映画嫌い (330)
2008年11月4日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「ザ・カウントダウン 地球大戦争 (H.G. Wells’ The War Of The Worlds)」である。1898年(明治31年)に発表されたH.G.ウェルズのSF小説「宇宙戦争 (The War Of The Worlds)」を映画化したものだ。宇宙人が地球にやってきて破壊しまくるというストーリーだ。このSF小説は今までに何度か映画化されており、数年前にもトム・クルーズ主演で映画化されている。それらの映画とこの映画の大きな違いは、この映画の舞台が原作SF小説の発表されたのと同じ19世紀末ってことにしている点だ。だから、出演者は皆、レトロな格好をしている。そのレトロ感もあって、なんだかほのぼのしちゃって、緊迫感が全くないんだよねぇ。
そこは英国のイナカ町。多数の飛行物体が火星から飛来してきた。丘に激突したそれを見ようと野次馬たちが集まったところ、飛行物体のハッチが開いてタコのような触手のある生物が出てきた。そして謎の熱線兵器でその場にいた人間は焼かれて瞬間的に骨になり、建物も次々に破壊されるのだった。軍隊が出撃して大砲で攻撃を開始したが、火星生物の操作する巨大なクモ型ロボットが登場して、熱線により軍隊も壊滅状態になってしまう。クモ型ロボットは移動しながら、地上にあるものを次々に焼き払うのだった。
(中略)
火星生物は地球のウィルスに感染して死滅していく。クモ型ロボットも機能停止した。人類は助かったのだった。おしまい。
いやぁ、長い映画だなぁ。本編が2時間13分もある。そのくせ、中身がめちゃくちゃ薄いじゃないか。無駄なシーンが多過ぎだ。ストーリーを整理すると43分くらいになっちゃうぞ。このチープさって・・・、と思いながら見ていると、やはりそうだったのか、「第二のアルバトロス・フィルム」と言われているクソ映画販売会社「インターフィルム」が販売している映画だ。やってくれるねぇ、インターフィルムさん。こんなにチープなCG合成の映画って私は今までに見た事がないなぁ。火星生物やクモ型ロボットは勿論、CGなんだけど、ちゃんとそれが背景に溶け込んでいなくて、CGなのがバレバレな特撮になってやんの。合成がザツだから、その輪郭線がはっきりと見えてしまっている。攻撃されるロンドン市街の様子もCGで作られていて、全く立体感がないし、建物の質感も全くないものだから、まるでアニメみたくなっちゃっている。これには失笑だな。それに、主人公たちが避難した民家の中の様子もCGだ。そんな立体感のない平面的なヘタクソなCGの部屋なんか見せるなよなぁ。部屋のセットくらいちゃんと作れよ。光源の方向とか奥行きが実写部分とCGとがまるで違っているし、人物の輪郭が妙に浮き出てしまって、全然リアル感がない。こんなのプロのやる映像じゃないぞ。逃げる人々の様子にも緊迫感も何もなくてパニックが表現できていないしなぁ。燃える建物のその炎もCGなのがバレバレでセコい。船のシーンもまるでアニメだよなぁ。こんな20年前のようなCGを今どき映画で見せるなよ。ったくもぅ、ザツな映画だよなぁ。
ってことで、こんな映画は無視しよう。
映画「ザ・カウントダウン 地球大戦争」
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=8190
映画嫌い (329)
2008年10月25日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「センター・オブ・ジ・アース (Journey to the Center of the Earth)」である。これ、そろそろ日本でも劇場公開されるんじゃなかったかな?
ジュール・ベルヌの冒険小説「地底探検」(邦題を「地底旅行」にしている場合もあるようだ)をベースにしているが、全くの別ストーリーだ。
主人公のトレヴァーは地質学者。彼の兄のマックスも地質学者だったが、マックスは10年前に失踪していた。トレヴァーはマックスの残していった本に書かれていたメモ書きを見つけて、マックスの失踪の手がかりを得る。そして、マックスの息子の13歳のショーンを連れて、トレヴァーはアイスランドに向かう。現地の地質学者の娘で山岳ガイドでもあるハンナの案内で、トレヴァーとショーンはかつてマックスが設置していた地震計のある山に登る。すると、落雷に遭遇し、3人は非難した洞窟に閉じ込められてしまうのだった。出口を求めて洞窟の中へ3人は入っていく。地底には宝石、恐竜、湖、光る鳥、噴火しそうなマグマなどが・・・。
これ、子供向け映画だね。上っツラだけとりつくろっていて、ストーリーの中身が薄くて浅いんだもの。インテリジェンスを刺激するものが何もなかったなぁ。結局はマックスを見つけるわけでもなく、なんだかマックスの存在がうまくこのストーリーに絡んでいないように見えてしまうのは私だけであるまい。廃鉱の暴走トロッコのシーンは「インディ・ジョーンズ」のシーンのパクリに見えてくるし、恐竜のシーンは「ジュラシック・パーク」のパクリに見えてくしなぁ。CG合成や特撮がヘタだから、リアル感がなくて、ものすごく安っぽくなっちゃっているしなぁ。3D映画なのに、それほど立体感もなく、平面的なのも痛い。こ~いう映画はイヤだなぁ。
映画「センター・オブ・ジ・アース」
http://center.gyao.jp/
映画嫌い (328)
2008年10月21日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「ジュノ (Juno)」である。半年くらい前に試写会に行って見てきたやつだ。すでに日本での劇場公開は終了している。
ジュノは16才のヘンテコな女子高生。同級生の彼氏、ブリーカーと初ファックをしたところ、ジュノは妊娠しちゃった。それほど悩むこともなく、両親にも事情を説明して、ジュノは子供を産んで養子に出すことに決めた。父と一緒に、養子を募集している夫婦の家に面談に行ってみる。まあまあ感じの良さそうな若夫婦だ。しかし、臨月近くになると、ジュノはブリーカーとケンカしちゃうし、養子に出す家の夫婦は離婚の危機に。そして・・・。
起承転結のようなストーリーになっていないし、サプライズもない。これと言った特記事項のようなストーリーもなく、まったりと進行しちゃって、どぉってことのない終わり方をしちゃっているのだ。ラブ・コメでもなく、ファミ・コメでもない。ストイックでマイペースなジュノの姿を季節を追って見せているだけなのだ。だから、かなり眠くなる。眠気を抑えて見ていると、仕事の事とか、今晩は何を食べようかとか、いろいろな雑念が出てくる。ディスカバリー・チャンネルの録画の予約をセットしてくるのを忘れた事に気が付いて、ちょっとだけ悔しい気分になり、冷蔵庫の中にあったベーコンを全部食べててしまったから、帰りに買わなくちゃなぁ・・・と思ったり、次回の海外出張の時に飛行機の中で読む本はどれにしようか・・・と考えたり、そんな事を考えながら見ていると、ジュノが出産するシーンに。頑張って出産したねぇ。無事に生まれてよかったねぇ。そして、まもなく映画は何ごともなく終了。さぁ、晩飯食べて、ベーコン買って帰ろうっと。
映画「ジュノ」
http://movies.foxjapan.com/juno/
映画嫌い (328)
2008年10月19日 映画本日のクソ映画は2007年の米国&カナダ映画「シューテム・アップ (Shoot’em Up)」である。撃ちまくり映画だ。
主人公の男の本名・経歴・正体は不明。主食は生のニンジンのまるかじり。妙に正義感がある。その後、どこにでもある「スミス」という仮名で呼ばれることになる。
彼は街中でギャングに追われている妊婦を偶然と見かけた。妊婦を助けようとしてスミスとギャングの銃撃戦が始まる。銃撃戦中に妊婦は出産してしまい、スミスが赤ん坊を取り上げたが、妊婦は弾が当たって死んでしまうのだった。スミスは赤ん坊を抱きながら銃を撃ちまくり、敵を壊滅させて、その場から去るのだった。
その後、ギャングのボスは執拗にスミスを追ってくる。赤ん坊が目当てのようだ。その赤ん坊にはいったいどんな秘密が?
