映画嫌い (120)

2006年12月9日
 
 
今回のデス映画は2005年の英国映画「名犬ラッシー (Lassie)」である。1960年代に一世風靡した名作テレビ・ドラマ・シリーズ「名犬ラッシー」の映画化である。子供向けのクリスマス映画ってなところだ。そろそろ日本でも劇場公開されるのかな?
 
舞台となっている時代は第二次世界大戦の開戦の少々前くらい、つまり1930年代の半ばじゃなかろうか?
イングランドのヨークに住む小学生のジョーは、ラッシーと名付けた犬を飼っていた。毎日、学校の校門の前で、ジョーが授業を終えて出てくるのを待っている利口な犬であった。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Lassie1.jpg
ジョーの家は父と母との3人暮らしで、父は炭坑で働いていたが、急にその炭坑が閉山となってしまい失業してしまう。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Lassie2.jpg
借金もある貧乏な家庭なので生活に困り、父は出稼ぎに出ることとなり、更にはラッシーをほしがっていた金持ちの家にラッシーを売ってしまうことになる。ジョーはひどく悲しむのであった。
金持ちのその家からラッシーは何度となく脱走してジョーの元に戻るが、渋々、ラッシーをその家へ返しに行く。その後、その金持ちの家は、スコットランドの最北部へ転居するのであった。勿論、ラッシーを連れてである。
ところが、今度はスコットランドのその家からラッシーが脱走した。500マイル(1マイルは1.6km)も離れたヨークのジョーの家を目指して、ラッシーは南へ南へと走る。スコットランドの高地、湖畔を走り抜け、グラスゴーの市内では保健所に捕まりそうになり、出逢いと別れを経験しながら、ラッシーは自分の体がボロボロになりながらも南を目指した。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Lassie3.jpg
季節は冬となり、雪の降る中、クリスマス・イヴの夜にやっとラッシーはヨークのジョーの家の前にたどり着き、ラッシーは雪の中に倒れて冷たくなっていく。その時、ジョーの一家は家を留守にしていて、近所の教会で、ジョーと母親、そして出稼ぎから戻ってきた父、近所の人々が集まり、賛美歌を歌ってクリスマスを祝っていたのだった。そしてラッシーは・・・。
 
テレビ・ドラマ版の「名犬ラッシー」は私が子供の頃に見ていたハズなんだけど、ドラマの内容にもテーマソングにも全く記憶がないのだ。宇宙人に誘拐されてその部分の記憶を消されてしまったのではないだろうか? いや、単に動物もののドラマが大嫌いだったからマジメに見ていなかっただけか。「名犬ラッシー」のタイトルだけを覚えている程度だ。だから、テレビ版との違いはわからない。同時期にテレビで放送されていた「タイムトンネル」とか「サンダーバード」なんかはよく覚えているんだけどね。
 
さて、この映画であるが・・・、スコットランドの最北部からヨークへ戻ってくるってのは、日本で言えば、青森県の八戸から神奈川県の厚木へ帰るってなスケールのものだな。で、ひとことで言っちゃえば、この映画は犬版の「母をたずねて3000里」だ。最後に教会で瀕死の犬が・・・ってなシーンでは、「フランダースの犬」も入ってるのかよ?と思ってしまったもの。でも、しょせんは子供向けの映画だから、ラストは、世の中こんなうまくいくハズがない!ってなハッピーエンドになっちゃっている。失笑である。感動も何もない。嫌悪感さえする。今でも私は動物もののドラマが大嫌いだ。
 
途中で、ラッシーがスコットランドのどこかの湖を通りかかるシーンがあるんだけれど、その時に湖の水面に黒くて巨大な影が現われて、波がたってボートが大きく揺れるのである。このシーンにだけ笑ってしまった。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/Lassie4.jpg
これって、スコットランドにあるネス湖のネッシーのつもりなんだろうねぇ。まさかラッシーの映画にネッシーが出てくるとは思わなかったなぁ。ラッシーとネッシー、名前は似ているけどね。
最近の日本では、若者・子供はネス湖の名前もネッシーの名前も知らないそうだから、日本でこの映画が劇場公開されても、このシーンの意味がわからない人が多いんだろうなぁ・・・。
 
ってことで、この映画のデス度は星3個。
★★★☆☆
 
 
映画「名犬ラッシー」
http://us.imdb.com/title/tt0431213/
http://lassie.goo.ne.jp/index_f.html
ネス湖
http://homepage2.nifty.com/nanba/Photo_ness.htm 
 
 

 
ジョーの母親の役の女性、どこかで見た事があるような・・・と思って2日間が過ぎた。あの顔の丸い輪郭、薄い眉毛、どこで見たんだっけなぁ・・・。すると、トイレで放尿している時に気がついたのだった。以前にここに書いた映画「CODE46」でヒロインのマリアという女性の役をやっていたネエちゃんだ。近未来SMをやっちゃっていたあの女性だ。こ〜いう役のオファーまで来てたんだねぇ。しみるなぁ・・・。
 
ところで、ネス湖には私は5度ほど行ったことがある。ひんやりとした雰囲気の湖で、北海道にある支笏湖に雰囲気がよく似ている。まわりに何もない所なので、一日中、湖をボーっと見ているだけしかない。そ〜いう、かなりリラックスできる場所なのだ。私は一度もネッシーを見かけたことはない。ネッシーなんて信じちゃいないしな。
ある日の夕方、私がネス湖で宿泊しているホテルのバーで本場のスコッチを飲んでいたところ、現地の爺さん3人がバーにやってきて飲みだした。私は片耳をダンボにして彼らの会話を聴いてみたんだけれど、訛りがすごい英語で、何を言っているのかさっぱりわからなかった。ゲール語が入っている英語なんだろうか? その会話の中に何度も「バイステ」という語が登場していたので、バーのカウンターの中にいる兄ちゃんに「バイステって何?」って英語きいてみたら、その無愛想な兄ちゃんはひとこと「ビースト」と答えた。ほぇ〜!「ビースト(beast)」を「バイステ」と発音しちゃうのかぁ、そんな発音の英語なら絶対に聴いてもわけがわからんだろうなぁ。
現地では「ネッシー」とは呼ばず、「バイステ(獣)」と呼んでいるらしい。
 
初めてネス湖に行った時、私は現地のみやげ屋でネッシーの写真のデカいポスターを買ってきた。そのポスターは、今でも私の自室の壁に貼ってある。その後、その写真を撮影した本人が、あの写真は捏造だったと認めたやつなんだけどね。
その有名なネッシーの捏造写真がこれ。
http://rerundata.hypermart.net/ura/inri2039/img5/nessie1.jpg
 
 

 
 

お気に入り日記の更新

日記内を検索