映画嫌い (261)

2008年4月16日
 
本日のクズ映画は2008年の米国映画「クローバーフィールド HAKAISHA (Cloverfield)」だ。これがまた、どうしょうもないクズ映画なのだ。こんな安っぽくてアホなストーリーの映画で金を取るのは詐欺だな。この映画は現在、日本でも劇場公開中である。今後、この映画を見る予定の人は、以下を読まないように。
 
夜のニュー・ヨーク、マンハッタンのマンション。ロバートが日本へ副社長として赴任することとなり、それを祝うパーティが行なわれていた。
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多くの友人たちが集まり、その様子を撮影する家庭用ハンディ・ビデオ・カメラ。撮影しているのはロバートの親友のハドソンだ。この映画はその1台のビデオ・カメラで撮影した映像だけで最初から最後まで作られている。
何ごともなく、その退屈なパーティのシーンが続く。
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すると、パーティ中にドカン!と衝撃音が。何が起こったのか、マンションの屋上にみんなが出てみると、ニューヨークの数カ所で爆発が起きていたのだ。その後も近くで爆発が起こる。何が起きているのかもわからないまま、みんな、徒歩で逃げることにした。ハドソンはビデオ・カメラを回し続ける。ビルが崩壊し、自由の女神の頭部が吹き飛んできて近くに落ちてきた。徒歩で逃げる住民たちで街は大混乱だ。マンハッタンから出る為にブルックリン橋を渡ろうとした時に、その橋が崩壊し、ロバートの弟であるジェイソンは死んでしまう。
逃げるロバートの携帯へエリザベスからのメッセージが入っていた。エリザベスは崩壊したビルの瓦礫に埋もれ、ロバートに助けを求めてきたのだった。ハドソンが引き止めようとするのを聞かず、ロバートはエリザベスを助けに戻ろうとする。そんな時、目の前で、軍隊による攻撃が。軍隊が攻撃しているのは謎の巨大生物(怪獣?)だった。ロバートらは地下鉄駅に降りて避難する。
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そして、地下鉄の線路を歩いてエリザベスを助けに戻ろうとしたところ、トンネル内で謎の生物が襲ってきた。
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(中略)
 
ロバートとハドソンはエリザベスを救助して、3人は軍の避難用のヘリコプターに乗り込む。
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上空から見た光景は、爆撃機に攻撃されている謎の巨大生物の姿だった。しかし、その時にヘリは墜落してしまい、墜落現場に出現した謎の巨大生物によってハドソンは殺されてしまうのだった。
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その墜落現場はセントラル・パークだ。ハドソンのビデオ・カメラを拾い、ロバートとエリザベスは近くにある橋の下に逃げ込む。
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橋の下で、ロバートはビデオ・カメラのレンズを自分に向け、最期の言葉を残す。
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「私の名前はロバート・ホーキンス。今は3月23日土曜日の午前6時42分。約7時間前に何物かが街を攻撃した。何かはわからない。このテープを見つけた人は、何が起こったかもっとわかっているはずだ。奴は弟のジェイソンを殺した。親友のハドソン・プラットとマレーナ・ダイアモンドも殺した。それに多くの人々を。私はセントラル・パークの橋の下に非難した。軍は怪物を攻撃し始めた。我々はそのど真ん中にいる。」
そして、次にエリザベスの言葉を録画しようとした時、怪物の攻撃により橋が崩れて、ふたりはその下敷きになるのだった。それでビデオ・テープの録画が終わっていた。おしまい。
 
 
本編が約72分という短い映画だ。中身が薄い、薄い。そのくせ、エンドロールが11分もある。72分の中の冒頭の17分がつまらないプライベート・ビデオとパーティ・シーンだ。ろくなストーリーもない上に、ストーリーと無関係なそれを長々と見せられてしまうんだもの、ったくもぉ、クズな映画だねぇ。
この映画の最大の問題点は、全編を1台の家庭用ハンディ・ビデオ・カメラで撮影している事だろう。それが何ら効果的に使われているとは思えないのである。そのような撮影にする必然性が全くないのだ。ちょっとした思いつきのその手法で強引に撮影しちゃって、それが大失敗に終わっちゃったぁ・・・ってな感じにしかなっていない。個人撮影の雰囲気でリアリティを出したかったという思惑があったのかも知れないが、こんなのじゃ全然リアリティがないし、間延びしたどうでもいいような箇所がありすぎるのだ。あれだけの災害時に撮影しながら逃げるってのがそもそもリアリティがないじゃないか。さっきまで鉄筋が突き刺さっていた女性が走って逃げているし、乗っていたヘリが墜落しているのにケガすらしないで橋の下に逃げ込んでるんだもの、全くリアリティがないぞ。いかにもタイアップってな感じの広告画像が映し出されているのも見苦しい。あのストーリーじゃ、ちゃんとカメラわりして、普通に映画撮影してもろくなものにならないだろうから、経費節減ってな事では制作サイドにとっては成功だったんだねぇ?と思うのは私だけであるまい。
それにしてもカメラワークがめちゃくちゃで、手ぶれしちゃって酷いねえ。見苦しいよ。家庭用ビデオ・カメラでも手ぶれ防止機能付きのやつが何年も前から出ているんだからさぁ、なんでわざわざ手ぶれさせなきゃならんの? 大きな画面て手ぶれする画像を見ていると疲れるんだよなぁ。船酔い気分になる人もいるんじゃないかなぁ?
で、あの謎の巨大生物がいったい何なのか、その正体など何ら説明もなく、解決もなく、ブッツリと映画が終わっているのがつまらないねぇ。酷い尻切れトンボになっているものだから、もしかしてエンドロールの後に何らかの解決シーンか補足シーンが付加されているんじゃなかろうか?と思って、ちゃんとエンドロールの最後まで見たんだけど、結局は何もなし。おいおい、あれで終わりかよ?
巨大生物の姿もちゃんと見せていないのもダメだなぁ。じっくりとその全身の形状を見られるシーンくらい作れよ。こんなのじゃ、単にニュー・ヨークが爆発するのを見せたかっただけのサド嗜好の映画にしか見えないぞ、バカタレ!
 
 
映画「クローバーフィールド」
http://www.04-05.jp/
http://www.imdb.com/title/tt1060277/
 
 

 
 

 
 

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