閉鎖嫌い
2008年2月29日閉鎖しました。
札幌の平岸にある100円ショップ「百円市場」が。
平岸街道に面した所にあるスポーツ・クラブ「ルネサンス 札幌平岸」の向かい側にあった店だ。私の住む澄川からはちょっと離れている場所だが、歩いて行ける圏内であるから、何度かあの店で買ったことがある。
同様な100円ショップがいくつか近隣にある(すぐ近くにある西友にもある)中、あの店は文房具や雑貨ではなく、お惣菜などの食品をメインとした特色のある店だったから、B級グルメの私は結構気に入っていた。鶏の唐揚げがうまかったなぁ。閉鎖は残念だ。
何でも値上げの今、100円で売っても採算が合わないであろうし、冷凍食品は中国製のものばかりだったから買う人がほとんどいなくなったものなぁ。時代の流れに流されちゃったんだなぁ。
あの近くでは「百円市場」以外にも、ここ数年かなり閉鎖が続いている。和菓子の「草太郎」は店舗ごと解体されて今は駐車場になっているし、その向かいにあったセブン・イレブンも今はもうない。「屋台横丁」もなくなった。ラーメン屋も数件つぶれているしなぁ。あの地区には魔物が棲んでいるのだろうか?
錆びれゆく札幌・平岸、恐るべし!
映画嫌い (241)
2008年2月28日本日のクソ映画は2007年の米国映画「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 (Mr.Magorium’s Wonder Emporium)」である。ったくもぉ、ど〜しようもないクソ映画なのだ。不思議なおもちゃ屋だの、チョコレート工場だの、子供にコビたシチュエーションでウケを狙うんぢゃない!
現在、この映画は日本でも劇場公開中らしい。今後、この映画を見る予定の人は以下を読まないように。ふたりだけの約束だよん。
その魔法のおもちゃ屋はまわりにビルが建ち並ぶ都会の一角にあった。店内には不思議なおもちゃがいっぱい。オトナも子供も夢中になるワンダーランドだ。おもちゃ屋は毎日大盛況。
オーナーのマゴリアム氏は243歳。そのおもちゃ屋を開店して113年になる。
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マネージャーとして働いているのは23才のモーリー・マホーニーだ。
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エリック少年もお手伝いとして働いている。
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ある日、マゴリアム氏は突然とおもちゃ屋からの引退を宣言する。そして、会計士のヘンリーを雇って店の資産価値の計算を依頼し、モーリーに店を譲渡しようとするのだった。どうやらマゴリアム氏は旅立つらしい。それも天国への旅立ちらしいのだ。モーリーはマゴリアム氏を病院に連れて行くが、マゴリアム氏の健康状態には全く問題がない。モーリーには店のオーナーとなる自信がなく、旅立とうとしているマゴリアム氏をなんとか説得して引き止めようとする。マゴリアム氏によって生命を吹き込められたおもちゃたちが、マゴリアム氏の引退に反対して次々に暴走し、店はそれでゴチャゴチャに。
そして、別れを惜しむモーリーを残して、マゴリアム氏は引退して旅立つのだった。マゴリアム氏の墓が墓地に建てられた。
落ち込むモーリーにはおもちゃ屋を継続する意志がなく、店を売りに出そうとする。エリック少年も会計士のヘンリーも、モーリーがオーナーとなって店を継ぐ事を願っているが、マゴリアム氏のようにおもちゃを自在に操る魔法を身につける自信がモーリーにはなかったのだ。
そして・・・。
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パッパラパー!である。だから何なんだよぉ?ってな感じだ。
モリーはかつて神童と呼ばれたピアニストだったが、ハタチ過ぎればタダの人で、ピアノに挫折した人として描かれているし、エリックは友達がいない孤独な少年で、エリックと会計士のヘンリーとの友情も描かれているんだけど、だから何なんだぁ?なのだ。
マゴリアム氏の正体には一切言及しないで、見ている者に魔法使いだと想像させている手法にも疑問だ。魔法のおもちゃの表現もありきたりすぎて想像力ってものを感じられないどころか、ごちゃごちゃしちゃって見ていると疲れるんだもの。シロートのモリーがなぜに魔法を使えるようになったのかも説明されていないしなぁ。
ってことで、私は全然、この映画を楽しめなかったよ。
映画「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」
http://woman.excite.co.jp/cinema/magorium/
http://www.imdb.com/title/tt0457419/
モーリーを演じているのはナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、26才だね。
かつて映画「レオン」でマチルダを演じていた子役だ(当時13才)。オトナになって、その後、「スター・ウォーズ」シリーズ、「V・フォー・ヴェンデッタ」などの映画にも出演して、今回は23才の役なんだけれど、相変わらず胸がペッタンコ! マチルダの頃と変わらないペッタンコが凄いよなぁ・・・と思うのは私だけであるまい。
ナタリー・ポートマン
http://www.imdb.com/name/nm0000204/
このような映画って、ポルノ・パロディ版が作られるのが常であるから、多分、「マ●ゴリアムおねぇさんの不思議なオトナのおもちゃ屋」とかいうアダルトものが出るんだろうなぁ・・・と思うのは私だけであるまい。
映画嫌い (240)
2008年2月25日本日のクズ映画は2005年のロシア映画「太陽 (The Sun)」だ。
終戦直前の1945年の日本。戦局は圧倒的に日本に不利で、本土決戦も秒読み段階と言われる状況だ。昭和天皇の前で御前会議が開かれる。
シーンは急に飛んで、終戦直後の米国の占領下の日本。昭和天皇を乗せた米兵の車は廃虚となった東京を走り、昭和天皇は占領軍司令官・マッカーサーの元へ案内される。そして・・・。
天皇を主人公として描いているという異例中の異例の映画である。それも、終戦前後の昭和天皇であり、このような映画が作られたとは前代未聞である。その上に、驚いたことに、この映画はロシア人監督が描いているロシア映画なのである。スタッフのほとんどがロシア人だ。ロシア人の目からは日本の天皇がどのように見られているのか?という点は興味本位ではあるが気になるところだが、ロシア人から見た勘違された日本文化の表現というものが全くないのだ。我々日本人が見ても違和感が全くない。まるで日本人が描いたと言っても良いくらいの驚異のクォリティを持っている。相当な日本の研究をしたな。ハリウッド映画の奴らには絶対にこのような映画は作れまい。
昭和天皇を演じているのはイッセー尾形である。賛否両論あるだろうが、彼の演技はこの難しい役には適任じゃなかろうか? 彼は昭和天皇の口調や表情をかなり良く再現しているものだから、昭和天皇がひとりごとを言っているシーンを見ると、もしかして昭和天皇も本当にこんな感じでひとりごとを言っていたんじゃないか?とまで思えてしまうのだ。
ところが・・・である。この映画は大したストーリーもなく、昭和天皇の様子を、御前会議、マッカーサーとの面会、マッカーサーとの会食の席、科学者との対話、・・・などイベントで断片的に見せているだけなのである。物語としての起承転結がないのだ。めちゃくちゃ散漫である。歴史を見せているわけでもなければ(玉音放送のシーンも、人間宣言のシーンもありゃしない!)、昭和天皇の人間性を見せているわけでもなく、昭和天皇の苦悩や疎外感や屈辱を見せているわけでもない。この映画はいったい何を言いたかったのか、全く理解できないのだ。イッセー尾形のファンが彼のひとり芝居(あれはあれで凄く面白いんだけどね)を見てあげる延長の品にしかなっていない。そのような意味で、この映画はクズなのである。
映画「太陽」
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id324944/
映画嫌い (239)
2008年2月24日本日のバカ映画は2008年の邦画「犬と私の10の約束」だ。作者不明の話題(?)の英文詩「犬の十戒」をベースにして、無理矢理とストーリーをデッチあげた失笑の駄作映画である。「動物&子供」という設定で感動というものを強引に押し売りしているしょうもない映画だ。
この映画は3月15日より劇場公開されるようだ。こんな映画、絶対に見るんじゃないよ。
主人公の少女・あかり(14才)は北海道の函館で暮らしていた。ある時に、あかりの家に一匹のゴールデン・レトリーバーの子犬が迷い込む。その犬は「ソックス」と名付けられ、あかりの家で飼われることになった。喜ぶあかりに対し、母親はソックスとの「10の約束」をさせる。それは、飼われる犬の願いをまとめたものだった。
そして、あかりはソックスと共にオトナへの成長の道を歩む。あかりの初恋、母親の死、父親の転勤と転職、あかりの就職と初めての一人暮らし。どんな時にも、あかりはソックスに励まされてきたのだった・・・。
こ〜いう「動物&子供」ってな映画は私が最も嫌いなパターンである。新興宗教の勧誘じゃないんだから、動物&子供を感動のダシに利用するんじゃない! それでなくても犬畜生が大嫌いな私なので、出てくる犬の姿が不快きわまりない。私は犬の自然淘汰による絶滅を願っている。犬に服を着せたり、犬の美容院に行かせたり、犬用オセチ料理を犬に喰わせているような人間を私は絶対に信用しないもの。
で、この映画、全く深みがないんだよなぁ。犬好きの人が見てもシラけるのではないだろうか? 構成は現在のあかりが自分の過去を回想するという形になっていて、なんだか犬版の「Always 三丁目の夕日」ってな感じになっているのだ。犬が活躍するストーリーでもないし、犬との距離を置くシーンもあるし、単に「今思えば、いつも側にいれくれたわ」というだけのことなのだ。おまえ、犬を拉致監禁しているんだもの、いつも一緒なのは当たり前じゃんか。しょ〜もない映画だなぁ。こんな映画で感動なんかできるものか、バ〜カ!