スミスは赤ちゃんプレイ専門の売春婦に赤ん坊の面倒を見てもらいながら、一緒にギャングの追っ手から逃げ、真相を探っていく。追ってくるギャングを次々に撃ち殺しながら。そして・・・。
スミスが銃を撃って、撃って、撃ちまくって・・・な映画なんだけど、それが上手くいきすぎて、まるでマンガの世界のようになっているのが滑稽でアホらしいのだ。そ~いうのってありえねぇ~!っとシラケまくるぞ。
ギャングのボスが執拗にスミスを追ってきて、ボスは憎まれ役・悪役としてはいい味を出しているとは思うんだけど、なぜかボスの撃ちまくる弾がぜんぜん当たらないってのがおバカだ。それに、なんでボスは逃亡するスミスたちの居場所を次々に見つけられるのかも不思議だ。そのような意味で、この映画はストーリーがかなり雑でハチャメチャなんだよなぁ。ちゃんとストーリーがつながっていない箇所もあるもの。そんなものだから、駅弁スタイルでファックしながら銃撃戦をするとか、スカイダイビングしながら銃撃戦をするとか、ただ銃撃戦のバリエイションを見せたいだけの映画にしか見えてこないのがつまらない。
で、スミスは一緒に逃亡する売春婦の常連の客だったようなことになっているんだけど、スミスは赤ちゃんプレイが趣味だったのかなぁ? スミスの赤ちゃんプレイってのをちょっとだけ見せてほしかったような気もするぞ。
映画「シューテム・アップ」
http://www.shootemup.jp/
映画嫌い (327)
2008年10月18日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「スピーシーズ 4 新種覚醒 (The Species - The Awakening)」である。「スピーシーズ」シリーズの第4弾だな。
トムは生物学者だった。宇宙から送られて来たDNA情報と人間のDNAをかけ合わせて新たな生命体を作る実験をして、その時に誕生した娘がミランダだ。その実験は人道的に誤っていると後悔したトムは、生物学から足を洗い、ミランダをひきとった。そしてトムは、ミランダの叔父であることにして、ミランダを実の娘のように可愛がって育てたのだった。以上が前置き。
オトナになったミランダの体に突然と変異が現われた。自分の意志に関係なく体がエイリアンのDNAに支配されて変身し、人間を惨殺していくのである。事を知ったトムはミランダに人間のホルモンを注射して変異を抑えて、ミランダと一緒に車に乗って逃亡する。そして、メキシコを目指して車は走る。メキシコには、かつてトムと一緒にあの実験をしていたフォーブス・マグワイアが住んでいるらしいのだ。フォーブスであれば何らかの治療法を知っているかもしれない。フォーブスを探すトムの前にアズーラという名前の女性が現われ、アズーラもエイリアンに変身して、そしてトムを襲う。アズーラもフォーブスにより作られた生命体だ。
(中略)
そして、ミランダとアズーラ、2人のエイリアンの対決が・・・。
あのぉ、これ、「スピーシーズ」シリーズの正当な後継作なんでしょ? それなのにぃ・・・、まるでパチもの、バッタものみたいな低級な映画になっちゃっているんだけどなぁ。
あのH・R・ギーガーのデザインした怪物が出てくる映画だという事で、「スピーシーズ」の1作目はギーガーのファンたちから注目されていたけれど、ギーガーのダークな世界観がちっとも反映されていないチープな映像になっていたこともあって、あの映画は見事なまでに大コケしちゃっていた。それなのに、なぜか「スピーシーズ 2」ってのが制作されて、ますます酷い映画を見せられる事になったものなぁ。ホント、あの2作は酷かったよねぇ。その後に「スピーシーズ 3」ってのも制作されたようだが、こうなっちゃうと誰もそんなのを相手にしなくなっちゃって、私も「3」は見ていない。そして今回の「4」でしょ。シリーズ最高作っていう噂があったから見てみたんだが、それは真っ赤な嘘で、もぉ、しょ~もないパチもののレベルでしかない。なんでこんな映画を作っちゃうのかなぁ?
