映画嫌い (219)
2008年1月11日本日のクソ映画は2007年の英国映画「28週後... (28 Weeks Later)」だ。
いい加減にせぇ〜よ。だって、またしてもゾンビ映画なんだもの。「バイオ・ハザード」シリーズや、前述の「アイ・アム・レジェンド」と同様な、ウィルス感染者がゾンビ化して襲ってくるパターンである。も〜ぉ、こ〜いう映画には飽き飽きしているんだがなぁ。ふらふらと徘徊するゾンビではなくて、「アイ・アム・レジェンド」のあれと同様に、全力疾走してきて体当たりしてくるアクティヴなゾンビだ。
そろそろ、これも日本で劇場公開されるんじゃなかったっけ? ってことで、今後にこの映画を見る予定の人は、以下を読まないように。
舞台はイギリスのロンドン。未知のウィルスに感染した者が狂暴化して人を襲う。襲われた人も感染し、感染者がネズミ算式に増えていく。
ロンドンの住宅地に住んでいたジョンとその妻のアリスは、家を放棄して感染者の襲撃から逃げてきた。ジョンの2人の子供は学校の旅行で海外に行ったまま戻ってこない状況だった。同様に感染者の襲撃から逃れてきた数人と、ロンドンの郊外にある一軒家に潜んで、そこで共同生活を初めたのだった。ドアと窓を完全に封鎖し、暗闇の中でロウソクの火をともしながら、みんなで食事をとる。食材の在庫も残り少なくなってきた。ワインも最後の一本だ。
感染者たちがその家を襲撃してきたのだ。ドアを破って侵入してきた狂暴な感染者たちは、次々と同居人たちを殺していく。ジョンは窓から外に逃れたものの、感染者たちが全力疾走で追いかけてくる。
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アリスは家に取り残されたままだ。アリスを助けたくてもそれは無理な状況だ。
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ジョンは妻を見捨てて、走る走る。
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そして、川に泊めてあったボートに飛び乗って逃げるのだった。
ウィルス発生から15日後、軍隊の出動によって感染地域は隔離され、28日後には感染地区は壊滅。5週間後にはほとんどの感染者は餓死。11週後にアメリカ軍とNATO軍がロンドンに介入して治安維持活動を開始。24週後には復興活動が始まった。
そして、28週後のロンドン・・・。
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軍隊の指導により、ロンドンの中心部のビル街が安全地区となって、そこで復興活動が始まっていたのだ。生存者がそこに集められ、感染検査をされて、それにパスした者には住居と食事と仕事が与えられた。15000人が住むその安全地区は完全に外部から遮断され、軍隊が厳しい監視を行なっている。各ビルの屋上には多数の狙撃部隊が配置され、24時間体制で感染者の侵入を阻止しているのだ。ウィルスの正体もいまだに解明されておらず、ウィルスが再度の猛威を奮う危険性すらある状況だった。
生き延びたジョンも安全地区に収容されていた。そして、彼はライフラインのメンテナンスの仕事を与えられていた。
そんなところに、ジョンの2人の子供が、スペインの難民キャンプから帰ってきた。2人は無事だったのだ。娘のタミーと息子のアンディの姉弟だ。再会を喜ぶ親子3人。ジョンは妻のアリスとの別れの状況を2人に告げる。ジョンは自分が妻を助けることができなかったことを大いに悔いるのだった。
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翌朝、タミーとアンディは、かつて自分たちの住んでいた家に行ってみようと、警備の目を盗んで安全地区から脱走する。そして、放置されていたピザ屋のバイクに乗って自宅にたどり着く。すると、その家には、なんと母親・アリスがいたのだ。アリスは生き延びて、自宅に戻っていたのだった。ジョンはふたりがいなくなっていることを警備に通報すると、軍隊がその自宅までヘリで急行し、ふたりとアリスを収容する。