映画「犬と私の10の約束」
http://www.inu10.jp/
犬の十戒
http://somalism.net/tencommandments.html
映画嫌い (238)
2008年2月23日本日のデス映画は2007年の米国映画「ノーカントリー (No Country for Old Men)」だ。
この映画は3月15日より日本でも劇場公開されるようだ。
1980年代の米国・テキサスが舞台。モスはかつてベトナムの戦場で戦っていた帰還兵だ。彼がテキサスの荒野で狩猟をしていた時、偶然とカバンを見つける。そのカバンの中には、数体の死体と大量の麻薬、そして現金200万ドルが・・・。金をネコババして持ち去ったモスは、冷徹な殺し屋・シガーに執拗に追われる。その事態を知った保安官・ベルも動きだし・・・。
ベトナム帰りの元軍人、熟練の殺し屋、老練の保安官の3者がそれぞれのプロの行動力を見せてテンションを上げているのはなかなか良いのであるが、映画から漂う臭いがイヤだな。テキサスの荒野に漂う死臭、血の臭い、たかるハエの羽音・・・そのような描写が結構リアルに表現されているので、見ていると不快感が残るのだ。言い換えれば、そのようにリアルに見せているのは「上手い」のではあるが、そんな「上手い」ワザを持っているのなら、そのような醜悪な表現のために使わず、他のシーンで使うべきじゃなかったのかねぇ? だって、他のシーンでは結構スカスカな部分が多いんだもの。だから、なんだか偏った印象を受ける映画なわけ。
一方、保安官・ベルは良い脇役をやっていると思う。米国での不条理な暴力を心の底から嘆いている彼の心境はよく表現されていて、彼の憎む不条理な暴力の象徴として殺し屋・シガーが描かれているのもまずまずだ。ベルの目から見たシガーが、力で論理を貫く不条理な国家「アメリカ」をも象徴しているかのように見えてくる。
保安官・ベルを演じているのは、日本で最近は缶コーヒーのテレビ・コマーシャルに出演してお馴染みの、トミー・リー・ジョーンズだ。彼の深いシワと毎度の無表情な演技がこの映画でも味わい深い。クセがあるけれど、いい俳優だね。(あの缶コーヒーのCMは、彼が映画で見せている無表情さとのギャップを面白がっているんだろうね)
ところで、この映画は「ファーゴ」、「バートン・フィンク」などで知られるコーエン兄弟(ジョエル&イーサン)が監督だ。彼らの映画は好き・嫌いがはっきりと分かれてしまうだろうね。私は彼らのプロの手腕は認めるけれど、彼らの映画は私はどれも好きではないな。
映画「ノーカントリー」
http://www.nocountry.jp/
トミー・リー・ジョーンズ
http://www.imdb.com/name/nm0000169/
映画嫌い (237)
2008年2月22日本日のデス映画は2007年の米国映画「アメリカを売った男 (Breach)」だ。実話の映画化である。米国人にとっては衝撃の大事件だったのだが、日本人にはあまり馴染みのない事件であるので、日本でこの映画を公開してもしょうがないんじゃないかなぁ?と思っていたんだけど、どうやらこの映画は3月8日より日本でも劇場公開されることになっているらしい。全然面白くないから、こんな映画は見ないほうが良いよ、と、私はあなたの友人として警告しておく。
2001年2月、FBI捜査官のロバート・ハンセンが逮捕された。彼は20年以上に渡って国家機密をソ連・ロシアに売り続けていたのだった。ハンセンが逮捕されるまでの2ヶ月間を描いたのがこの映画である。
FBIの訓練捜査官・オニールは上司に呼ばれ、ハンセン捜査官の補佐となるように指示を受けた。実はその指示とは、ハンセン捜査官の仕事を補佐する事が本当の目的ではなく、ハンセン捜査官の監視が目的である。オニールの監視の目に映るハンセン捜査官は、真面目で、堅物で、敬虔なカトリックだ。ハンセン捜査官には怪しいところは何もない。監視任務に疑問を感じたオニールが上司を問い詰めると、「ハンセンはスパイだ」と上司から知らされる。そして、オニールは決定的な証拠をつかむ為に、ハンセン捜査官を徹底的に調査し・・・。
米国人にとっては衝撃だった「FBIのスキャンダル」事件の実話なんだろうけれど、この映画はつまらないんだよなぁ。内偵後の詰めの捜査を時系列的に順に見せているだけで、その見せ方に創意・工夫がなく単調なんだもの。ハンセンの心理描写をそれなりにやっているものの不鮮明だ。それに、対するオニールの描写も演技もめちゃくちゃ単調なんだもの。ハンセンが知能犯でもないから、知能戦もなく、インテリジェンスに欠ける内容になっていて、危機感をもったハンセンが自滅していく単調な心理劇ってな感じになっちゃっているのがつまらない。なぜにハンセンがこんなことをやってしまったのか、それについて多くを映画の中で語らずに、判断を観客に委ねるという手法も完全に空振り終わっているのだ。最も痛いのは、この事件の震撼度が映画からはさっぱり伝わってこない事だろう。あぁ、つまらない!
映画「アメリカを売った男」
http://www.breach-movie.jp/
映画嫌い (236)
2008年2月21日本日のカス映画は2007年の米国映画「ライラの冒険 黄金の羅針盤 (The Golden Compass)」だ。
魔法の羅針盤で真理を読む特殊能力を持った少女が、誘拐された子供たちを救う旅に出る・・・ってな冒険ファンタジーなんだけど、これがまたハチャメチャなのだ。これって、子供向けファンタジー映画なんだよねぇ。子供が見てもワケがわからんのじゃなかろうか? ストーリーについていけないんじゃないかなぁ? 白熊さんくらいしか印象的なキャラが出てこないしなぁ。
この映画は3月1日から日本でも劇場公開されるようだ。今後、この映画を見ようと思ってい人は、以下を読むではない。
映画の冒頭に、この映画の舞台背景を説明するこんなナレーションがある。
「たくさんの宇宙があって、たくさんの地球が存在する。宇宙はひとつではないのだ。それらは互いに平行になっている。あなたの世界では、魂は肉体に宿るが、私たちの世界では、ダイモンと呼ばれる守護精霊として、魂は私たちに寄り添う。世界と世界をつなぐものそれがダストだ。私の世界では、学者が真理計を作り出した。それが黄金の羅針盤だ。黄金の羅針盤は隠された秘密を明らかにする。だが、真実を怖れた偽政者は羅針盤を破壊した。ダストについて語ることさえ禁じたが、ひとつの羅針盤が世に残った。そして、それを読めるひとりの人間が・・・。」
わけのわからない舞台背景だが、これが約80秒の間に語られるのである。これで、見ている者は冒頭から置いてきぼりにされちゃうのである。子供がこの映画を見ても、こ〜いう設定はちゃんと理解できないんじゃないかなぁ?
で、そのナレーションの最初に語られているのは、量子力学から導き出された仮説である「平行宇宙」、「パラレルワールド」の世界である。私はそれの物理学的な意味は理解できているが、一般人にはわかりっこないだろう。ってことで、一般人は、この宇宙のどこかに地球そっくりな別の惑星があって、そこでの出来事である・・・ってな前提でこの映画を見るしかない。
ナレーションの中のその次に出てきた未知なる単語が「ダイモン」だ。ここの説明だけではさっぱりその意味がわからない。映画を見ているうちに、次第にそれが何なのかわかってくる仕組みになっている。どの人間にも必ずペットのような小動物が常に自分に寄り添っていて、行動を共にしているのだ。その動物の総称が「ダイモン」である。子供に寄り添う「ダイモン」はいろいろな動物に変身して、鳥になって飛んだり、哺乳類になって走ったりするのだが、人間がオトナになるとその人間の「ダイモン」は固定化されて、人によって犬とか、猿とか、虎のような姿をしていて、変身はできない。でもなぁ、この映画ではそのような「ダイモン」が存在するってな設定がすごく邪魔なわけ。ストーリー上、「ダイモン」ってのがほとんど意味がない。なんでそんな設定が必要だったのか理解のできない存在なのである。
その次に「ダスト」という単語も出てくるのだが、それが何なのか、見ていてもはっきりとは理解できなかった。別の平行宇宙とつながっている謎の物質ってなところだろうか。英語の「ダスト(dust)」って「塵」という意味だからなのか、キラキラとした塵のような映像で表現しているシーンがある程度なのだ。
そして、本編が始まるわけであるが、最初の約30分くらい(ライラがジプシャン族に助けられるシーンのところまで)は、なんだかわけのわからないシーンや無駄なシーンが多くて、物語の意味がさっぱりわからないままの状態が継続し、ホント、置いてきぼりにされちゃうのだ。私はわけがわからなかったから、最初の約30分までを見たところで止めて、最初から見直しちゃったものなぁ。「ダイモン」が何なのか理解はできたが、荒唐無稽すぎるし、その他に出てくる固有名詞(人名、組織名、地名など)が多すぎる事もあって、頭の中の整理がつかないのだ。この映画をすでに見た人の中にも、私のここの書込みを読んで、「あぁ、そのような意味だったのか!」と思う人は多いんじゃなかろうか?
