映画嫌い (493)
2009年9月15日 映画本日のクソ映画は2009年の米国映画「カールじいさんの空飛ぶ家 (Up)」である。子供向けのCGアニメだ。この映画は日本では今年の12月5日から劇場公開されるようである。
愛妻が亡くなって小さな一軒家にひとりぼっちになってしまったカールじいさん。近隣でビルが建ち並ぶ再開発工事が進み、カールじいさんは想い出のその家から立ち退いて老人ホームに入るしかなかった。カールじいさんは自分が子供の頃に憧れていた冒険家・チャールズ・マンツの事を思い出す。マンツは南アメリカの秘境を冒険し、パラダイス滝で怪物の骨を発見して帰国したが、学者たちはその骨が捏造だと言い、その後、マンツは生け捕りをして汚名返上しようと、再度、パラダイス滝を目指したまま消息不明になっていたのだ。そこで、カールじいさんは自分も冒険家になってパラダイス滝に行こうと決心し、家を大量の風船の浮力で浮かせて、家ごと空を飛んで南アメリカを目指す。カールじいさんに同行したのはラッセル少年だ。ラッセルは少年探検隊のメンバーで、年配者への援助奉仕活動の実績を認めてもらいたいと思っていたのだった。
パラダイス滝の付近に到着したカールじいさんとラッセルは、1羽の怪鳥と出会い、ラッセルはその鳥にケヴインという名前を付けて仲良しになる。そこに登場したのが、タカラトミー社の「バウリンガル」のような装置を装着してしゃべる犬の軍団、そしてそれを率いるのが年老いたチャールズ・マンツだ。長年、マンツはその怪鳥を生け捕りにしようとしていたのだ。マンツはケヴインを捕らえ、飛行船に乗って飛び立つ。カールじいさんとラッセルはケヴインを助けようと、空飛ぶ家に乗ってマンツの飛行船を追い・・・。
風船を付けた家がビル街の狭間を飛びたつ・・・というので終わってしまう20分のファンタジーな短編アニメにしておけば良かったのにねぇ。飛びたった後のストーリーが貧弱ですっごくつまらないんだもの。
こんな映画を見てマネする人はいないと思うけど、あの程度の風船ではヒト1人すら浮かないし、雲の上に到達する前に気圧が低くて風船は破裂しちゃうから、良い子はマネしないように。それに、雲の上では気温がマイナス30度以下になる。マイナス50度になることも珍しくない。この映画の中のように、普段着でいると凍死しちゃうから気を付けような。飛行機で密航しようと貨物室に隠れていて、上空でマイナス40度になってしまって、それで凍死しちゃった事件だってあるんだからね。
で、この映画、なんでCGアニメで表現する必要があったのだろうか? 実写でやっちゃえば良かったんぢゃない? なぜにCGアニメ? ねぇねぇ、教えてよぉ。
映画「カールじいさんの空飛ぶ家」
http://www.disney.co.jp/movies/carl-gsan/