映画嫌い (389)

2009年3月8日 映画

本日のクソ映画は2008年の米国映画「チェンジリング (Changeling)」である。クリント・イーストウッド監督、アンジェリーナ・ジョリー主演での実話の映画化だ。日本では現在劇場公開中のようである。
 
1928年のロサンゼルス。シングル・マザーのクリスティン・コリンズは電話交換手。仕事を終えて家に帰ってみると、9歳の息子・ウォルターがいない。警察に通報したが、誘拐なのか家出かわからないまま、行方不明の状態が続く。そして5か月後、警察から息子が発見されたとの連絡が。クリスティンは念願の再会を・・・。
しかし、警察が連れてきたのは、ウォルターとは全くの別人の見知らぬ少年だった。クリスティンは別人だと警察の担当者のディヴィスに抗議するが、ディヴィスはそれを知っているくせに全く聞き入れようとしない。息子が見つかっているのだから、これ以上の捜査の必要がないとディヴィスはクリスティンに言うのだ。
その事を知ってクリスティンに連絡を取ってきたのが、牧師のグスタフ・ブリグレだ。彼は警察の不正、汚職、脅迫を追求し、それを講演したりラジオで主張している人物だった。クリスティンはウォルターが受診していた歯科の診断書、小学校の担任の証言を証拠にして、ウォルターの捜査の再開を警察に求めようとするが、ディヴィスはクリスティンを育児放棄だと非難し、クリスティンを無理矢理と精神病院に入れてしまう。その精神病院には同様に警察に反抗した者が多数収容されており、医者は警察とグルなのだった。グスタフはクリスティンを救出しようと行動を起こす。マスコミや一般市民たちも警察の不正に対しての反対運動を開始した。
そんな時に、少年連続誘拐事件が明るみになり、誘拐された少年たちが大量に殺害されていた事が発覚し・・・。
 
 
これでロスの警察から不正が消えたのだ・・・ってな結末に持ってきちゃっているが、実際にはそうじゃないんだよなぁ。この事件は確かに警察の不正を暴くひとつのキッカケになったけど、この件はワン・オブ・ゼムでしかなかったのだ。結局のところ、クリスティンの元にウォルターが戻って来たわけでもなく、少年連続誘拐殺害事件で殺されたのかも明確にならず、クリスティンにとっては何ら解決になっていないじゃないか。
それと、実話のストーリーにツッコミを入れるのもヤボなんだが、あえてツッコむと、医師とグルになってあれほど不正をやっている警察が、一方の少年連続誘拐殺害事件ではちゃんとマジメに捜査しちゃっているという、そのアンバランスさだ。そのような矛盾の解消をこの映画では何もやっていないってのはなんなんだ?

ところで、あの正義の味方っぽく登場している牧師さん、ジョン・マルコヴィッチだったんだねぇ。ズラとヒゲで全然気がつかなかったよ。
 
映画「チェンジリング」
http://changeling.jp/
 
 

 
 

 
 

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