ってことで、本家がパチものと化した例として、この「スピーシーズ 4」をあげておく。ミランダもアズーラも全裸になって演技しているのにねぇ。
ちなみに、この映画の制作にはギーガーは関与していないようである。「スピーシーズ」も、「エイリアン」も、ギーガーが関与したのは1作目だけだったようだ。
映画「スピーシーズ 4」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2732266/ref=168737
H・R・ギーガーのオフィーシャル・サイト
http://www.hrgiger.com/
http://giger.com/
映画嫌い (326)
2008年10月16日 映画本日のクソ映画は2007年のカナダ映画「アルマゲドン 2007 (Earthstorm)」である。またまた便乗型パチもの映画である。元ネタは言うまでもなく映画「アルマゲドン」だ。この映画のDVDは、日本ではあの「アルバトロス・フィルム」が販売している・・・ってので、そのチープなパチものさは見なくても想像できるだろう。
月の裏側に巨大な隕石が激突した。その結果、月の裏には大きな亀裂ができてしまう。飛び散った月の破片が地球の引力によって飛来してきて、隕石となって地球を襲う。人類絶滅の危機だ。
ラナ・ゲイル博士は女性天体物理学者だ。ASI(アメリカ宇宙研究所)に勤務しているかつての同僚のガース博士の要請で、彼女はASIに協力して対策を協議する。計算と観測の結果、月のダメージは相当なもので、月が崩壊する危険性がある事も判明した。そこで、月の亀裂を元に戻す計画が実行されることになった。その計画とは、スペースシャトルで月まで行って、その亀裂の中に入っていき、核弾頭を仕掛けて爆発させるというものだ。核爆発の衝撃で崩れた月の土砂には鉄分が多く含まれているので、強力な磁気発生器でそれらを集めて、溶接したように亀裂を埋める・・・と。
そこで、ビルの爆破解体作業のプロ、ジョン・レディングがその経験と実績を買われてASIに招かれた。彼と宇宙飛行士2名を乗せたスペースシャトルは、核弾頭と磁気発生器を積んで、嵐の中のヒューストンを飛び立つ。そして、月の亀裂に到達したジョンは・・・。
うへぇ~、こりゃひどい。いくらパチものでも、こんな杜撰な作りの映画が許されるものなのかぁ? ASI だなんて、そもそもそれが NASA のパチものだよなぁ。
ストーリーの中に科学的な誤りがあちこちにあるものだから、見ていると頭がクラクラしてくるぞぉ。核弾頭だの磁気発生器だの、そ~いった作戦自体が、勿論、トンデモない大バカなんだけれど、スペースシャトルの中が無重力になっていないし、月での重力が地球の1/6にもなっていないのは相当なバカだ。地上にいるのと同じようにジョンはシャトルの中を歩いているんだもの。
それに、月の亀裂が崩れる時にバリバリバリってな音がするのもダメだな。音は空気の振動なんだから、空気のない月や宇宙空間では音は伝わってこないぞ。更に言うと、シャトルは月まで飛べる構造にはなっていないし、月面であのような急旋回をしたり、亀裂の中でホバリングして同一地点に留まったり、そのような飛行なんか絶対にシャトルにはできないんだけどなぁ。
シャトルの中の様子も、ヒューストンの管制室の様子も、その撮影セットがめちゃくちゃセコくてスカスカなのもイヤだなぁ。管制室があんな少人数なわけもないし、シャトルに3人しか乗せていないのもアホらしい。
そのほかに、ラナ・ゲイル博士の父親の故・ローレンス・ゲイル博士が研究していた理論がどうのとか、政府から派遣されてきたビクターという男との対立とかも見せているんだが、そんなのをこの映画で見せてもしょうがないじゃないか。無駄な尾ヒレにしかなっていないぞ。
ってことで、こんなバカなパチもの映画なんか絶対に見るんじゃないよ。
映画「アルマゲドン 2007」
http://www.albatros-film.com/title.phtml?route=&titleid=568
ちなみに、映画「アルマゲドン」も科学的には誤りだらけのしょ~もないやつだったねぇ。映画「ザ・コア」と並ぶ失笑の非科学的バカ映画だ。中高生の諸君、映画「アルマゲドン」で涙するようなバカなオトナにだけは絶対になるなよ。
映画嫌い (325)
2008年10月15日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「ディープ・インパクト 2008 (Hell’s Rain)」である。その邦題で想像できる通り、これもパチもの映画だ。原題はパチもの風にはなっていないが、明らかに、あのヒット映画「ディープ・インパクト」を安っぽくパクったパチものだ。邦題を「ディープ・インパクト 2008」として、まるで映画「ディープ・インパクト」の続編のように思わせるプチ詐欺的な手法がセコい。映画の中身もホント、セコいんだよなぁ。勿論、この映画は「ディープ・インパクト」の続編でもないし、あれとは何ら関係のない映画だ。隕石が降ってくるというストーリーの傾向が同じなだけだ。
米国・コロラド州のいなか町。主人公は女性の町長のアナである。アナの夫は医師のジャックだ。幼い息子を半年前に交通事故で亡くして、そのショックからジャックは仕事をずぅ~っと休んでいた。
ある日、その町を数個の隕石が襲う。ドッカーン!と落ちてきて、火災が発生し、ケガ人が続出。道路も寸断されて町は孤立し、大混乱になる。そこで町長のアナは対策と救助を指揮して奔走し、夫のジャックは病院に復帰するが、更に隕石が落下してきて病院でもすべてのケガ人に手が回らない状態になってしまう。命が危険な重症のケガ人がいるので、州と政府に救援を要請したが、近隣の都市でも壊滅的な状況にあり、その町にまで救援に行けないと言われてしまう。更に悪い知らせがアナの元に入ってきた。今までの隕石は巨大な隕石のカケラの部分だったので小規模だったが、巨大な隕石の本体の軌道をNASAが計算したところ、それがアナの町を直撃すると言うのだ。運が良ければ、大気圏に突入した時にその隕石は粉々に砕けるけれど、直撃した場合は核爆弾数個分の破壊力をまともに受けることになる。町への救援もなければ逃げることもできない状況だ。生き残っている町民たちは教会に集まって、「アメイジング・グレイス」を歌いながら最後のその瞬間を迎える。その時、落下してきた巨大隕石は、大気圏に突入して粉々に。町は助かったのだった。その後、アナは町長に再選されるのであった。めでたし、めでたし。おしまい。
いやぁ、非科学的なシーンには滅茶苦茶シビレるなぁ。最初の隕石の落下が早朝で、それからかなり時間が経過してから、また同じ町に隕石が落ちてくるってのは、高速で自転している地球の規模を考えると、ありえないほど確率が低いぞ。それに、最後の巨大隕石が落下してきたのは夜じゃないか。巨大隕石とそのカケラの小型隕石はいったい宇宙のどちらの方向から飛んで来てそうなっちゃうわけ? 地球の引力で隕石が引っ張られたとしても、地球の裏側に回って落ちるわけがないじゃないか。この映画を作った人たちって、地球の自転ってのを知らないのかなぁ? 巨大隕石が砕け散るシーンもバカだねぇ。同心円的に広がるそれって、打ち上げ花火そのまんまじゃないか。私は思わず「た~まやぁ~!」と叫びたくなったぞ。その他にも科学的に誤っているありえないシーンがいくつもあるし、教会で「アメイジング・グレイス」を歌うだなんてのもあまりにもバカバカしい。それで、この映画では、スペースシャトルに乗って隕石を破壊しに行くとか、隕石に核爆弾を飛ばして破壊するとか、そのような科学的に隕石から防御する手法は全く見せていないわけ。単に、一方的に隕石にやられてしまう町の混乱の状況を見せているだけのマゾ的な映画になっちゃっている。緊迫感もないからパニック映画にもなっておらず、人間描写も薄いので人間ドラマとしても失敗しちゃっているのが痛いねぇ。
交通事故死した息子が、まるで霊のようになってあちこちに出没して家族を見ているシーンも邪魔だよなぁ。そんなシーンに何の意味があるんだい? 息子がいた事にする設定にも意味がないし、交通事故死した事にするのにも意味がないじゃん。アナには年頃の娘がいて、そのシーンも何度か出てくるんだけど、それもほとんど意味がない。そのような無意味で邪魔なだけのシーンが多すぎだ。そんなのじゃ、ますますスケールが小さくなるだけだぞ。
で、隕石がその町と周辺のコロラド州に落ちてきているのはわかるんだが、世界的にあちこちに落ちてきているのか、その状況を全く見せていないのもヘンテコだよなぁ。コロラド州にだけ落ちてくるってのは絶対にヘンだから、世界各国での被災するシーンも見せるべきだったろう。あたり一面が焼け野原になっていて、なぜか凱旋門だけが残っているパリとか、隕石が直撃して砕れ落ちたエジプトのピラミッドの残骸とか、折れ曲がった東京タワー、首のない自由の女神、・・・、そ~いうベタなシーンをサービスで見せてほしかったよぉ。予算不足、恐るべし!