安全地区に戻って、アリスは感染検査を受ける。すると、アリスの血液の中にウィルスを検知するのだが、なぜかアリスは発病していないのだ。女医のスカーレットはアリスがなんらかの抗体を持っているのだと直感する。アリスの血液からワクチンが作れるのではないかと。そしてアリスは医療施設の中で拘束・隔離されるのだった。
一方、ジョンはアリスが生きていたことを教えられるが、アリスが感染していることは知らされていなかった。ジョンはアリスに会いたい気持ちでいっぱいになり、自分がメンテナンスの仕事で使っているパスのカード(どこにでも入ることができる権限のあるカードだ)を使って、アリスが隔離されている部屋を密かに訪問してしまう。そしてジョンは熱烈にアリスにキスを。それでジョンはウィルスに感染してしまったのだ。ジョンは急に狂暴な獣となり、アリスを殺し、駆けつけた警備員たちをも次々に襲う。そして感染が次々に拡大していく。
軍隊は非常事態を宣言し、狙撃部隊に感染者の狙撃を命令する。しかし、走って逃げる人々とそれを追う感染者が入り乱れて、どれが感染者なのかわからない。そこで、感染・非感染にかかわらず全員射殺の命令が下り、その場は大虐殺の光景と化すのだった。それでも事態を収拾できない軍隊は、安全地区を空爆によって壊滅させる命令を下す。
タミーとアンディは、女医のスカーレットと、狙撃手のひとりのドイルに助けられて逃げる。アリスの息子であるアンディにも抗体があるのではないかとスカーレットは考えた。彼女ら一行は空爆の直前に安全地区から脱出して外界へ逃げるが、一行は軍隊から追われ、感染者たちからも追われる。
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逃亡中に、ドイルは軍隊の火炎放射で死亡し、スカーレットは感染者に襲われて死亡する。タミーは感染した父・ジョンに襲われそうになる。タミーとアンディのふたりの逃亡劇の結末は・・・。
ロンドン市が撮影に全面的に協力しましたぁ・・・ってな映画だなぁ。ロンドンのお馴染みの街角があちこちに出てくる。(但し、ピカデリーの周辺が出てくるシーンってのがないよなぁ)
それにしてもつまらん映画だねぇ。「アイ・アム・レジェンド」がニューヨークを舞台であったのに対して、こっちの映画はロンドンが舞台で、同じような状況の感染ゾンビ映画だから、「アイ・アム・レジェンド」のスピンオフ版のようにしか見えないのである。どちらが面白いか?と考えても、どちらもくだらなくて果てしなく面白くないのだ。たいしたストーリーもなく、襲ってくるゾンビからの逃亡劇として終わっている単調な内容だ。ダリオ・アルジェント監督のイタリア映画「ゾンビ (Zombi - Dawn Of The Dead)」における襲ってくるゾンビからの逃亡劇とほとんど同じで、その映画「ゾンビ」から30年経過しているのに、ほとんど何も進化していない内容の映画なのが非常に情けない。最後にヘリコプターに乗って飛び去って、その後が何なのかわからない尻切れトンボで終わっているのは、どちらの映画にも共通しているしなぁ。
それで、なぜか、こっちの映画では、ラスト・シーンはパリになっていて、パリを感染ゾンビたちが走り回っている姿で終わっている。これ、なんなんだろうねぇ?
その、最後のシーンがこれなんだけれど、
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これって、パリのエッフェル塔の、セーヌ川を挟んだ向かい側にあるシャイヨー宮だよねえ。パリに観光に行ったら必ず寄る場所だ。この場所に立って、エッフェル塔をバックに記念撮影をするという、定番の場所なんだもの。私もこの場所で記念撮影した恥ずかしい経験があるなぁ。それにしても、なんでこんな場所を感染ゾンビな皆さんが走り回っているのだろうか?
映画「28週後...」
http://movies.foxjapan.com/28weekslater/
映画「28週後...」は映画「28日後... (28 Days Later)」の続編なんだそうだが、私は「28日後...」のほうは見ていない。知人から聞いた話によると、「28日後...」のほうが「アイ・アム・リジェンド」に似ているそうだが、この手の映画にそんなに需要があるわけ?
次回は「28年後... (28 Years Later)」ってな企画かな?