映画嫌い (211)
2007年11月9日本日のクズ映画は2007年の米国映画「Resident Evil Extinction」である。この映画の制作関係者の中に私の知人がいて、その人から数カ月前にサンプル盤DVDをいただいていたのだが、私は見る事もなく自分の書斎の棚に放置していた。以前に私は映画の仕事に関わった事もあって、それ以降、映画関係者からのサンプル盤DVDをいただく事が多く、それがかなりたまっているのだ。まだ見ていないサンプル盤DVDが数百枚もある。それらは私の部屋の棚に放置してあり、誰にも見られる事もなく、ひっそりとDVDたちは泣いているのだ。
深夜になるとそのDVDたちが歩き出し、私が眠っている間に私の書斎で宴会を開き、朝になるとDVDの並んでいる位置と順序が違っていることにハッとさせられる・・・ってな事は一切ないのだが、せっかく御厚意でいただいたのだから・・・と思い、時間がある時に端にあるやつから順に見ていこうと考え、その時に一番端にあったのがこのDVDだったわけだ。
米国のアンブレラ社が開発したT・ウィルスが研究所から漏れて、世界中に感染者が出た。そのウィルスに感染すると、記憶と知力を失ない、生肉を求めてうろつくゾンビと化すのだ。
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世界は荒廃し、街は廃虚となった。生き残った民は安住の地を求めて旅をする。「クレア・レッドフィールド護送団」と名乗る彼らも、車に分乗して北米の荒野を走るのだった。
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アンブレラ社の地下秘密研究所では社主の司令で血清を開発しようとしていた。担当者として着任したアイザックス博士は、ゾンビたちを飼い馴らして奴隷化し、労働力とする為の薬の実験も行なう。
主人公のアリスは、その研究所を脱走した女性だ。バイクに乗って荒野を突っ走る。(クローン人間なのかな?)
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ある時、クレア・レッドフィールド護送団はウィルス感染した大量の鳥に襲われた。
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それを目撃したアリスは特殊能力で護送団を救い、アリスは護送団と行動を共にすることになる。研究所はアリスの特殊能力によって発散された精神波をキャッチし、アリスの居場所を特定して、彼女を捕らえようとする。開発している血清の為に、アリスの血が必要なのだ。アイザックス博士の指揮によって、戦闘ゾンビが護送団の元へ送られ、護送団とゾンビの戦闘が始まる。護送団の中には数名の死者が出たが、ゾンビたちを撃ちまくり、その場は鎮静化する。その時に、現場で指揮をしていたアイザックス博士もゾンビに襲われて、ウィルスに感染してしまったのだ。急いでヘリで研究所に戻ったアイザックス博士は、開発中の血清を自分に打ち、その効果で怪物化してしまうのだった。
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アラスカへの移動を予定していたクレア・レッドフィールド護送団は、移動手段として、研究所にあるヘリを奪おうと計画し、車で研究所に突入する。研究所を取り囲むゾンビたちを撃ちまくりながら、護送団はヘリに乗り込み、飛び立つが、アリスはそれに乗らずに、地下の研究所に潜入する。そして、怪物化したアイザックス博士とアリスの戦闘となる。勿論、アリスの勝利となるのだった。おしまい。
キテレツなバカ映画である。映画「マッドマックス・2」からカー・チェイスを抜いて、それにゾンビ映画がドッキング!ってな感じだ。ヒッチコックの映画「鳥」をマネたシーンがあるし、研究所に突入するシーンに流れている音楽は映画「ターミネーター」の音楽のモロなパクリである。オリジナリティが全然ない。アリスとアイザックス博士の戦闘もしょ〜もない。盛り上がらずにすぐに終わっちゃうトホホさだ。結末が尻切れトンボで終わっちゃっているんだけれど、これって、まさか、続編でも作る気なのかねぇ?
ってことで気になったのだが、護送団の中のひとりの男とアリスが以前から面識があったかのようなシーンがあるんだけれど、もしかして、この映画自体が何かの続編なわけ?
それで、調べてみて判明したのだが、この映画の日本での公開のタイトルが「バイオハザード 3」なのだ。おぉ、そのシリーズものだったのかぁ。私は「バイオハザード」シリーズは1作目も2作目も見ておらんぞ。このシリーズって人気があるようなんだけれども、こんな稚拙な映画だったのか。確か、テレビ・ゲームの映画化だったよね。ど〜りで、ゾンビたちを撃ちまくるシーンはテレビ・ゲームっぽいよなぁ。地下の研究所に侵入するシーンもまるでテレビ・ゲームだもの。
最後にアイザックス博士がバラバラになって死んだ後、アンブレラ社の司令室のような秘密の地下施設でのシーンがあって、どうやら、この司令室は東京にあるようなのだ。だって、「芝浦」って道路に書いてあって、その道路の下に施設があるんだもの。
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米国人がこの文字を見ても読めないから、ここが東京ってわからないだろうにぃ。中国の上海とかに見えるんじゃないかなぁ? それにしても、公道の下にそ〜いう施設を建設していいのかねぇ?
で、ここが東京だと米国人にわかるのは、ほんの一瞬だけ見える「Tokyo Metro」と書いてある看板のこのシーンだ。よく見なきゃわからんだろうになぁ。
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それにしても、これ、ヘンテコすぎないか?
営団地下鉄のマークってこんなんだったっけ?
「夜空雪風」だなんて、こんな風流な名前の地下鉄駅が芝浦にあったっけ?
「考楽火月星」って何なんだぁ?
「座頭市広場」って何なんだよぉ? 北野武か?勝新太郎か?
ハリウッドの映画関係者には日本人も多いんだから、ちゃんと日本人にチェックしてもらえよなぁ。このDVDを私に送ってくれたこの映画の某関係者は、私が日本人だとわかっているんだから、事前に私に言ってくれたら、ちゃんと私がチェックしてあげたのになぁ。私がチェックしたら、地下鉄駅の名前を「洗浄駅」とか「修正駅」とか「体駅」に変更するように指示するかも知れんけど。
映画「バイオハザード 3」
http://www.sonypictures.jp/movies/residentevilextinction/
http://www.imdb.com/title/tt0432021/
主役の、山田花子っぽい顔立ちの女性、「ウルトラヴァイオレット」っていうショボい映画にも出ていたよねぇ。