映画「ディープ・インパクト 2008」
http://rental.movies.yahoo.co.jp/detail/tyrn/id125072
http://lalalawa.jugem.jp/?eid=1822
またまた続々と閉鎖が続いている札幌市内である。
最近、私が気がついた閉鎖では、まずはラーメン店の「サイカ」だ。
ススキノの「ケンタッキー・フライド・チキン」の隣にあった小さな店だ。サイカ・ラーメンの「小」ってのが350円で、それよりデカい「中」、「大」の3つの大きさがあり、「小」でも普通の大きさで、「中」で大盛り、「大」で特大ってなデカ盛り状態のラーメンだった。350円という安さは魅力だったが、味は全くのダメで、その後に何度かの値上げがあって、最終的には600円くらいにまで値上げされちゃったものだから、結局は誰も寄り付かなくなっちゃって、そして遂には閉鎖か。あの店はラーメンは全くダメだったけれど、豚のバラ肉を生姜とニンニクで強く味付けをしてライスの上に盛り付けたジャンク・フードの「スタミナ丼」ってのが結構うまかったんだよなぁ。ボリュームもあってオススメだった。あの味がなくなっちゃったのはちょっとだけ残念だ。現在、その店舗は改装工事がされていて、別のラーメン店ができるようだ。
「サッポロ・ファクトリー」の中にあった本屋も閉鎖されていたなぁ。
私は「サッポロ・ファクトリー」の近くに仕事で寄る事が時々あるので、その時にふらりとその本屋に寄ることがあった。ひまつぶしできる所がほとんどない「サッポロ・ファクトリー」において、あの本屋はひまつぶしできる貴重な場所だったから、私としては閉鎖は非常に残念である。
ちなみに、「サッポロ・ファクトリー」にはインド人がやっているカレー屋「タージ・マハール」があって、水曜日と金曜日のランチ・タイムは1050円で食べ放題のバイキングをやっている。先日、そのバイキングで食べてきたんだけど、カレーのルーは4種類ほどあって、どれもがぜんぜん辛くないんだよなぁ。エビ入りのカレーなんかは、めちゃくちゃ甘ったるくて、「こんなのカレーぢゃないでしょ!」ってな味なのだ。昨今の人気に便乗してなのか、スープカレーまでも置いてあるってのがイヤだな。こんなのじゃ、「タージ・マハール」が閉鎖になっちゃう日も近いのでは?
狸小路2丁目のメガネ屋「メガネの一光堂」も閉鎖になっていた。
私が大学生の時、この店とはちょっとだけ関係したことがあってねぇ。どんな関係かと言うと・・・。
この続きはヒミツの日記に記述。相互リンクしている皆さんにしか見られません。見られない人は残念でしたぁ!
映画嫌い (324)
2008年10月13日 映画本日のクソ映画は2008年の韓国映画「バカ (PABO - Miracle of Giving Fool)」である。これまた、ど~しょ~もない無意味映画なのである。人の死によって無理矢理と感動をデッチ上げるという、典型的な韓国クソ映画の手法だ。こんなので感動できるかよ、バ~カ!
露店のトースト屋を営んでいる男、スンニョンは「バカ」だ。子供の時に一酸化炭素中毒の事故のために脳にダメージを受けて、知的障害となってしまったのである。両親を失い、彼は高校生の妹・ヂインとふたり暮らしをしている。ヂインは「バカ」である兄のことを嫌い、兄を罵倒し、外では他人のふりをしていたのだった。
ある日、ジホという娘が10年ぶりに町に帰ってきた。ジホはピアノの勉強でヨーロッパに留学していたが、挫折して実家に帰ってきたのだ。スンニョンはジホに声をかける。小学生の時に同級生だったスンニョンのことをジホは思い出した。挫折中のジホは、いつもニコニコと笑っているスンニョンの姿に親しみと癒しを感じるのだった。
そんな時、ヂインが病気で倒れて、スンニョンはヂインを助ける為に奔走する。ヂインは兄の本当の愛情を知って、今までの自分の態度を深く悔いるのだった。ところが、スンニョンは人違いされてヤクザに殺されてしまう。ヂインもジホも、スンニョンのニコニコ顔を思い出しながら深く悲しむのであった。おしまい。
この映画、かなり焦点がボケちゃっているぞ。兄妹の愛情という観点でも表現不足でパッパラパーになっちゃっているし、ジホとスンニョンの関係という観点でも何を言いたいのかさっぱり見えてこないのだ。結局は「だから何なんだよ?」ってな事にしか見えてこないのである。
この手の「だから何なんだよ?」映画はこの映画だけではなく、ほとんどの韓国映画に共通しているから、いくつかの韓国映画でそのナンセンスさを体験している我々にとっては「またかよ!」という感想しか持てないんだよなぁ。ストーリーで無理矢理と人を殺しておいて、それで無理矢理と臭い感動を偽善的にデッチ上げるのは韓国映画の毎度毎度の手法だもの。韓国人にはそ~いうのに感動しちゃうという「お涙ちょうだい型」と「涙する自分への自己陶酔型」の民族性があって、需要があるから供給もあるというパターンで、この手のエセ映画が次々と韓国で制作されちゃっているわけだ。こ~いう映画に泣けて感動しちゃう人って、人間として大切な何かを忘れちゃっているぞ・・・と思うのは私だけであるまい。
映画「バカ」
http://www.babo2008.co.kr/
http://heavysweetheaven.web.fc2.com/baka.html
ちなみに、この映画の中でのように、知的障害者が一般の人と問題もなく同じコミュニティの中に存在しているというのは、韓国では絶対にありえない事なのである。醜悪な事に、韓国では知的障害者の皆さんや、身体に障害を持った皆さんには人権はない。迫害され、疎外され、罵倒され、一般人とは隔離された世界で生きていかなければならないのが現状である。韓国では、障害者を「ピョンシム(病身)」という差別・罵倒する言葉で呼ぶのが一般的で、障害者は人間扱いされないのである。更には、「病身舞」という障害者の身ぶりをバカにした踊りがあり、障害者を笑い者にする風習があるのだ。酷すぎるぞ韓国人ども!