主人公は12才の少女・ライラ・ベラクア。両親がいなくて、叔父のアスリエル卿に育てられ、学校の寮に住んでいる。
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その学校は(イギリスのオックスフォードのような感じの)伝統的な学園都市・ジョーダンにある。
アスリエル卿は学会の要職にあり、北極の白熊の国で天からダストが降りてきている事を知り、ダストの研究の必要性を主張していた。ところが、マジステリアム(明確には意味がわからないのだが、イギリスの国教会のような威厳のある統治組織のように思える)から派遣されてやってきた男はアスリエル卿の説にイチャモンをつけて対立し、アスリエル卿の暗殺未遂を起こす。アスリエル卿はダストの正体を突き止めるための北極探検を計画するが、それに同行したいと言うライラのことを相手にしない。
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一方、その頃、子供たちが誘拐されて行方不明になる事件が多発していた。ライラと日頃一緒に遊んでいたジプシャン族のロジャーもビリー・コスタも行方不明になっていたのだ。
そんな時、ライラはコールター夫人と出逢う。学会に強い影響力を持ち、かつてはアスリエル卿と共に北極探検に行った経験もある女性だ。
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コールター夫人はまた北極探検に行く予定なので、ライラにアシスタントとして同行するように誘ってくると、北極に行きたがっていたライラはその誘いに応じることになる。しかし、ライラの身を案じた学寮長はライラに「黄金の羅針盤」を渡すのだった。
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その羅針盤とは、読む力のある者が使うと真理が見えてくるというものだった。(なぜにライラに渡したのか、ライラが読む力を持っている事をどうして見抜いたのか説明なし) 学寮長は羅針盤のことはコールター夫人には秘密にしておくようにライラに指示をする。
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ライラは、北極探検に行く前のしばらくの間、コールター夫人の家に居候することになり、飛行船に乗って、コールター夫人の住む都会へと移動するのだった。
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さて、ここで裏事情である。ダストのことが知られて、平行世界の存在が証明されてしまうと、マジステリアムの教義が否定されてしまう・・・と、実はマジステリアムは怖れているのだ。北極にあるボルバンガーという地で、ダストの影響を無にする研究をしているのがコールター夫人だった。コールター夫人はマジステリアムの手先の組織・ゴブラーの幹部だったのだ。ボルバンガーでの研究では、ダストの影響が少ない子供を利用しなければならなく、子供たちがゴブラーによって誘拐されていたのだった。
ライラはそのようなコールター夫人の秘密の一部を知り、コールター夫人の家から脱走する。ゴブラーの手先がライラを追う。捕まりそうになったライラを助けたのは、ライラのことを一部始終見守っていたジプシャン族だった。誘拐されたビリー・コスタの母親・ママコスタもそこにいた。そして、ライラはジプシャン族の船に乗って、ゴブラーに誘拐された子供たちを救出する為に、北極への旅に出ることになった・・・。
ここまでで最初の30分だ。詰め込みすぎである。頭がクラクラしてきた。
その旅の途中でライラが出逢って、ライラへの協力者となったのが、まず、魔女の女王・セラフィナ・ペカーラ(かつてジプシャン族の男と愛し合っていたという設定)、
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次に、途中で立ち寄った港で声をかけてきた飛行船乗りのリー・スコーズビー(羅針盤を見ているライラに声をかけきたんだけど、金目の羅針盤を狙ってきたオヤジだったり、ライラのカラダが目当てのロリコン・オヤジだったらどうしたのだろうか?)、
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そして、港のバーの貯蔵庫で下働きをしていた白熊のイオレク・バーニソンだ。
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イオレクは北極の白熊(セリフの中では「アイス・ベア」と言っているから「白熊」じゃなくて「氷熊」と呼ぶべきかな?)の王国・スバルバードから追放されて(彼は王子だったが、別の白熊との決闘で負けたのが理由)、港の連中に戦闘用の鎧も剥ぎ取られてしまい、バーの貯蔵庫で働いていたのだった。彼は鎧がなければ戦闘するパワーがなくなってしまう白熊なのだった。ライラは羅針盤でイオレクの鎧のある場所を調べ、イオレクが鎧を取り戻す。それが縁で、イオレクはライラに忠誠を誓い、ライラのシモベとなった。
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イオレクは北極のスバルバードで、白熊王国の王位を取り戻す為に現国王と再決闘を行ない、それに勝利し、イオレクは王となる宣言をする。
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これで役者は揃った。ライラたちは北極のボルバンガーを目指す。
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そして、ゴブラーとの戦闘、子供達の救出劇があって、ライラとコールター夫人の再会がそこであって、コールター夫人からライラの両親の秘密の暴露があって、アスリエル卿が捕らえられていることも知らされて・・・。
で、ライラと救出されたロジャー、そしてイオレクはスコーズビーの飛行船に乗って、アスリエル卿(実は叔父ではなく、ライラの父親だった!)の救出に出発するのだった。魔女のセラフィナも空を飛んで同行する。
それでこの映画は終わっている。
尻切れトンボである。この映画は続編を作って三部作になるそうだが、なんだかこの1作目の終わり方がめちゃくちゃ中途半端なのである。詰め込めるだけ詰め込んでおいて、それでいてこんな終わり方であるから、とてつもない肩透かしなのである。シラケるぞぉ。
次作ではアスリエル卿を救出して、マジステリアムと戦い、ダストの真実に迫る・・・ってな内容になっちゃうのかな?
私はこの続きを見たいとは思わないなぁ。こ〜いう映画はイヤだなぁ。
映画「ライラの冒険 黄金の羅針盤」
http://lyra.gyao.jp/
http://www.imdb.com/title/tt0385752/
あのぉ、羅針盤が有効に活用されたのは、イオレクの鎧のある場所の調査だけのようなんだけど・・・、それ以外にはほとんど役に立っていないよなぁ・・・と思うのは私だけであるまい。
さて、主題歌を歌っているのはケイト・ブッシュ(Kate Bush)だよねぇ。超・個性的な才女で、あっちの世界に行っちゃった・・・ってな感じの現代の魔女だったけれど、デビュー当時のあの姿もびみょ〜だったよなぁ。デビュー30周年にあたる今は、あのまんま、おばちゃんになっているねぇ。
http://www.katebushnews.com/katenews.htm
日本では、一般人にはテレビ番組「恋のから騒ぎ」のテーマ曲のあの声で知られているくらいか。
私は一度だけケイト・ブッシュに会ったことがあって、握手したことがあるんだけれど、めちゃくちゃ冷たい手をしていたのが忘れられない。まるで30秒前までは札幌の雪まつりで雪像を素手で作っていたような、氷のような手だった。視線を合わせたら、そのまんまるな目に引き込まれそうになって、危うく私もあっちの世界に行きそうになっちゃったもの。現代の魔女、恐るべし!
魔女にも「冷え症」ってのがあるのだろうか?
