映画嫌い (121)
2006年12月10日本日の映画は2002年の米国映画「リベリオン (Equilibrium)」である。これも近未来を描いたディストピアものだ。
第3次世界大戦が終結した。生き残った指導者たちは、戦争の原因は人間の感情によるものだと判断し、人間のあらゆる感情を抑止させるべく、感情抑止薬「プロジウム」を開発し、それを毎日注射することを義務付けた。そして、徹底した管理社会の体制を敷いたのだった。人間の感情の表現である文学、絵画、音楽などの芸術も禁止され、その所持も禁止されて、徹底的に芸術作品は破壊され、焼かれた。ペットを飼うことも感情的な行動だとして禁止だ。そのような体制に反抗する一部の人々はレジスタンス化して地下に潜ったが、警察の容赦ない追跡で厳罰に処されるのだった。
主人公のプレストンは、警察の捜査官である。彼は「クレリック」と呼ばれる聖職者の身分を持つ上級捜査官で、武装した突入部隊を指揮して、感情違反者の摘発と逮捕を行なっている。冷徹に任務を遂行する彼は、容疑者の家に突入し、芸術作品を押収・破壊し、抵抗する容疑者を次々に射殺していく。感情のない彼は、冷酷な殺人マシーンなのであった。
ところが、ある日、プレストンは自分に注射しようとしたプロジウムのアンプルを落として割ってしまい、彼はプロジウムを投与しないまま仕事に出かけてしまうのだった。彼に感情が生まれ始めた。その時に逮捕した感情違反者の女性が彼に訴えた「感情もない人生の意味は何?」という言葉が彼の心に突き刺さる。彼はその後もプロジウムを投与しないで過ごし、自分の職務と管理社会の体制に疑問を感じてくる。そして、レジスタンスに協力して、体制転覆を計画するに至るのだが・・・。
これもつまらないなぁ〜。ディストピアものって、どうしてこんなにつまらないものばかりなのだろうか? せっかく独自の未来像ってものを創造してみても、その発想がとてつもなく貧困でこの程度なんだよなぁ。こんな貧困な映画に付き合わされるのは迷惑ってものだ。音楽を禁止しているってのは、スティックスの「ドモ・アリガット、ミスター・ロボット!」のバカ・ストーリーの世界にも通じるアホらしさだ。
この映画の中には、「ガン・カタ」っていう名前の、銃を持ってカンフーのように戦う未来の武道が出てきて、主人公はその達人ってことになっているんだけど、その武道がアホらしいのなんの。銃を持っているんだから、相手がパンチやキックをしてくる前に撃てばいいじゃん。モンティ・パイソンのコントの「新鮮なバナナを振りかざして襲ってくる相手から身を守る護身術」ってのを思い出してしまった。
ってことで、この映画のデス度は星4個。
★★★★☆
映画「リベリオン」
http://www.amuse-s-e.co.jp/rebellion/
http://us.imdb.com/title/tt0238380/
スティックス「ドモ・アリガット、ミスター・ロボット!」
http://homepage1.nifty.com/non_suke/favor/mr_robot.html
http://www.jc-i.jp/mr.htm
モンティ・パイソン「新鮮なバナナを振りかざして・・・」
http://python-airways.cside.com/sketch/04-fruit.htm