そんな国だから、当然、ソウルや釜山などに行けば、街中にバリアフリーが何ひとつない。障害者は来るなという事なのだ。韓国でパラリンピックの様子がテレビで放送されると、「気味悪いものを見せるな」との苦情が殺到し、放送中止になるという事も実際に起きている。生まれてきた子供が障害児だった場合、養子として海外に売るのが当然で、その数は年間1000人以上にもなるという統計もある。韓国とは、そ~いう国で、そ~いう民族が住んでいるんだなぁ。そ~いう奴らを映画で感動させてどうするんだよ?
映画嫌い (323)
2008年10月12日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「センター・オブ・ジ・アース (Journey to the Center of the Earth)」である。ジュール・ベルヌの冒険小説「地底探検」を映画化したものだ。来週の週末から日本で劇場公開される3D映画と同名でまぎらわしいんだけど、これは別ものの映画なのである。どちらも「地底探検」をベースにしていながら、こちらのほうは便乗型のパチものだ。あの「アルバトロス・フィルム」からDVDが出ているので、そのパチものの雰囲気、レベルの低さは想像できるだろう。
ストーリーは略。だって、滅茶苦茶くだらないんだもの。いったいこれのどこが「地底探検」なんだよ?ってな内容なのだ。川口浩・探検隊シリーズなみのセコさだ。
ジュール・ベルヌの「地底探検」は1959年に「地底探検」のタイトルで映画化されたことがあり、原作本には登場していなかった女性が探検する一行に加わっていたものの、かなり原作に近い映画化だった。洞窟の中をひたすら降りて行き、洞窟の中の川に流されたり、宝石の巨大な原石が光り輝いていたり、地底に巨大な空間と湖があって、そこで怪獣の対決があったり・・・、で、最後には火山の噴火を利用して地上に戻ってくるという、冒険小説の映画化としてはまずまずだった。
確か、2000年頃にリメイク映画が公開されことがあるはずだけど、私はそれは見ていない。
で、今回のパチもの映画なんだけど、原作「地底探検」から『地底の世界に探検に行く』という行為のみを引用しただけで、ストーリーは原作本と全く違っているのである。地球の中心へと続く道があるというアラスカ(原作ではアラスカじゃないしなぁ)の廃鉱を目指し、そこから地底へ入って行くが、洞窟のシーンなんかほとんどありゃしない。すぐに、空があって森があって・・・の世界に到達して、そこでのシーンが延々と続くのである。全然、「地底」でもなければ、「地球の中心」ってな感じもない。単なる青空の下の森林探検になってしまっているのだ。そして、そこでの原住民との抗争がストーリーのメインになっちゃっているんだもなぁ。最後には、原住民から逃げて、洞窟の中に入って、その中にあった川に流されて、その川がつながっていた地上の世界の湖にポコっと出てくるという、シラケまくりのバカ映画になっちゃっている。スペクタクルでもアドベンチャーでもない、脱力系映画だ。ちなみに、原住民のボスの役を演じているのはピーター・フォンダだ。痛たたたたぁ・・・。
映画「センター・オブ・ジ・アース」
http://www.albatros-film.com/title.phtml?titleid=694
プログレ・ファンにはお馴染みだが、「地底探検」は1974年にリック・ウェイクマン(Rick Wakeman)によって音楽化されて、それが全英ヒット・チャートのトップになっている。オーケストラと合唱団とロック・バンドの共演をライブ演奏をして、それをレコード化したものだ。当初はLP2枚組、100ページのブックレットが付き、円形の変形ジャケットという構想でスタートしたものの、「オイル・ショック」の煽りを受けて、LP1枚ものになり、変形ジャケットにもならず、ブックレットは4ページだったなぁ。
ちなみに、そのレコードの原題はそのまんま「Journey to the Centre of the Earth」だったわけだが、リック・ウェイクマンはイギリス人だから、タイトルの中にある
Center
の綴りは
Centre
というイギリス英語の綴りで表記されていた。
リック・ウェイクマン「地底探検」
http://item.excite.co.jp/detail/ASIN_B00008PT33
http://www.natsuzora.com/wish/impressions/wakeman-journey.html
私もアメリカよりイギリスが好きなので、英語で文章を書く場合はアメリカ英語じゃなくてイギリス英語で書くようにしている。だから、center じゃなくて centre と書くし、theater じゃなくて theatre と書いているのだ。みんな、もっとイギリス英語を使おう!