ケイト・ブッシュの動画をここで見られる。あの曲だ。
若い頃のやつだね。微妙だ・・・。
http://www.youtube.com/v/VqV65Vw7U9Q
そっくりさん嫌い
2008年2月18日今回のそっくりさんは、これ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/JeffWayne1.mp3
日本の某テレビ局の某2時間ドラマのジングルにそっくりだ。
どのテレビ局のどの番組だとは名指ししないが、パクったんだろうなぁ。
この曲は、1978年にイギリスのジェフ・ウェイン(Jeff Wayne)というミュージシャンの "The War Of The Worlds" というタイトルのLPに収録されていて、そのLPは2枚組だったんだけど、1枚目のLPの曲のほうに、何度もこのフレーズが登場してくるのである。そのLPは当時に日本でも発売されていて、邦題は「宇宙戦争」だった。H・G・ウェルズのSF小説で、映画化もされているお馴染みの「宇宙戦争」を、ナレーションを入れて音楽化したコンセプト・アルバムだった。ムーディ・ブルース(The Moody Blues)のジャスティン・ヘイワード(Justin Hayward)や、シン・リジー(Thin Lizzy)の故・フィル・リノット(Phil Lynott)などが参加しているので、彼らのファンからも人気があったレコードだった。
これがそのジャケットである。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/JeffWayne.jpg
それで、この曲は、その後には、こんなふうにディスコ・ポップに展開されちゃっているのだ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/JeffWayne2.mp3
このように、1978年という時代を反影しちゃった当時のディスコ・ポップ感がLP全体的に満ちあふれているから、プログレ・ファンからは冷たく見られていた作品だったけれど、その後にCD化されたのを買ってみて聴いたところ、それほど悪くはない作品のように思う。あまり「宇宙戦争」ってな雰囲気のない作品ではあるが。
Jeff Wayne - "The War Of The Worlds"
http://morawin.jp/artist/80312130/78000127/
閉鎖嫌い
2008年2月16日閉鎖しました。
札幌の澄川にある「ケンタッキー・フライド・チキン」が。
澄川の北洋銀行のある交差点の、角から2軒目にあった店である。その隣である角に以前あったのは、数ヶ月前にここで閉鎖をお知らせした「コジマ電器」だった。あの一帯は呪われているのだろうか? 自縛霊でもいるのなら写真とらせろ。(ちなみに、「コジマ電器」だった店舗は、現在、改装中で、どうやら薬屋のチェーン店の「クスリのツルハ」ができるようだ。「ツルハ」は北海道ではあちこちにチェーン店がるドラッグ・ストアだ。勿論、ヘロイン、コカインなのどドラッグは売っていないが。)
あの「ケンタッキー・フライド・チキン」もヘンテコだったよなぁ。
隣に「澄川温泉」という銭湯があるのだ。店名に「温泉」という名前が付いているけれど、湧き出た温泉を使っているわけでもなく、普通の銭湯である。店の前には看板がわりにタヌキの置き物(お馴染みの睾丸のデカいアレである)が設置してあるものだから、その銭湯の通称は「たぬき湯」である。そのタヌキの置き物がデカいんだよなぁ。身長が5メートルくらいあるんじゃなかろうか? 陰茎のある部分の高さが私の身長より高い。そんなものだから、あのデカいタヌキの置き物は、澄川のランドマークになっている。
http://www.spk-super.com/img200801/sumikawa-tanuki.jpg
で、なぜか、その「たぬき湯」を利用した入浴客たちが、風呂上がりに隣にある「ケンタッキー・フライド・チキン」に寄るパターンが多かったのだ。隣だから寄りやすいってのは理解できるが、風呂上がりにフライド・チキンを食べたくなるってのは私は理解できない。私ならば、コーヒー牛乳やビールを飲みたくなるか、食べるとしてもせいぜいアイス・キャンディくらいだろう。
そんなものだから、夜にあの「ケンタッキー・フライド・チキン」に行ったら、風呂上がりの客が多くて、店内が風呂上がりの臭いっていうのか、石鹸の香りというのか、洗い髪のニオイというか、あの独特のニオイが充満していたのである。風呂上がりのニオイはそれだけの単品であるならば悪くはないんだけれど、あのニオイがフライド・チキンと混合しちゃうと、互いにぜんぜんマッチしていなものだから、なんだか気持ち悪くなってくる。あれにはまいったなぁ。フライド・チキンを食べる気が全くしなくなるぞ。
「モス・バーガー」、ピザの「シェーキーズ」、カレーの「リトル・スプーン」、「ミスター・ドーナッツ」と次々に閉店しちゃった札幌・澄川で、「ケンタッキー・フライド・チキン」も閉店だから、これで地下鉄「澄川駅」界隈のファスト・フード店は全滅したことになる。
錆びれゆく我が街・澄川、恐るべし!
映画嫌い (235)
2008年2月14日本日のカス映画は2007年の米国映画「エリザベス ゴールデン・エイジ (Elizabeth - The Golden Age)」だ。今週の週末から日本で劇場公開されるようだ。たいしたストーリーもなくまったりと進行して、クライマックスにスペインとの戦争を見せているだけのつまらない映画だから、こんなの見るんじゃないよ。
イギリスを統治する女王・エリザベス1世(1533-1603)は未婚で後継ぎの子供もいない処女女王だ。彼女が52才の時の1585年がこの映画の舞台である。
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新大陸の探検から帰還したローリー卿とのエリザベスのちょっとしたロマンスの予感があって、ちょっと短気なエリザベスの様子を描写しながらも、エリザベスの内面や心境を見せることもなく、宮殿での行事と生活がまったりと進む。ところが、エリザベスの最もお気に入りの侍女であるベスがローリー卿とデキちゃった。
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ベスが妊娠したことがエリザベスの知るところになっちゃったからさあ大変。エリザベスの逆鱗に触れて、ベスは宮殿から追放され、ローリー卿は投獄されてしまうのだった。
一方、女王の座を狙うスコットランド女王のメアリーは謀叛の計画を企て、エリザベス暗殺未遂事件が発生する。暗殺は失敗し、メアリーは反逆罪として処刑されると、それに対する報復の名目でスペインがイギリスに宣戦布告してきた。かねてからイギリスへの侵略を狙って準備をしていたスペイン国王フリッペは、大量の艦隊をイギリスへ送り込む。
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エリザベスは国民総動員にてスペイン船を迎え撃とうとする。投獄されている罪人もすべて釈放し、戦力として動員された。ローリー卿も釈放され、船に乗って出陣。当初はスペイン側の圧倒的有利に戦局は進む。ローリー卿は自らの船に火を付け、スペイン船に体当たりして撃沈する。それを契機に、スペイン船は次々にイギリス船によって撃沈され、スペインの侵略戦争は失敗に終わるのだった。
燃える船から海に飛び込んだ瀕死のローリー卿は救助されて、宮殿のエリザベスの元へ運ばれた。エリザベスはローリー卿の勇敢な戦いを讃えた上、宮殿を追放された後に赤子を産んでいたベスをローリー卿に引き合わせるのだった。そして、ベスの抱いている赤子にエリザベスは祝福を与える。エリザベスはその赤子を抱いて微笑みながら、こんなひとりごとを。
「私は処女王と呼ばれている。未婚で、子供がいないことに、何ら問題はない。私は民の母であるから。神よ、強靱な自由を担う力を授けたまえ。私は女王。私は私自身。」
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おしまい。
ね、つまらない映画でしょ? 人間「エリザベス」が見えてこない映画なんだよなぁ。こんなの見せられてもしょうがないでしょ? それ以上にコメントのしようがない映画なんだよなぁ。
映画「エリザベス ゴールデン・エイジ」
http://www.elizabeth-goldenage.jp/
この映画は1998年の映画「エリザベス」の続編で、製作スタッフも同じなんだそうだけど、私はそっちのほうは見ていない。見る気もしないなぁ。
映画嫌い (234)
2008年2月11日本日のカス映画は2006年の米国映画「チェックメイト (Final Move)」だ。
舞台は米国のロス。連続猟奇殺人事件の犯人・トーマス・ペイジが逮捕された。裁判で死刑の判決を受け、そして死刑が執行されたのだった。その直後から、同じ手口の連続殺人事件が発生する。
主人公のダン・マーロウは超能力刑事だ!(あのなぁ・・・)
ダンはかつてその透視能力でトーマス・ペイジが犯人であることを突き止め、ペイジの逮捕のキッカケを作った男だ。犯人が現場に残したDNAとペイジのDNAが同一であることが判明し、それを証拠に裁判で死刑判決が下ったのだった。
ペイジはすでに死刑執行されているのに、なぜに同じ手口の連続殺人事件が? それも、殺人犯と警察しか知らない手口が再現されているのはナゼだ?
ダンとその相棒のローマン・クリーグ刑事が再び捜査を担当する。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/checkmate.jpg
ペイジ事件で一緒に捜査を行なっていたFBIの女性捜査官・アイリス・カーリーも捜査に加わった。
犯人からダンの携帯電話に何度も殺人予告電話がかかってくるが、犯人の手がかりとなるものを得られない。ダンの透視能力も不十分で、犯人の手がかりを何もつかめない状況だ。新たな連続殺人事件の被害者は、かつて何らかの事件で逮捕されたが裁判で無罪になった人、弁護士、裁判官らだが、共通の事件はなく、被害者たちのつながりがさっぱりわからない。数名の容疑者を取り調べて、犯人が現場に残したDNAとの比較を行なうが、それも空振りに終わる。ペイジを犯人とした連続殺人事件には別の真犯人がいるのではないかという不安もよぎる。犯人のDNAを分析したところ、それはペイジのDNAと一致することも判明した。死刑になったペイジのDNAがなぜに現場に残っているのか? 犯人は警察の捜査を撹乱しようとしているのか? 犯人はペイジとの何らかのつながりのある人物か?
