映画嫌い (142)

2007年1月31日
 
デス映画、温故知新コーナーである。本日のデス映画は、1971年の米国映画「時計じかけのオレンジ (A Clockwork Orange)」だ。監督はスタンリー・キューブリックである。
 
舞台はロンドン。アレックスは不良少年グリープのリーダーだ。
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強盗を繰り返していた。侵入した家に住んでいる者をボコボコにして金品を盗む。
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ある時、仲間の裏切りによりアレックスだけが強盗現場で逮捕され、暴行を加えたその家の住人の女性は死んでしまう。アレックスに懲役14年の判決が下り、彼は刑務所に収監されるのだった。
獄中のアレックスは、「ルドビコ療法」という受刑者への治療法の適用実験が政府の新法案のもとで行なわれることを知る。「ルドビコ療法」を受けると刑期短縮されるというので、アレックスはその実験に志願し、許可がおりるのだった。
療養所へ運ばれたアレックスは、毎日毎日、クスリを注射されて、電極を接続されて、暴力的な映画・映像を強制的に見せられ続ける。
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マインドコントロールまがいのその行為によって、精神的に追いつめられたアレックスは、暴力への著しい嫌悪感を得るようになる。そして、「ルドビコ療法」は成功したとみなされて、アレックスは釈放され、自由の身となるのであった。
出所したアレックスを待ち構えていた彼の運命とは・・・。
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久々にこの映画を見たんだけど、何度見てもこの映画はデスだなぁ。意味のないストーリー、意味もなく出てくる裸体、それで終わりかよぉ・・・ってな意味のない結末、その上、ヘンテコにアート感覚を持たせちゃっている困った作品だ。この手のデス映画の歴史を振り返ってみると、1960〜1970年代の米国&英国映画では、この映画と、ビートルズ・アニメの「イエロー・サブマリン」はデス映画ファンは必見だろう。当時のダダ、デカダンスの言い逃れアートのつまらなさの遺跡として世界遺産に登録される事を望む。
それにしても、ハナモゲラ語のようなヘンテコな英語が見ていて疲れるなぁ。
 
ところで、前半のレコード店でのシーンに映っているこのLPレコード、
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青いジャケットで大きく「RARE」と書いてあるやつ、私も持っている。このレコードはレア・バード(Rare Bird)というイギリスのプログレ・バンドのセカンド・アルバム「As Your Mind Flies By」である。この映画が撮影されている時期に発売されて、人気がちょっとだけあったレコードだった。
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そして、そのレコード店のカウンターの天井に描かれているその模様!
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これって、あの当時にグレイシャス(Gracious)、クレシダ(Cressida)などのプログレ・バンドのレコードを出していたヴァーティゴ(Vertigo)というレーベルのマークである。しみじみと時代を感じさせるなぁ・・・。
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映画「時計じかけのオレンジ」
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD6347/index.html
http://dvd.eigaseikatu.com/dvd/176768/
レア・バード
http://fukuoka.cool.ne.jp/yusion/progre-r.htm
ヴァーティゴ・レーベル
http://www.sunny-bug.com/oto-ziki/label/vertigo/vertigo.html
 
 

 
ちなみに、この映画の音楽担当は、ウォルター・カルロスという人で、この人は「スィッチト・オン・バッハ」などのシンセサイザー作品を発表して大ヒットさせた、初期のシンセサイザー音楽界の草分けである。
彼は後に同じくスタンリー・キューブリックが監督はする映画「シャイニング」でも音楽を担当するのだが、その時には、「彼」ではなく「彼女」になっていた。性転換手術を受けて、女性になっていたのだ。名前もウォルター・カルロスから女性名のウェンディ・カルロスに改名していた。
 
性転換といえば、映画「マトリックス」でお馴染みのウォシャウスキー兄弟の兄が性転換して姉になっている。名前もラリーからリンダに改名している。
 
文豪・ヘミングウェイの息子、グレゴリーは64才になって急に性転換して女性になってしまった。名前もグレゴリーから女性名のグロリアに改名した。七人も子供がいたのに、その子供たちもビックリだろう。父が母になってしまったんだから。
で、その女性になった肉体を誇りたかったのか、グロリアは街中で素っ裸になって、ストリーキングをやっちゃったのだ。それで逮捕されて、彼女は留置所の中で心臓発作で死去してしまった。
人生いろいろ・・・である。
 
性転換手術、恐るべし・・・! (最近は性再選択手術と呼ぶらしい)
 

 
 

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