映画嫌い (322)
2008年10月9日 映画本日のクソ映画は2006年の米国映画「ザ・フィースト (Feast)」である。これもまた、ど~しょうもないクソ映画なのだ。
米国の町のはずれにある深夜の小さな酒場。そこそこ客が入り、酒を飲みながらのいろいろな人間模様が繰り広げられていた。突然、そこに、銃をもって血まみれになっている男が飛び込んできたのだ。外には鋭い歯と爪を持った狂暴な謎の生物がいると言う。その男は持ってきたその奇妙な生物の死体の頭部を証拠として客たちに見せる。そして、もうすぐここもその生物に襲われると警告をするのだった。店主、店員、客たちは窓を閉めて、ドアにはバリケードを築くが、謎の生物からの攻撃が始まり、酒場の人間は次々に殺されていくのだった。そして・・・。
いい加減にせぇよぉ!ってなバカ映画なのである。前述のパチもの映画「エイリアン・ライジング」に出ていたような、エイリアン型のパチもの系の怪物が襲ってくるのだ。そのキャラクター・デザインもかなりおバカだ。さらにバカな事に、その生物が何だったのか、どこからやってきたのか、などの、一切の正体もわからないまま、この映画は終わっている。やられた人間の血が吹き出し、血まみれになり、頭部がなくなったり・・・と、かなりスプラッター度の強い悪趣味さもあるなぁ。
そして、この映画を見て思い出すのは、前述の映画「ミスト」である。「ミスト」におけるスーパーマーケットと外の深い霧の中というシチュエイションを、町のはずれの酒場と深夜の闇の中というのに置き換えただけの内容になっているのだ。謎の生物が外から襲ってきて、その時の登場人物たちの口論と対立というものを見せているのはほぼ同じだけれど、こっちのほうが格段と人間模様が浅くて、あらゆる点でレベルが低い。朝になって、あの生物がいなくなっているから、車で逃げちゃう、それで終わっているのもアホくさい。ストーリーの設定も進行も結末も浅すぎだ。
ちなみにタイトルの「フィースト」っていう英単語は「うたげ」ってな意味なんだけれど、まぁ、これも一種の「うたげ」ってな感覚なんだろうなぁ。
映画「ザ・フィースト」
http://www.feast-movie.jp/
映画嫌い (321)
2008年10月8日 映画本日のクソ映画は2007年の米国映画「ミスト (The Mist)」である。スティーヴン・キングの小説を映画化したものだ。深い霧の中に謎の狂暴な生物が・・・ってな、ありがちな内容なのがイヤだな。その昔、「ウルトラQ」だったか「ウルトラマン」でも似たようなやつがあったじゃないか。霧の中に半魚人がいるっていうやつが。
主人公は画家のデヴィッド。激しい嵐の翌日、彼はひとり息子を連れて、街のスーパーマーケットに車で買い出しに行った。店内で買い物をする親子。すると、急に街が深い霧に包まれる。スーパーの外は霧で真っ白で、何も見えない状態だ。その時、霧の中に潜んでいる狂暴な生物から逃げてきたという男が、血まみれになってスーパーの中に助けを求めてやってきた。霧の中にえたいの知れない何かがいる。スーパーの店員と客たちは外に出ると危険であることを知り、店内でバリケードを作って謎の生物からの攻撃に備える。客の中には聖書の中の言葉を引用して「この世の終わりだ」と神憑かりになってまわりの客を煽動する者まで現われ、店内は激しく混乱するのだった。店舗の裏の倉庫のシャッターを開けると、巨大な触手が襲ってきた。店舗の窓ガラスの外にはデカい昆虫のような生物が貼り付き、それを食べにやってきた翼のある謎の生物が出現する。
(中略)
その街のはずれにある軍の施設での実験によって、異次元とその街がつながってしまった為に、異次元の生物たちがこちらの世界にやってきたのだ。霧の中、強行突破してスーパーから駐車場にある車まで走り、デヴィッドとその息子ら計5人は車に乗って逃げる。どこまでこの霧が続いているのかわからないが、走れる所まで走ろうとして、ついにはガソリンを全て消費してしまい、車は霧の中で動かなくなってしまった。彼らは自分たちの死期がやってきたと悟る。デヴィッドが持っている拳銃の中には弾が4発だけ残っていた。5人の中の4人が死ねる数だ。そして、車の中で拳銃が火を吹き・・・。ところが・・・。
スティーヴン・キングの小説の映画化って、なんでどれもつまらないんだろうねぇ。「シャイニング」や「ペット・セメタリー」など、どれも映画化されてはコケちゃっているものねぇ。この映画もひどい出来だなぁ。救いようのない残酷なラスト・シーンの、この映画のオチにはちょっとだけ意外な感じはあったものの、スーパーの中での人間の対立の様子がメインになっちゃっていて、なんだか焦点がズレているように感じてしまうんだよなぁ。パニック時の集団心理でも描きたかったのかも知れないけれど、あれじゃダメだろ。意味もない登場人物が多過ぎるし、意味もない口論も邪魔でしょうがない。霧の中の謎の生物たちのキャラクター・デザインもひどいねぇ。あれじゃ、イマジネイションが低くすぎ。あんなダサいデザインで笑いをとってもしょうがないだろ。
映画「ミスト」
http://www.mistmovie.jp/
ちなみに、この映画の音楽担当はマーク・アイシャムだ。最近、この人の映画音楽、多いねぇ。トレバー・ラビンと同じように、転向して映画音楽の制作をメインの仕事にしちゃっているのだろうか?