そして、犯人はダンの家族をも狙ってきた。犯人は誰だ・・・?
ショボい映画だなぁ。ショボすぎるよ、これぇ〜。
まず、ダンを超能力刑事ってな設定にしておく意味がないでしょ。その超能力でズバズバと捜査を指揮しているわけでもないし、透視しようとしても、短く幻覚を見るだけで、捜査に役立つ事は何も見抜けていないじゃないか。そもそも透視する回数も少なすぎで、透視に失敗しても、何度かリトライする事すらしていないんだもの。だから、超能力だなんていう嘘くさい設定なんかやめちゃって、普通のおっちゃんの刑事ってことにしておいたほうがいいんじゃないのぉ?
そににさぁ、真犯人が誰なのか、私はすぐにわかっちゃったんだもの。だからかなりショボいんだよなぁ。いや、真犯人の動機は見終えるまではわからなかったよ。でもねぇ、こ〜いう映画って、真犯人は主人公の身近な人物だって想像がつくでしょ。だから見ているとピンときちゃった。更に見ていると、その通りに真犯人を裏付けるシーンが何箇所もあって、それがますます確信になっちゃって、最後にはやはりこの人物が真犯人か!って笑っちゃった。全然、サプライズになっておらんぞ。そんな事さえ見抜けないダンの超能力って何なんだろうねぇ。細木なんとかとか、江原なんとか、宜保なんとかのようなニセ能力でダンは刑事の商売やってんのかねえ? ダンの超能力よりも防犯カメラの画像ほうが捜査に役立っているんだものなぁ、ショボいよなぁ。
で、真犯人のその動機もショボいんだよなぁ。そんなくだらない動機で何人も関係のない人たち殺すなよなぁ・・・とアホらしくなっちゃう。どんなショボい動機だったのかは教えてあげない。
で、そのショボさで笑ったのが、容疑者の取り調べをするシーンだ。容疑者には数名の男女があがっていて、犯人の残していったDNAと容疑者から採取したDNAを比較しようとしてんの。犯人の細胞が現場に残っていたのならば、わざわざ染色体の中からDNAを抽出してその塩基配列を解析して比較するまでもなく、染色体それ自体(X染色体、Y染色体)の構成から、その細胞が男のものなのか女のものなのかわかるはずだぞ。それなのに、男も女も容疑者の中にいるってのは、相当のおバカだ。もぅ非科学的ったらありゃしない。
映画の全体にチェスのシーンが何度も出てきて、殺された被害者がチェスの駒を握っていたり・・・と、何かとこの事件をチェスに関連させようとしているのもセコいよなぁ。そんなチェス関連のシーンが多いから邦題を「チェックメイト」にしちゃったのかなぁ。主人公のセリフの中に一度だけ「チェックメイト」ってのがあるけどなぁ。原題は「最後の一手」ってなチェス用語だけどさぁ、このストーリーって無理矢理とチェスにこじつけようとしているだけで、チェスにはほとんど無関係だろ。だから、だらだらしたチェス関連のシーンも全てカットしちゃったほうがスッキリすると思うぞ。
ちなみに、この映画を日本で配給しているのが、あの「アルバトロス・フィルム」だ。ってことで、それだけで、この映画のチープさがわかっちゃうだろうな。
「アルバトロス・フィルム」って何?ってな人は過去ログを見ようね。
ってなことで、こんなショボい映画は無視しような。
映画「チェックメイト」
http://www.albatros-film.com/title.phtml?route=&;;;titleid=621
ちなみに、米国では警察やFBIが捜査活動に超能力を使っていると思っている人が米国にも日本にもいるようだが、そんな事はほとんどないし、米国の犯罪史上、実際に超能力が役に立ったことは一度もないのだ。
「FBI超能力捜査官」として日本では知られているジョセフ(ジョー)・マクモニーグル(正しくはマクマニゴーと発音すべきなんだけどね)もインチキである。まず、FBI超能力捜査官ってのがウソ。FBIとは何も関係がないオッサンなのだ。FBIの職員だったことなんかない。FBIは超能力者など雇っちゃいないし、捜査に超能力など使っちゃいない。彼の著書の邦題まで「FBI超能力捜査官」になっているけれど、トンデモない経歴詐称しているインチキ・オッサンなのだ。FBIの予算は米国の連邦議会が握っており、超能力捜査官を雇うだけの予算を議会が承認するわけがない。(同様に、NASAの予算も議会が握っており、UFOや宇宙人を隠蔽する予算なんかもNASAに与えられていないんだけどなあ。情報公開法によってその会計資料はいくらでも公開請求できるんだから、疑うんだったら自分で調べてみなさいな)
マクモニーグルが出演している日本のテレビ番組での収録でも、実は彼は透視でハズしまくっていて、まぐれ当たりした部分と、事前調査をやって判明している事を言っているの部分だけを編集でつないで放送しているのだ。さも透視が的中しているかのように見せているあの番組はしょうもないヤラセなのである。
米国では、行方不明者の家族がワラをもつかむ思いで超能力者に透視を依頼し、その透視結果を捜査の手がかりにと、家族が超能力者を連れてFBIにおしかけるパターンがよくあるのだ。FBIとしては広く情報を収集しなきゃならないので、いちお、その話だけは聴いてあげているんだけど、勿論、FBIは超能力なんか信じちゃいない。その透視内容の真偽はともかく、その超能力者にとっては、「自分はFBIに透視した情報を提供した」っていう実績になっちゃうのだ。だから、FBIに情報提供して捜査に協力した自称超能力者ってことではウソではない。でも、「FBI超能力捜査官」ってのは大ウソだ。
マクモニーグルは本国の米国ではほとんど実績をあげていないから、誰からも相手にされていないのが実情だ。「日本ではまだマクモニーグルが信用されているんだって?」と、米国の超能力肯定派の人からもビックリされてしまうのである。
本当に透視できるなら、三流探偵でも調査できるどうでもいいような家出人の捜査なんかやっていないで、「横田めぐみさんの居場所を教えろよ!」、「世田谷区一家殺人事件の犯人の居場所を教えろ!」、「英国人女性英語講師殺人事件で指名手配されている犯人を捕まえろよ!」って思うのは私だけであるまい。
ちなみに、あのオッサン、坂本弁護士の居場所や、サダム・フセインやビン・ラディンの居場所の透視に失敗した前科がある。
日本では最近、ブラジル人のジュセリーノっていう男が大予言者ってことでかつぎ出されているけれど、あれも全くのナンセンス。
彼の過去の実績として、9.11同時多発テロなど、彼の予言した事件・事故が実際に起こったという例がいくつか紹介されているが、彼が事前に予言していたという物証は何もないのだ。彼は自分の予言がその事件の起こる前になされていたものだという証拠として、ブラジルの公証役場でその予言を記録した書類を見せて、それに記述されている年月日をあげているのだけれど、ブラジルってさぁ中国なんかと同様にワイロが堂々と通用する社会でさぁ、その手の公証役場ってのはワイロさえ渡せば、どんな記録だって捏造してくれるんだけどなぁ。ブラジルの公証役場の記録なんて何の証拠にもならないんだよ、ジュセリーノくん。
彼の著書を読むと、その著書を出版した時点から過去の事件はあれほど詳細に予言していたことになっているのに、その後に起こるであろう事件の予言についてはどうにでも解釈できるようにめちゃくちゃあやふやな表現にしていて、当たっているのがハズレているのか判断できないような予言とか、完璧にハズレている予言も多いじゃないか。まるで子供騙しだ。すっごい非論理的で笑っちゃったよ。「ヘタな鉄砲、数撃ちゃ当たる」という言葉を思い出したのは私だけであるまい。
彼の著書「未来からの警告」の最後のほうのページで彼が2007年に起こると言っている事を各自で本屋で立ち読みしてチェックしてみよう。もう2007年は過ぎちゃってるからね。ハズレまくってるでしょ。「日本で地震と台風の被害」って、日本では毎年毎年、(規模の差はあるけれど)地震と台風で被害が出てるんだから、そんなの予言になんかなっていないって!
