そっくりさん嫌い (85)
2007年11月21日久々にそっくりさんシリーズである。
ますはコレでだ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/crimson.mp3
おなじみの曲である。イギリスのプログレ・バンド、キング・クリムゾン(King Crimson)の1969年のデビュー・アルバム「クリムゾン・キングの宮殿 (The Court Of The Crimson King)」に収録されている「クリムゾン・キングの宮殿 (In The Court Of The Crimson King)」だ。一世を風靡した名曲である。イギリスをはじめ、世界各国で大ヒットした。
この作品が語られる上でよく引用される事がある。それは、
「ビートルズ (The Beatles)の名作『アビィ・ロード (Abbey Road)』をヒット・チャートのトップから引きずり落としてトップになった作品である!」
という事だ。
しかし、これは単なる都市伝説にすぎない。ビルボード、キャッシュボックスなどの大手の当時のヒット・チャートを見ても、「アビィ・ロード」を抜いて「クリムゾン・キングの宮殿」がトップになったという事はないのだ。確かに、この作品は各国の各種のヒット・チャートで上位にランクされてはいるが、トップになったチャートは私の知る範囲では存在しない。最高で5位だ。その上に、「アビィ・ロード」とは若干の時期にズレがある。そんなもので、「アビィ・ロード」をトップから引きずり落としたという事が発生したヒット・チャートは世界中のどこにも見あたらないのである。どこかのイナカのレコード店の売り上げランキングなんかでは、そのような事があったのかも知れないが。
日本では遅れて1971年に「クリムゾン・キングの宮殿」のLPレコードが発売されている。当時の日本は天地真理の全盛期で、日本のヒット・チャートでは天地真理を抜いてトップになった!ってな事にされているんだけど、誰がそんな事を言ったのか知らないが、そのような事もなかったのだ。クリムゾンにまつわる都市伝説、恐るべし!
そっくりさんとは関係のない話題になってしまったなぁ・・・。
そっくりさんの件に軌道修正しよう。
同じイギリスに、ロバート・ジョン・ゴドフリィ(Robert John Godfrey)というミュージシャンがいる。一般人にはあまり知られてはいないが、プログレ・マニアにはおなじみの人物だ。クラシック音楽出身で、めちゃくちゃクラシカルで耽美的な音楽をやる人である。バークレィ・ジェームズ・ハーヴェスト(Barclay James Harvest)というバンドのデビュー期のコンポーザー、アレンジャーとして業界に登場し、その後には自らのバンド、エニド(The Enid)で活動し、プログレ・オタクたちを熱くさせた男だ。彼はバークレィ・ジェームズ・ハーヴェストから離れてとエニドを結成するまでの間の1974年に「フォール・オブ・ハイペリオン (Fall Of Hyperion)」というソロ・アルバムを出している。エニドの初期の3作と共にプログレ・コレクターは必携の品だ。
そのソロ・アルバムの5曲目がコレだ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/isault.mp3
ね、このコーラス、そっくりでしょ。
ロバート・ジョン・ゴドフリィ
http://fiw.web.infoseek.co.jp/sanctuary/sanc/149.html
http://www.geocities.com/Colosseum/Stadium/6236/rjg.html