映画嫌い (117)
2006年12月6日今回のデス映画は2006年の米国映画「プラダを着た悪魔 (The Devil Wears Prada)」である。
舞台はニュー・ヨーク。主人公はジャーナリスト志望のアンドレアだ。こんな個性的な顔立ちの女性である。
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目だけが異様にデカいマンガちっくな顔に笑っちゃう。この女性が悪魔ってことではない。彼女は有名ファッション誌「RUNWAY」を出版している会社の採用面接に合格して、編集長のミランダのアシスタントとなった。
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ところが、このミランダがただものではなかったのだ。絶対君主制の女帝として君臨しているのである。ミランダは無理難題をアシスタントに言い渡し、絶対服従を命じるので、過去に何人ものアシスタントが辞めているのだった。アンドレアにも数々の命令が言い渡され、彼女は大忙しだ。ある時は、ミランダの子供(双子)がハリポタの続きの話しを読みたがっているので出筆中の原稿を入手するようにと不条理な命令されてしまい、アンドレアは原稿入手のために奔走する。また、ある時は、急にミランダが出席するパーティに同行するように指示され、その為に同棲している彼氏の誕生パーティにも行けず、それが原因で彼氏との仲も破綻する。
悪魔のような傲慢女・ミランダとアンドレアの関係の結末は・・・?
盛り上がりもなく、伏線もない。ストーリーとして全く面白みがないんだものなぁ。
主人公のアンドレアが魅力に乏しく、全く感情移入できないのが最大の欠点だ。それに、女帝ミランダは単なるイヤなオバチャンでしかなく、人間としての深みに欠けているのも痛いよなぁ。ミランダがたとえば、海原雄山のような、悪役であってもそれなりの人格者であれば、かなりストーリーに厚みが出たであろうに、こんなのじゃ薄くてぺらっぺらだ。極悪非道な鬼・悪魔としてミランダを描写するにもかなり手ぬるい感じが否めない。その女帝ぶりがセコいから、器の小さなワガママ・オバチャンにしか見えないんだもの。だから見ている側もイヤな気分にされちゃって、それで終わりだ。
結局、アンドレアもミランダの元から去ってそれが結末になっているのが情けない。訴訟社会の米国なんだから、パワー・ハラスメントとして訴えれば、アンドレアはかなりの金額を取得できただろうになぁ。多分、億円単位の金を取れるぞ。
で、結局、こんな映画、見てもしょうがないぞ・・・ってな内容だな、こりゃ。
ってことで、この映画のデス度は星4個。
★★★★☆
映画「プラダを着た悪魔」
http://us.imdb.com/title/tt0458352/
http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada/
この映画の日本でのキャッチ・フレーズが
「恋に仕事にがんばるあなたの物語」
ってんだけど、これって、そ〜いう内容の映画なんかじゃないでしょ!
バッカぢゃないのぉ?