で、彼は、2008年にはHIVウィルスの特効薬が植物から作られると予言しているから、年末まで待って、それで特効薬ができていなかったら、奴を袋叩きにしてやろうな。
レントゲンの目を持つロシアの少女ってのもいたでしょ。全身を透視して、どんな病気を持っているのか診断してくれるっていう少女。あれもめちゃくちゃインチキでねぇ・・・。
マクモニーグルと一緒になって日本のテレビ番組に出演している、「マダム・モンタージュ」と呼ばれているナンシーっていう名前のおばちゃんもインチキでさぁ、彼女が透視して解決したことにされちゃっている青森県の消費者金融強盗放火殺人犯のことなんか、ちゃんとインチキのネタがバレているしなぁ・・・。
って、この話題を読みたい人はリクエストをどうぞ。
映画嫌い (233)
2008年2月10日本日のカス映画は2007年の米国映画「臨死 (The Invisible)」だ。
主人公は高校生のニック。
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同じ高校に不良少女のアニーがいた。
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アニーは窃盗容疑で逮捕され、すぐに保釈された。アニーは自分のことを警察に密告したのがニックだと誤解し、取り巻きの不良男たちと一緒になってニックをリンチにする。意識不明状態になったニックを死んでしまったと勘違いして、彼女らはニックを森の中に捨てるのだった。
翌朝になって、ニックは目を覚まし、森の中から歩いて学校へ行くのだが、自分の姿が誰からも見えていない事に気が付く。自分の声も誰にも聞こえていないのだ。誰もニックの存在に気が付かないという奇妙な状態だ。そして、自分が昨晩から行方不明になっていて、警察が捜索している事を知る。ニックの肉体は臨死状態になっていて、ニックの意識が「霊」としての存在になって街に戻ってきているのだった。
ニックは臨死状態の自分の体のある場所を知らせて、自分の体を蘇生してもらおうと行動するが、誰にもニックの姿が見えないのでどうにもならない。警察がアニーを容疑者として追うのを見守るしかない。ニックは無事に発見されて命を取り留めることができるのか・・・?
安っぽい映画だ。予算がなくてこんなチープになっちゃいましたぁ〜ってな感じがあちこちで読み取れる映像であるし、その上に、ストーリー自体がアホくさいほどチープでナンセンスだ。見終えても、「だから何なんだよぉ?」としか思えないのだ。脱力である。オカルトにも、ミステリーにも、サスペンスにもなっていないデキソコナイ派の腐れ映画と言えよう。
後半で、不良少女・アニーは実は幼少の弟おもいの心の優しい少女だったなんていう方向にベクトルが向かってしまうのがバカらしい。霊になっているニックは、そんな彼女の事情を認めてしまっちゃうんだもの、バカだよなぁ。お前、あのアニーに半殺しにされてそうなってんだろ。発見されたニックが収容されている病室にアニーがやってきて寄り添うだなんて、もう理不尽すぎて、パッパラパーだ。見せかけだけの「ちょっといい話」で終わらせて、これで感動する奴がいるのかねぇ?
で、ニックの親友だった男(名前忘れた)は睡眠薬自殺をはかろうとして、その後、いったいどうなったのだ? そっちの脇役のほうの結末は無視かよ? そ〜いういい加減なことをやっている映画だから、果てしなくクズな映画なのだ。
こんな映画、レンタルDVD屋で見かけても無視しようぜ。見るのは時間の無駄だ。こんな映画を見る暇がある奴は、私の実家の前の雪カキを手伝え。切実にお願いだ。(私、雪カキで腰痛になっちゃってねぇ)
映画「臨死」
http://movie.goo.ne.jp/dvd/detail/D112291563.html
映画嫌い (232)
2008年2月8日本日のカス映画は2007年の米国映画「いつか眠りにつく前に (Evening)」だ。来週の週末から日本でも劇場公開されるようだ。今後、この映画を見る予定の人は以下を読まないように。
病床の老婦人・アンの死期が近かった。アンを見守る娘2人。
アンは混沌とした意識の中で自分の若き日の事を想い出し、娘たちの知らない男性の名前を何度も口にする。彼女は自分の若き日の「過ち」の記憶を辿っていたのだ。
24才のアン。彼女は歌手になることを目指していた。彼女は親友のライラの結婚式に招かれ、訪ずれた海辺の別荘で出逢った男と恋に落ちる。それが彼女の「過ち」の始まりだった。
アンが自ら心の中に封印していた過去の「過ち」とは・・・?
う〜ん、独特な空気というものを持った映画ではあるけれど、それは賛否両論だろうなぁ。このようなスローモーション的に進行する映画も時には悪くはないけれど、もうちょっとテンポをあげたほうが良いのになぁと思うのは私だけであるまい。私は危うく眠ってしまいそうになったもの。
で、最も気になったのは、アンの若い日々のシーンと、現在のアンと娘たちのシーンを交互に見せているんだけれど、なんだか見せ方がありきたりすぎるってことだ。見せ方に、プロとしての何らかの工夫がほしかったよなぁ。
また、母親の母性と娘との絆ってものが強調されすぎちゃっているのにも気になった。人生に疲れた女性がこの映画を見たら、何らかの感動を得られるのかも知れない。しかし、男性が見てもピンとこないまま置いてきぼりにされちゃって、居心地の悪いまま終わっているようにしか見えないだろう。だからと言って、男性が女性心理を学ぶ映画ってほどのものでもないしなぁ。
それで、最後には「誰の人生にも過ちというものはないのだ」という結論の性善説の「いい話」になっちゃっているのがつまらない。「過ちというものはなかった」と言えるような立派な人生を送ることができたのならば、それはそれで美談だろうが、人生、そんなに甘いものじゃおまへんで。私なんか、今までにいったいいくつの「過ち」を犯してきたものか・・・、とほほ・・・。
映画「いつか眠りにつく前に」
http://www.itsunemu.jp/
映画嫌い (231)
2008年2月7日本日のクズ映画は「団塊ボーイズ」だ。
タイトルだけ見ると、邦画のように思えてしまう。日本の「団塊の世代」の初老のおっさんたちの疑似青春物語かよ?と。
ところが、これは2006年の米国映画なのだ。原題は "Wild Hogs" である。米国には「団塊の世代」だなんていう概念がないんだから、こんなバカげた邦題なんか付けるなよ。こんなタイトルを付けた担当者と責任者は解雇したほうがいいぞ。
で、このクズ映画もそろそろ日本で劇場公開されるはずだ。
米国の北東部の街に、ハーレィ(バイク)に乗ることだけが楽しみの中年オッサン4人組がいた。
(1) 弁護士のウディは破産した上に、モデルをやっている妻に逃げられた男。
(2) 歯科医のダグは自分がダサい中年メタボになることを怖れて、食べたい物も食べられない日々で、ストレスいっぱい。
(3) ボビーは下水の配管工で、作家になることを夢見ているけれど、自宅では粗大ゴミ扱いされている。
(4) パソコン・オタクでドジなダドリーは恋愛運がなく、いまだに独身の男だ。
そんな4人が、自由と若さを取り戻そうと、ハーレィに乗ってアメリカ横断の旅に出る・・・。
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つまらんマンガを読まされているような映画だ。退屈きわまりない大雑把さに呆れた。オトナになりきれなかった幼稚な中年男のガキっぽい騒動を見せられただけである。冒険心を駆り立てられるシーンなんかありゃしない。半ばから、ダドリーのちょっとした恋の絡む話になって、街を荒らしまくる暴走族との対決があって、ここで若干の盛り上がりに期待しちゃったのだが、結局は何も盛り上がらず、平坦なまま終わっちゃっているのだ。4人のそれぞれの特技も発揮されることもなく終わっているのが凄く物足りないぞ。
で、これって結局は、「中年男たちの根性・勇気・友情」とか「自分探しの旅」ってものを見せたかっただけの映画だよねぇ。私は映画でそんなものを見たいとは思わないから、果てしなく退屈に思えたんだよなぁ。
で、結局、この映画のいったいどこが「団塊」なのだ?
ちなみに、主演のウディ役はジョン・トラボルタだ。この人、昔はフィーバーしていたのにねぇ。
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映画「団塊ボーイズ」
http://www.movies.co.jp/dankaiboys/
映画嫌い (230)
2008年2月6日本日のカス映画は2007年の英国映画「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?! (Mr.Bean’s Holiday)」だ。現在、日本でも劇場公開中だったけ?
ビーンは福引きの特賞に当たってしまった。
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商品は南フランスのカンヌへの旅と、ソニーの小型ビデオカメラ。
ってことで、ビデオカメラを持ったビーンのカンヌへの旅が始まる。
ユーロスター(海底トンネルを通ってロンドンからパリへ向かう特急列車)に乗ってパリに到着。
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パリのリヨン駅からカンヌ行きのTGV(フランスがほこる世界最速の新幹線)に乗車する。
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ビデオカメラを片手に、ビーンの身に起こる数々のトラブルと、彼自身が引き起こす数々のドタバタ・トラブル。
彼は無事にカンヌのビーチに辿り着くことができるのか・・・?
