネットはめちゃくちゃ非現実的なのだ。サーバーの設置場所を隠す為に、動画を配信しながらサーバーのドメインを次々に変更してスクランブルさせるという手法もありえない。ウソくさいったらありゃしない。
ってことで、こんな映画は見る価値がないぞ。
映画「ブラックサイト」
http://www.sonypictures.jp/movies/untraceable/
映画嫌い (314)
2008年9月28日 映画本日のクソ映画は2007年のスペイン映画「レック (REC)」である。
ほとんど話題にはならなかったけれど、日本では既に劇場公開が終わっているね。REC ってのはビデオカメラの録画ボタンのことで、「録画中」ってな意味だね。
テレビ番組の録画の為に、女性レポーターのアンジェラとカメラマンのパブロは、深夜の消防士の活動の密着取材を行なっていた。消防署の中の様子を紹介し、消防士へのインタビューを撮影する。すると、出動命令があり、アンジェラとパブロは3人の消防士と一緒に消防車に乗って、現場のマンションに向かう。火事ではなく、レスキューの要請だ。
そのマンションには2人の警官が先に到着していた。マンションの中で悲鳴があったらしい。消防士はレスキュー用の工具を使って、悲鳴が聞こえてきたという部屋のドアを壊し、中に突入する。すると、狂暴化した老女が警官のひとりの首に噛みついてきた。大量の出血をしてしまう警官。
そのマンションでは謎のウィルスの感染により次々と住民が狂暴化し、その感染が拡大していたのだ。保険局と警察によってそのマンションは閉鎖されてしまう。中にいる感染していない住民も、アンジェラとパブロも、警官も消防士もマンションの中に閉じ込められてしまい、外に出ることができないのだ。襲ってくる感染者に噛まれて、警官も消防士も次々へ感染していく。アンジェラとパブロはビデオ・カメラを録画状態にしたまま、その事態の決死の取材をするが・・・。
一種のゾンビ映画だね。この映画の全編は、取材中のビデオ・カメラが撮影した映像で見せているのだ。手ブレが満載だ。そう、前述の映画「クローバーフィールド」と同じ手法なのである。だから、「クローバーフィールド」のソンビ版になっちゃっているのだ。「クローバーフィールド」におけるハンディ・ビデオ・カメラでの撮影の失敗・批判の構図が、この映画にもそのまんま当てはまっちゃっているなぁ。最後には全員がカメラの前で犠牲になっちゃって、そこでプッツリと終わっているってのも同じだ。たいしたストーリーもなく、登場人物たちの口論のシーンが多いので、見ているとかなり疲れてしまうぞ。ってことで、この映画も見る価値なんかありゃしない。
映画「レック」
http://www.recmovie.jp/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12527/index.html
声がするけれど映像の中には現われないパブロのその状況は「水曜どうでしょう」のソンビ版ってな感じにも見えてしまう。ソンビ化して狂暴になって襲ってくるミスター(鈴井)、ぼやきながら逃げる大泉くん・・・ってのを想像しちゃうのは私だけであるまい。
映画嫌い (315)
2008年9月29日 映画本日のクソ映画は2006年の英国映画「ペネロピ (Penelope)」である。これもほとんど話題にはならず、日本では既に劇場公開が終わっているね。
裕福なウィルハーン家に女の子が生まれた。しかし、先祖が魔女の呪いにかけられた為に、その子は生まれながらにブタの鼻をしていたのだ。ペネロピと名付けられたその子は、両親の愛情をいっぱい受けて育ったが、その醜い顔の事は内密にされ、ペネロピは自宅の部屋から一歩も外に出る事もなく、死んだ事にしてニセの葬儀が行なわれた。魔女の呪いは、彼女が男性から真の愛を受けると解けるという。そこで両親は、年頃になったペネロピをなんとか結婚させて呪いを解こうとする。婿を募集したところ、応募してやってきた男たちは、財産を狙った連中ばかりで、ペネロピの顔を見ると、皆、逃げ出してしまうのだった。
記者のレモンという小柄な男はウィルハーン家の娘の秘密を探っていた。なんとかペネロピの写真を撮ろうと考え、ギャンブルに溺れているマックスという男を雇い、その上着に隠しカメラをセットしてペネロピとの見合いに参加させる。
ペネロピはマックスに恋の予感を得る。マックスはペネロピの顔を見ても逃げ出さなかったが、彼は結婚する意志がないと言い、更には彼がレモンから金で雇われてやってきた男であることがバレてしまうのだった。
傷心のペネロピは家出をした。マフラーで鼻と口を隠して街に出る。初めてみる外の世界にペネロピはときめく。そして・・・。
http://movie.goo.ne.jp/contents/gallery/MOVCSTD12098/003.jpg
一種のラブ・コメだね。結末はペネロピとマックスが結ばれるという、誰にでも想像できるストーリーになっちゃっているのがつまらない。なんでペネロピとマックスはお互いに・・・ってのが見えてこないんだよなぁ。悪人であるレモンが後半では善人になっちゃっているのもわけがわからない。レモンの役の俳優は、前述の映画「アンダードッグ」でバーシニスター博士を演じていた小人さんだね。どちらも味のある役だな。
ペネロピが家出をして、顔の下半分をマフラーで隠して街に出た時の、平和な街の様子を初めて見るシーン、特に夜の遊園地の中を歩くシーンにはちょっとだけゴシックな美があるんだけれど、ファンタジーになりそこねているのが残念だ。「エレファントマン」のブタ版になっているわけでもない。
で、結局、ペネロピへの魔女の呪いは解けて、ブタ鼻から普通の人間の鼻になる。それでもペネロピの顔があまり変わらないように見えてしまうのは私だけであるまい。どんな顔なのか、そのビフォー&アフターを見てみたい? 今回は見せてあげないよ~ぉ、だ。
映画「ペネロピ」
http://www.penelope-movie.com/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12098/index.html
映画嫌い (316)
2008年9月30日 映画本日のクソ映画は2006年の米国映画「レッド・ウォール (Wildfires)」である。日本では劇場公開されていないようだ。米国では、タイトルを「Wildfires」から「Firestorm: Last Stand at Yellowstone」に変更されてDVD化されている。
米国・イエローストーン国立公園で山火事が発生した。炎は急速に広がり、キャンプにやってきた人々を次々に襲う。消火活動する人々の人間模様。・・・ってな映画であるが、トンデモないデキソコナイの映画なのである。パニック映画として作られたのであろうけれど、全然、パニック感がありゃしない。火の広がり方や、その延焼速度も非科学的なバカをやっているし、あちこちに矛盾もあり、もぅ突っ込みどころ満載なのだ。山火事なのに炎がバックドラフトしているシーンがあるんだもの、そんなバカなぁ!である。延焼をくい止める為の最終手段として、山火事の現場のすぐ近くで可燃物を一気に燃やして、それで酸素をなくして山火事を鎮火させるという、トンデモないマヌケな作戦をやっちゃっているのには、おもいっきりコケさせられた。役者たちも全員がダイコン。こりゃひどい映画だなぁ。
ちなみに、この映画はイエローストーンで実際に起きた山火事を元にしたものらしいが、大幅に事実を改変しちゃってノン・フィクションとは言えない事実無根、捏造ってなものになっている。実際のイエローストーンの山火事では、あのような、可燃物を燃やして酸欠にさせる作戦なんてやっていないぞ、バ~カ!
映画「レッド・ウォール」
http://rental.movies.yahoo.co.jp/detail/tyrn/id114715
http://www.imdb.com/title/tt0796373/