映画嫌い (232)

2008年2月8日
 
本日のカス映画は2007年の米国映画「いつか眠りにつく前に (Evening)」だ。来週の週末から日本でも劇場公開されるようだ。今後、この映画を見る予定の人は以下を読まないように。

病床の老婦人・アンの死期が近かった。アンを見守る娘2人。
アンは混沌とした意識の中で自分の若き日の事を想い出し、娘たちの知らない男性の名前を何度も口にする。彼女は自分の若き日の「過ち」の記憶を辿っていたのだ。
24才のアン。彼女は歌手になることを目指していた。彼女は親友のライラの結婚式に招かれ、訪ずれた海辺の別荘で出逢った男と恋に落ちる。それが彼女の「過ち」の始まりだった。
アンが自ら心の中に封印していた過去の「過ち」とは・・・?
 
 
う〜ん、独特な空気というものを持った映画ではあるけれど、それは賛否両論だろうなぁ。このようなスローモーション的に進行する映画も時には悪くはないけれど、もうちょっとテンポをあげたほうが良いのになぁと思うのは私だけであるまい。私は危うく眠ってしまいそうになったもの。
 
で、最も気になったのは、アンの若い日々のシーンと、現在のアンと娘たちのシーンを交互に見せているんだけれど、なんだか見せ方がありきたりすぎるってことだ。見せ方に、プロとしての何らかの工夫がほしかったよなぁ。
 
また、母親の母性と娘との絆ってものが強調されすぎちゃっているのにも気になった。人生に疲れた女性がこの映画を見たら、何らかの感動を得られるのかも知れない。しかし、男性が見てもピンとこないまま置いてきぼりにされちゃって、居心地の悪いまま終わっているようにしか見えないだろう。だからと言って、男性が女性心理を学ぶ映画ってほどのものでもないしなぁ。
 
それで、最後には「誰の人生にも過ちというものはないのだ」という結論の性善説の「いい話」になっちゃっているのがつまらない。「過ちというものはなかった」と言えるような立派な人生を送ることができたのならば、それはそれで美談だろうが、人生、そんなに甘いものじゃおまへんで。私なんか、今までにいったいいくつの「過ち」を犯してきたものか・・・、とほほ・・・。
 
 
映画「いつか眠りにつく前に」
http://www.itsunemu.jp/
 
 

 
 

 
 

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