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どうも私はビーンの演じるギャグのセンス、芸風とは波長が合わないようだ。彼のギャグには全く笑えない。面白いとは思えないのである。つまらなくて、彼のその表情を見ていると息苦しくなってくる。それは英国との国民性の違いだけではないような気がするのは私だけであるまい。冴えない小ネタのギャグを旅の過程に詰め込んでいる為、かなり散漫に見えてしまい、映画全体がボケちゃっているんだよなぁ。つまらない小ネタを見せたいだけでアクロバットにストーリーを暴走させちゃっているのもいただけないし、ギャグのオチがオーソドックスすぎて見え見えの箇所も多過ぎる。そして、最後にはプチ感動かよ。あぁ、イヤだなぁ。
ってことで、私は全然この映画は楽しめなかった。
映画「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!」
http://www.mrbean.jp/
ヨーロッパへの出張の多い私なので、パリに行くことも多い。
カンヌにも行ったことはあるものの、そっちの回数はあまり多くはない。
スイスのジュネーヴに仕事で行くことが多くて、その場合、私はパリのリヨン駅からTGVに乗ってジュネーヴ駅に移動することがほとんどである。だから、リヨン駅は私も何度も利用しているなじみの場所だ。
自宅の棚の中から、パリで撮影した写真のアルバムを探してみたところ、ビーンのリヨン駅での撮影場所とほぼ同じ場所から撮影した写真を発見した。
それがコレである。
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パリからジュネーヴまでTGVで3時間半くらい。TGVは日本の新幹線より早い、最高速度時速350kmで突っ走る。
売店のある車両でハイネケンのビールを買って、奥にある立ち飲みスペースでビールを飲みながら、窓の外の遠くに広がっているブドウ畑をボーっと眺めている謎の東洋人がいたら、それは私だ。
閉鎖嫌い
2008年2月2日やったぁ!閉鎖だぁっ!
と喜んでいたんだけど、閉鎖じゃなくて、移転だった。
ちょー、残念!
何がって、「ピザ・ハット」の札幌にある「澄川店」だ。
私の住居の近くにその店舗があったんだけど、あの店、ひどいのなんの。
配達用の軽自動車がいつも数台、店舗の前に駐車していて、まぁ、通常は3〜4台なんだけれど、それはそれで問題はなかったのだが、時々、6台くらいの車が駐車していたことがあって、小さな店舗だから、店の前には6台も駐車するスペースがないのだ。それで、店側はどうしていたかというと、店の前に駐車できない車を、店のすぐ横の市道に駐車させていたのだ。勿論、その市道は駐車禁止であり、そこに通常は1台、たまに2台駐車を堂々と駐車させて、通行を妨害していたのだった。すぐ目の前に駐車禁止の標識があるのだから、かなり悪質な確信犯である。
当然、近隣の住民が苦情を言う。ところが、店はそれを無視して、車の移動もしないし、何度も苦情を言われても、同じ駐車違反を繰り返していた。町内会からも何度も是正勧告が行っていたのに、それらをすべて無視。悪徳な店だ。このように交通法規を守らず、近隣住民からの苦情を無視して商売するようなモラルのない店だから、信用度ゼロ。ピザに異物が入ってても無視するような店なんぢゃねえの?ってことで、近隣住民はこの店をボイコットしていた。私の携帯電話に内蔵しているデジカメにも、違法駐車している証拠写真は10枚以上保存されている。裁判になった場合、証拠として提出して、証言してもいいと思っていたからだ。
この店がマンションの郵便受ポストに勝手に入れていた広告のビラも迷惑そのものだった。私の住んでいるマンションはその手の行為でマンション内に立ち入る事を禁止しており、法的にも住居侵入に該当する違法行為なのに、店側に苦情を入れてもこの件も無視してマンション内に入って、ビラをばらまく。以前、バイトっぽい男がビラを郵便受ポストに入れている現場を私が見かけた事があって、その時に注意しようと呼び止めたら、その男、全力疾走で逃げていきやがった。
そんな違法行為を繰り返す「ピザ・ハット」は全く信用できない。
おまえら、違法行為をして、住民に迷惑をかけてもカネがほしいのか?
そんな事をしてまで商売する事が恥だと思う脳細胞がおまえらにはないのか?
で、先日、問題の「澄川店」の前を通った時に、店舗だった所がもぬけのからになっているのを見つけて、思わず「やったぁ!」とガッツ・ポーズをしちゃった。これで澄川にも平和が戻ってくると思ったもの。ところが、閉店じゃなくて、移転だったんだよなあ。その店舗からかなり離れた場所に引っ越したようだ。でも同じ澄川の界隈にある。移転先でも同じような違法行為をやりまくって近隣住民に迷惑をかけるんじゃないのかなぁ?と心配だ。
いいか、みんな、「ピザ・ハット」を信用するな!
法令遵守しない悪徳な「ピザ・ハット」でピザを買うな!
「ピザ・ハット」は「ケンタッキー・フライドチキン」の傘下にある。「ピザ・ハット」も「ケンタッキー・フライドチキン」もボイコットしよう! こんな奴らが作っているものを食べるな。いったい何が入っているのか信用できないぞ。
当会は「ピザ・ハット」および「ケンタッキー・フライドチキン」をデス業者と認定し、倒産・廃業を切望する。
追記:
その後、「ピザ・ハット 迷惑 札幌 澄川」のキーワードで検索してここにやってくる人が多いのだが、やはり皆、あの店の迷惑行為についての認識があったってことなのかね?
映画嫌い (229)
2008年1月31日本日のカス映画は2006年の英国映画「やわらかい手 (Irina Palm)」だ。日本では昨年の12月に一部の映画館でひっそりと公開されていたようだ。
孫の手術費を稼がなければならなくなった主婦。彼女はロンドンの風俗店で働くことを決心する。壁にあいた穴。壁の向こう側の男の客が穴に性器を挿入し、壁のこっちでは穴ごしに彼女が手でマッサージして客をイかせる、そ〜いう風俗店だ。彼女は東欧美女を思わせる「イリーナ」という源氏名をもらい、あっという間に売れっ子の風俗嬢になる。行列のできる風俗嬢だ。彼女のそのしなやかな手が絶品なのだった。息子夫婦と店のボスとの微妙な関係、噂好きな近所の住人、そしてその仕事が息子にバレて・・・。
シチュエイションとしては面白いものの、それ以上にストーリーが膨らんでいないのである。たいした山もなく、日常の中の非日常という観点でしかないのだ。だから、面白い映画だとは思えない。もっとストーリーをどうにかするべきだろ。アマチュアがその場の思いつきだけで一気に書き上げたシナリオってな感じにしか見えないのだ。随分と安っぽい。浅すぎだ。観客を甘く見るなよ。
映画「やわらかい手」
http://www.irina-palm.jp/
この手の風俗店って日本にもあるよねぇ。壁の穴にチン●を挿入すると、壁も向こうで・・・ってなやつが。日本では「ラッキー・ホール」と呼ばれているジャンルの風俗店だ。この件については、私が大学生だった時の想い出話がある。いや、私が「ラッキー・ホール」に行ったという想い出ではない。私は「ラッキー・ホール」に行った事はないぞ。で、どんな想い出かと言うと・・・。
大学3年生の時だったと思う。あの夜、大学の同級生とススキノにある激安の居酒屋で飲んでいた。私を含めて8人で、全員が男だ。焼鳥を食べながらビールと焼酎を飲み、いろいろな話題で会話していると、急に脈絡もなくY君が言い出した。
「この近くにラッキー・ホールができたらしい」
と。ほかの7人はそれがどんな店なのか何も知らないものだから、Y君の説明が始まり、みんな、へぇ〜という顔をしながらY君の説明に聞き入った。当然、我々7人は誰もその手の風俗店の経験がないし、Y君自身も自分で経験したことがなくて、知人に教えてもらった情報の受け売りだ。だから、どこまでが本当なのかもわからない。そこで、Y君がこんな案を出したのだ。
アミダくじを8人でやろう!と。
負けた7人がそれぞれ500円を出す。勝った人は自分ではカネを出さなくよくて、集まった3500円を持って、今すぐ、その「ラッキー・ホール」に行ってくる。そして、3500円のコースを体験して、その後にこの居酒屋に戻ってきて、何がどのように行なわれたのか詳細をみんなに報告する。そのようなルールである。
みんな酔った勢いもあって、そのルールに納得。
それでアミダくじが行なわれた。
勝ったのは偶然、言い出しっぺのY君だった。喜びと不安が混じった引きつった表情をしながらも、Y君は7枚の500円硬貨を握り締めて、居酒屋を出て行き、戻って来たのはそれから約30分後だった。
そして、Y君から事の一部始終が語られた・・・。
って、Y君による詳細なる解説を知りたい人っているのかなぁ・・・? 読みたい人はリクエストをどうぞ。
ちなみに、Y君は大学卒業後、本州の実家に戻り、そこの某地方自治体で働く地方公務員になっている。そこそこ出世しているらしい。姓のイニシャルがYで、コント赤信号の小宮みたいな顔をしていて、札幌にある某国立大学を卒業している奴があなたの自治体にいたら、そいつは要注意だ。
この映画を見て、そんな事を思い出したのさ。
閉鎖嫌い
2008年1月28日閉鎖しましたぁ!