映画嫌い (320)
2008年10月6日 映画我々、クソ映画ハンターの間では、クソ映画専門の「アルバトロス・フィルム」という会社の名前は広く知られている。「クィーン・コング」、「えびボクサー」、「尻怪獣 アスラ」、「女子高生ロボット戦争」など、ど~しょうもないアホ映画の権利を次々と海外から買い付けてきて日本でビデオ、DVDを販売している会社が「アルバトロス・フィルム」だ。あまりにもアホらしい映画ばかり出していて、よくそれで商売が成立しているなぁ・・・と感心されている、っていうかバカにされている。今では「アルバトロス」の名前がクソ映画の評価基準・指標となり、「アルバトロス」という単位を使って映画が評価されているのだ。例えば、映画「アイアンマン」は「アルバトロス・フィルム」の作品より3倍は楽しめたから、3アルバトロス。映画「インクレディブル・ハルク」は「アルバトロス・フィルム」の作品の2倍しか楽しめなかったから、2アルバトロス。そのような業界標準になっているのだ。「アルバトロス・フィルム」については、以前にも何度か書いたことがあるので、詳しくはそちらを参照のこと。
ところで、最近、「第二のアルバトロス・フィルム」と言われて注目されている会社がある。それが「インターフィルム」という名前のDVD販売会社だ。この会社も海外から低俗な映画の権利ばかりを買い付けてきて、次々に日本でど~しょうもないDVDを出しているのである。
例えば、どんな映画を出しているかと言うと、映画「ハムナプトラ」を低俗なCGでパクった映画「トレジャー・オブ・エジプト ファラオの秘宝」、映画「エルム街の悪夢」を劣化コピーしたような腰くだけ映画「悪夢男」、「エクソシスト」に「エミリー・ローズ」をちょっとだけプラスして勝手にリメイクしちゃったような映画「アメリカン・ホーンティング」、ヴィン・ディーゼル主演映画「リディック」の悪質なパチもの映画「プラネット・X 惑星爆滅」、などなど、パチもの系、便乗系が多い。どの映画も、チープな特撮、デキソコナイのCG、あからさまなパクリ、ダイコンな俳優、矛盾しまくるストーリーと、クソ映画の王道を暴走しまくっている。前述の映画「ペネロピ」で豚鼻女を演じていたクリスティーナ・リッチがなぜか妖艶な悪女を演じている(しかし、ぜんぜん妖艶に見えないんだよなぁ)アホ映画「ミランダ」ってのも「インターフィルム」から出ていたっけ。
ってことで、今回のクソ映画は、「インターフィルム」が日本でDVDを発売している2007年の米国映画「エイリアン・ライジング (Unearthed)」である。映画「エイリアン」シリーズに出てくるエイリアンにそっくりの狂暴な宇宙生物が人間を襲うやつだ。その姿、形、習性などがエイリアンにそっくりなんだけれど、微妙に違っているという、いわゆるパチものなのが笑っちゃう。セコいよなぁ。昨年の映画「エイリアンズ vs プレデター 2」に便乗して制作・公開されたようだ。あぁ、セコい、セコい。
米国の荒野の中にある小さな村。その村には一本の国道が通っているが、まわりには何もなく、外界とは隔離されたような寂れた地になっていた。その村で人間や家畜が次々に惨殺されていく。女性保安官のアニーは友人で植物研究者のノディンと共に調査を開始し、未知なる生物が関与している事を知る。その生物とは・・・、エイリアンだったのである!(失笑)
900年前に先住民族であるアナサジ族はエイリアンによって滅ぼされ、アナサジ族の生き残りが開発した毒薬の作用でエイリアンは洞窟の中で仮死状態で眠っていたが、何らかの拍子でエイリアンが眠りから醒めたのだ。アニーとノディンはアナサジ族が開発した毒薬の謎を追い、エイリアンを倒そうとするが・・・。
コミカルなシーンがひとつもないくせに、失笑につぐ失笑の、笑えるど~しょうもないバカ映画になっている。監督やプロデューサーや俳優たちは大マジメでやっているのだろうけれど、ここまでチープなパチものをやっちゃうとは、お前ら、みんなバカ。まるで中国製のような、めちゃくちゃレベルの低いパチもんだ。中国におけるニセ・ミッキーマウス、ニセ・ドラえもん、・・・そ~いうノリで、映画「エイリアンズ vs プレデター 2」における米国の一般市民を襲うエイリアンという、そのシチュエイションに便乗しただけじゃんか。ギーガー、リドリー・スコットら、本家の映画「エイリアン」関係者から訴えられても、裁判で「盗作ぢゃありません」って言いわけできる程度に、微妙にエイリアンのデザインを変えているってのがセコいよなぁ。次々に人間が襲われるシーンは映画「13日の金曜日」の1作目なんかにも近い気もする。ストーリーにもツッコミどころが多いんだけど、ストーリーなんかどうでもいいように見えてしまうのが凄い。
米国ではねぇ、ヒット映画があると、こ~いった便乗パチものとか、パロディ版ポルノとか、必ずって言って良いほど出てくるんだよねぇ。便乗パチものでも、ちゃんと米国では劇場公開されちゃって、米国市民はそれが便乗パチものだとは知らずに、本物だと思って見ちゃうパターンがすごく多いわけ。そ~いう意味では、米国の便乗パチもの映画の文化ってのは、米国人のバカさを垣間見られる興味の尽きないサブカルチャーなわけだ。
エイリアン・ライジング
http://www.interfilm.co.jp/Detail/08/IA08-0496/IA08-0496.html
「インターフィルム」ホームページ
http://www.interfilm.co.jp/
「アルバトロス・フィルム」ホームページ
http://www.albatros-film.com/
映画嫌い (319)
2008年10月5日 映画本日のクソ映画は2004年の邦画「感染」である。
経営危機で破綻寸前の総合病院。投薬ミスのために1人の入院患者が死んでしまった。秋葉医師(佐藤浩市)、魚住医師(高嶋政伸)、塩崎婦長(南果歩)の3人はそれを隠蔽しようとする。そんな時に、救急車で病人が運ばれてきた。その患者は体が緑色になって溶けてきたのだった。未知の感染症だ。赤井医師(佐野史郎)はその病気を研究して名を上げようと、秋葉医師と魚住医師への協力を求めるが、院内で看護士や医師に次々と感染が広がる。感染すると、幻覚と意識障害が起こり、塩崎婦長も魚住医師も奇怪な行動の後に死んでしまう。秋葉医師にも幻覚があらわれて・・・。
ショボいストーリーだ。医療体制としてもありえないし、医学としてもありえない、そ~いう非現実的な内容を映画にしちゃったという、ど~しょうもない映画だな。救急車で患者を運んできた救急隊が、病院が受け入れを拒否しているのに、その場にそ~っと患者を放置して帰っちゃうとか、そ~いったバカをやっちゃっているんだもの、真面目にこの映画のストーリーを追って見ているのが馬鹿らしくなっちゃう。