札幌の狸小路3丁目にあった「ミスター・ドーナッツ」が。
小さな店舗だった。1階にドーナッツのショーケースがあって、そこで買って、階段で2階に上がってドーナッツにパクつく店だった。あの店、私も何度か利用したことがあったけど、ひどい店だったよなぁ。
まず、あの店の客層がめちゃくちゃ悪いのである。
札幌の街中、いわゆる繁華街の中にあるものだから、昼間に行ったら、連れ立ってデパートに買い物に来たマダムたちの溜まり場になっていて、声のデカいマダムたちしゃべる声がうるさいのなんの。よくもあれほどマシンガンのようにしゃべり続けられるよなぁ。それに、マダム独特のそのニオイが充満している空気がめちゃくちゃ臭い。アレっていったい何のニオイなんだろうね。そして、プチ・セレブを気取っているマダムのくせに、妙にセコいところがあって、コーヒーがおかわり自由ななものだから、コーヒーの注文だけで何時間も居座って空気を汚しているのである。あの店はすごく回転率が悪かったんだろうなぁ。マダムたちが静かにしていてくれて、その婆さん臭さえどうにかしていてくれれば文句ないんだけど、あんなのじゃサッパリとくつろげないのだ。精神に障害が発生しそうになったぞ。
夕方に行くと、客はマダムにかわって女子高生たちの団体だ。あいつらはマダムたち以上にうるさい。以前、東京にて、午後3時半頃に、西武池袋線の石神井あたりから池袋に向かう列車に乗ったことがあるんだけど、あの時、まわりの席が列車で下校する女子高生だらけで、発狂しそうなくらいうるさい空間を経験した。あれに匹敵するくらいの騒々しさが札幌の狸小路3丁目にもあったのだ。まるで空腹のヒナ鳥を1万匹集めたような騒音だ。マシンガンを連射してこいつら全員を射殺したら気分爽快だろうなぁ・・・と思うくらいの殺意が芽生えてきたぞ。危ない危ない。
問題なのは客だけではない。店員もアホなのだ。
おかわり自由なコーヒーを注文しても、さっぱりおかわりを持ってこないのだ。客が催促しなくても、呼ばれなくてもコーヒーのおかわりを持って店内を巡回するくらいのサービスをしてもよいだろうに、この店は絶対にそのような事をしない。JR札幌駅の西改札口にも「ミスター・ドーナッツ」があって、あの店舗ではちゃんと店内を巡回して、「コーヒーのおかわり、いかがですか?」と言ってきて、空いたカップの中にコーヒーを入れてくれているのに、狸小路3丁目の店舗では巡回が全くなし。たまに店員がトレイなどのあとかたずけなんかの用事で2階に上がってくることがあって、その時に店員にコーヒーのおかわりを告げても、「はい」とは返事するが、ちゃんとおかわりを持ってくる事がほとんどないのだ。1時間後にやっと持ってきた事もあったし、3度も催促しているのに結局は持ってこない店員もいた。そんなわけで、あの店では、実質的にはコーヒーおかわり不可能な店だったのである。シビレを切らせた客のマダムたちは、コーヒーカップを持って1階に降りて、強硬的にレジでコーヒーのおかわりをもらっていたようだ。店側としては、コーヒーだけの注文で何時間も居座るマダムたちに対抗してあのような体制をとっていたのかも知れないが、そのサービスの悪さは、私の知っている「ミスター・ドーナッツ」のチェーン店の中では最低だったな。あのモラルの低さは客商売のそれではないぞ。
札幌は、ここ数年、台湾や香港、あるいは韓国からの観光客が多くて、特に台湾では北海道ブームになっているらしく、台湾からの家族連れの観光客の姿を街のあちこちで見かける。台湾人の顔は我々日本人とほとんど変わらないので、見ただけでは日本人との区別がほとんどできない(女性の化粧が日本人のそれと違っているので、女性はそれで台湾人だとわかる)のだ。台湾人だとわかる決定的な違いは、台湾人の声って男も女もすごくデカいのだ。日本の関西人も声はデカいが、それ以上にデカい。台湾人が大声の中国語で会話しながら歩いているのを何度も見かけたことがある。
札幌で彼らの姿を見かける頻度が最も高いのが狸小路なのである。当然、狸小路3丁目のあの「ミスター・ドーナッツ」も、声のデカい台湾人家族たちのエジキになった。デカい声の台湾人オヤジが子供を叱る。ヒステリックな台湾人妻が大声でダンナに文句を言っている。じっとしていられない台湾人の子供たちは店内を走り回って騒ぎ、子供たちが紙ナプキンで作った紙飛行機が店内のあちこちを飛ぶ。赤ん坊は泣き、コーヒーカップがひっくり返る。奴らは平気で床にツバやタンを吐き、ニオイをプンプンさせながらその場で赤ん坊のオムツの交換までやりはじめる。
こうなると、日本人は誰もこの店には寄り付かなくなる。マダムたちの姿も減り、そして遂には閉鎖か。
あの店舗はあらゆる意味で失敗だったねぇ。ってことで、当会は狸小路3丁目の店舗の閉鎖を歓迎する。
私の住んでいる札幌の澄川からも数年前に「ミスター・ドーナッツ」が撤退しちゃった。地下鉄「中の島」駅の近くにあった「ミスター・ドーナッツ」も2年くらい前に閉鎖になっちゃったよねぇ。「ミスター・ドーナッツ」は札幌から徹底する方向にあるのか?
一方では、地下鉄「大通」駅の券売機の横に「ミスター・ドーナッツ」の販売所ができたし、ミュンヘン大橋のところにあるデカい書店(コーチャン・フォーとかいう名前だったっけ?)の中に「ミスター・ドーナッツ」ができたり、・・・と、なんだかわけのわからん所に新店舗ができているんだよなぁ。
ちなみに、私が好きなドーナッツは「ココナッツ・チョコレート」である。コーヒーはすごくまずい(あんなの飲めたもんじゃない!)けれど、カフェ・オレはおいしいほうだと思う。
映画嫌い (228)
2008年1月26日本日のカス映画は2007年の米国映画「アメリカン・ギャングスター (American Gangstar)」だ。2月1日からこの映画も日本で劇場公開されるようだ。今後、この映画を見ようと思っている人は以下を読まないように。
1960年代末のニューヨーク。フランクはハーレムを仕切っているギャングの子分だった。ギャングのボスの死後、フランクはベトナム戦争の軍用機を使って麻薬を密輸し、それで大儲けをしてギャングの大物に成り上がり、暗黒街の帝王となる。彼は常に細心の注意を払い、黒幕に徹していた。
一方、ニューヨーク市警にリッチーという刑事がいた。私生活は破綻しているが、正義感が強く、法を遵守する男だ。リッチーは麻薬捜査班を率いて麻薬密輸の取り締りを行ない、悪徳警官たちからの妨害に遭いながらも黒幕の正体を追っていく。そして、リッチーとフランクの距離が次第に縮まっていく。
リッチー vs. フランク ・・・・。
この映画、アカデミー賞の有力候補にあがっているようだが、ぜんぜん面白くなかったよぉ。それにしても、長い映画だねぇ。2時間40分弱くらいもある。疲れたよ。見ていると、その長さをひしひしと感じてしまうのだ。時間が経過するのを忘れて・・・ってな感じで見ることのできない映画だった。それなりの重みがあるのに、妙に散漫なんだもの。
フランクを演じているのがデンゼル・ワシントン。リッチーを演じているのがラッセル・クロウだ。共に存在感のある役者だから、この映画での存在感もサスガである。しかし、前半で、デンゼルが演じるフランクが、(彼が演じているからそう見えるのかも知れないが)まるで善人に見えてしまうように描写されているのは問題だろう。規律ある闇組織としての仁義があって、血縁親族に熱い・・・という、まるで日本のヤクザもののような仁侠道の世界になっているのがいただけない。そのような点では、日本のヤクザ映画の米国版リメイク映画のようにも見えてしまうんだもの。映画「アンタッチャブル」の成分をそれに合体させたってな感じだ。で、結局はフランクの仁義と情によって、彼は自ら墓穴を掘ってしまうってなストーリーで、それがすごくアホらしい。
正義という理念で結びついているリッチーらの執拗な追跡劇の見せ方もちょっと中だるみしているしなぁ。1960年代末という時代表現もナマぬるいなぁ。
ってことで、この映画も無視したほうが良い。こんな映画がノミネートされちゃうアカデミー賞って何なんだろうねぇ。昨年にノミネートされてた映画「バベル」なんかも、めちゃくちゃひどかったでしょ。
映画「アメリカン・ギャングスター」
http://americangangster.jp/
ちなみに、この映画の監督はリドリー・スコットだ。そう、映画「エイリアン」の1作目の監督もしていた人だ。
前述のように私は個人的に彼と会ったことがあるんだけれど、この人、すっごくオチャメな人なのである。この人が「エイリアン」を作ったり、この映画を作ったってのは、なかなか想像できない、そ〜いう感じの人なのだ。
彼とタランティーノのことを、私は「映画界の2大オチャメ監督」と認定している。3人目のオチャメ監督を今のところ見つけていないんだけれど、オススメの監督がいたら教えてちょ。