最近の邦画は、そのほとんどがテレビ局が制作に関係していて、まるでチープな2時間ものテレビ・ドラマってな感じのど~しょうもない映画を作っちゃっているんだけど、これもそのパターンで、この映画にはTBSが関係している。TBSは、今やテレビ東京の下を行く、日本最低のキー局である。TBSが放送しているドラマなどの番組を見ていると、こんな映画を作ってしまうトンデモなさが想像に難くない。この映画の後も、TBSはホントしょ~もない映画ばかり制作しているわけで、それら一連のTBS系の映画の中で、この映画はトップ・クラスのバカ映画であると言えよう。TBSの上層部ならびにこの映画の関係者、あんたら、儲ける気があるんか? この映画の場合、出来上がってからダメだと気がついたという言い訳はきかんだろ。企画段階でダメであることは見抜けたはずだ。特にTBSや映画会社の上層部とかプロデューサーには、監督に資質や力量があるのか、脚本がしっかりしてるかといった事を事前にチェックする義務があっただろ。それを見抜けるだけの目がなかったのか、ろくにチェックもせずにGOサインを出してしまったのか知らないが、どちらにしても怠慢すぎるじゃないか。そうした失敗の責任を取ってもらわんことには、いつまでも同じ失敗を繰り返すことになる。現に、TBS系は同じ失敗を何度も繰り返しているではないか。だから、このようなしょうもない映画に対しては「クソ映画!」、「クソTBS!」と声を上げて批判し、責任を追求し、ボイコットを呼びかけて潰すしかない。ってことで、日本映画界の今後の発展の為に反省をうながす反面教師として、この映画と実写版「デビルマン」の2つを私は日本を代表するカス映画と認定して批判しているのである。
映画「感染」
http://www.amazon.co.jp/dp/B0007GP8HW
http://www.toho.co.jp/movienews/0410/01jhorror_sb.html
この映画にはナース役で星野真里ちゃんが出演しているのだが、使い方がヘタだねぇ。あんなのじゃ、星野真里ちゃんのファンも喜ばないだろうになぁ。
星野真里
http://www.universal-music.co.jp/universal/artist/hoshino_mari/index2.html
ここのサイトのバイオグラフィーからは映画「感染」のことがカットされちゃっているなぁ。(笑)
ちなみに、この映画に出演している高嶋政伸は、意外にもプログレ好きなのである。自身のCDではキング・クリムゾンの曲「スターレス」を歌っていたり、イエスのファン・クラブに入会していたりする。
映画嫌い (318)
2008年10月4日 映画本日のクソ映画は2008年の米国映画「スターゲイト・コンティニュアム・ザ・ムービー (Stargate Continuum)」である。米国の人気テレビ・ドラマ「スターゲイト SG-1」シリーズのスピンオフの形で制作された映画だ。「スターゲイト SG-1」シリーズを見ていない人にとってはチンプンカンプンな世界観の中の映画で、ティルクって何者なのかとか、そ~いう基本事項の説明も一切ないから、「スターゲイト SG-1」シリーズを見ていない人がこれを見てもしょうがないだろうな。この映画は日本では劇場公開なし。DVDが出ているようである。
サマンサ・カーター大佐、キャメロン・ミッチェル中佐、ダニエル・ジャクソン博士の3人は、スターゲイトを通過して地球に戻ってきたが、悪の宇宙人・バールの開発したタイム・マシンの作用によって、地球の歴史が大きく変わっていたのだった。地球ではスターゲイトがまだ発見されていなく、かつて一緒にスターゲイトのSG-1チームで活動していたはずのジャック・オニール大佐は彼ら3人の事を知らないという別世界だった。バールの宇宙船からの地球への攻撃が始まる中、3人はなんとか元の地球に戻そうとする。そして・・・。
ハモンド将軍など、シリーズの新旧のレギュラー・メンバーがチョイ役ながら登場しているので、「スターゲイト SG-1」シリーズのファンの人は必見の映画だろう。しかし、私はあまり面白いとは思えなかった。地球に戻ってみたら歴史が変わっていたという、パラレルワールドの別地球になっているというアイディアがたいして面白くないし、別地球の現状に翻弄される3人の描写も物足りない。かなり消化不良ぎみに見えてしまうのだ。米国の空軍、海軍の全面的な撮影協力があり(撮影中に2人の軍人が死んでいる)、更には南極でのシーンを極寒の北極圏でロケしたりと、かなりの力を入れた撮影を行なっていながらも、それが実際の映像ではあまり効果的には見えていないのが残念だね。
それにしても、ジャック・オニール、毎度の笑えない皮肉のボヤキは健全ながらも、すごく老けたのには驚きだ。おっさんだったその姿が完璧に爺さんになっちゃっている。ティルクがスキンヘッドじゃないのにも違和感があるなぁ。
で、「スターゲイト アトランティス」シリーズのレギュラー・メンバーがひとりも登場しいないのはなぜだ?
スターゲイト・コンティニュアム・ザ・ムービー
http://www.foxjapan.com/dvd-video/tv/continuum/index_frames.html
http://www.imdb.com/title/tt0929629/
札幌ラーメン嫌い 「五丈原」
2008年10月3日 日常今回は「五丈原」に出撃してみた。札幌には本店と、ショッピング・モールの「アリオ札幌」の中にある支店の、計2店舗しかないけれど、かなり名の知れたラーメン店だ。熱烈に支持しているファンも多い。私の知人にも五丈原の味を絶賛しているラーメン・ファンがいるものなぁ。ってことで、私は本店のほうに出撃してみた。ススキノのはずれから更に歩かなきゃならない所にあって、ちょっと場所的に不便なのが痛いな。
味噌ラーメンを大盛りで注文してみた。味噌ラーメンが680円で、大盛りはプラス100円だ。何でも値上げのこの時代、札幌市内のほとんんどのラーメン屋がラーメン一杯の値段を700円以上に再設定しているのに、味噌ラーメンが680円ってのは安いほうだろう。しかし、ホームページのメニュー表に書いてある値段と違っているじゃんか。(怒)
出てきたラーメン、かなり量が多い。こりゃ、おなかいっぱいになるな。大盛りだから量が多いんだろうけれど、ここまでボリュームのあるやつは珍しい。そのスープは見た感じもそうなんだが、実際に食べてみても、めちゃくちゃクリーミーなのだ。味噌を裏ごしして、何らかのクリーミーな成分を入れてたってな感じに仕上がっている。そのクリーミーな素は何なんだろう? 豆乳? 生クリーム? 母乳ぢゃないだろうけれど謎だ。そのクリーミーさはとても口ざわりが良い。でも、マイルドすぎて、食べていると若干の飽きが出てくるのがいただけない。薄切りのおいしいチャーシューが数枚入っているが、舌ざわり、歯ざわりにバリエーションを与えるだけの具が揃っていないから、ますます飽きが出てくる。残念なことに、おいしいんだけど飽きてくる味なのだ。細くて、もちもち感のないその麺にも賛否があるだろう。私はこの麺は嫌いぢゃないな。でも、柔らかすぎてコシがないし、茹ですぎている感じもある。食べているうちに更に伸びてしまうのだから、この麺ならばもっと硬い状態で客に出すべきだろう。
ってことで、評価は55点。
あのクリーミーさが癖になっているファンの気持ちもわからないわけではない。おいしいんだけど、私はあのボリュームの大盛りを最後まで飽きずに食べられなかった。飽きさせない何らかの工夫が今後の課題だろう。
五丈原
http://www.gojougen.co.jp/
ストリートビューで見る五丈原の本店の外観
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&q=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E5%B8%82&ie=UTF8&layer=c&cbll=43.051016,141.346002&panoid=9tImYiruS-1r9IEmghlSGA&cbp=1,322.60800443459027,,0,-1.3858093126385688&ll=43.052732,141.346139&spn=0.004751,0.00604&z=17
五丈原って「三国志」で諸葛亮が死去した場所じゃなかったっけ?