映画嫌い (150)
2007年2月9日本日のクズ映画は、2006年の米国映画「ザ・インターネット 2 (THE NET 2.0)」だ。そのタイトルから1995年の米国映画「ザ・インターネット (THE NET)」の続編なのかと思って見ていたが、全く関連のない映画だった。劇場公開されずにDVDでの発売のみのようである。米国の「Vシネマ」ってなところか。
米国カリフォルニア州サンタモニカ在住の女性、ホープ・キャシディが主人公だ。
http://okurahoma777.hp.infoseek.co.jp/thenet2.jpg
ホープはその能力を認められてトルコのイスタンブールにあるIT企業・スーザー社へ転職が決まった。彼氏にも一緒にイスタンブールに行こうと誘うが、彼氏からは同意が得られず、別れて単身でイスタンブールに行く。ってなことで、この映画の舞台はイスタンブールになる。
イスタンブールに行ってみると、そこにはニセモノのホープ・キャシディがいた。本人になりすましてスーザー社に勤務していたのだ。そして、本物のホープ・キャシディはケリー・ルースという名前にされてしまい、ロシア系武器商人の会社から金を盗んで殺人までした容疑者にされてしまうのだった。そのために、警察からも、武器商人からも追われる。自分はケリー・ルースではなくホープ・キャシディである事を証明する手段や証人たちが次々に消えていく。遂には警察に捕らえられて尋問が始まる。
彼女は自分が本物のホープである事を証明できるのか?
彼女を巻き込んだこの陰謀とは?
トンデモないC級映画だ。ストーリーが幼稚で貧弱だ。見ていて、誰が黒幕なのかピンときてしまい、その通りだったんだもの。ドンデン返しのつもりでこの映画を作ったのだろうけれど、ストーリーの展開も結末も、やはりそうだったんだぁ〜ってな具合にしかならないのだ。映画にとって、見ている者に先を読まれちゃうほどなさけない事はないぞ。
で、タイトルが「THE NET 2.0」でしょ。「2」ではなくて、コンピュータ・ソフトウェアのバージョンっぽく「2.0」としたわけだな。でも、この映画はコンピュータ・ネットワーク・システムやインターネットとは関係のないストーリーなのである。ネットワーク犯罪とか、システム侵入とか、セキュリティ、そうインテリジェンスなものなんかじゃないのだ。ニセ・メールを出して、ウェブ・サイトからダウンロードした写真を元に偽造写真をパソコン上で作る、そんなセコいワン・シーンにしかネットが使われていないんだもの。それなのに「THE NET 2.0」なんてタイトルにしているのがバカっぽい。これのどこが「ネット」なんだかなぁ?
映画「ザ・インターネット 2 」
http://www.imdb.com/title/tt0449077/
映画「ザ・インターネット」って、ど〜いうつもりでこんなデタラメな邦題にしたのだろうか? 「ザ」ぢゃなくて「ジ・インターネット」だろ。
そ〜いえば、その昔、「ザ・ウルトラマン」ってのもあったよなぁ・・・。
私もイスタンブールには何度か行ったことがある。異国情緒のある素敵な街だ。観光にはオススメである。
トルコ人はとっても親切である。特に日本人には親切だ。トルコの街を歩いていると、「チャイ(お茶)を飲んでいきな」と誘われる事がよくある。商売人の誘いが多いけど、店に入ったからといって、無理やり物を売りつけようとはしない。
街中を歩いていると、「何処へ行くんだ?」と聞かれる事も多い。行き先を告げると、トルコ人は私と一緒に歩いて案内してくれる。トルコのことを教えくれて、そして目的地に着くと、彼らは安心して手を振って消えて行く。その引き際もすばらしいのである。ホント、トルコの人は親切だ。
イスタンブールの中心部には「グラン・バサール」と呼ばれているショッピング・エリアがある。そこで買い物をしながら店の人に私が日本人であることを話していると、店の人がいきなり、「バサールでゴザール!」と言ってきた。その店の人だけではなく、バサールの他の店の人も、私が日本人だとわかると「バサールでゴザール!」と言ってくるのだ。あちこちで「バサールでゴザール!」の声だ。こちらから「バサールでゴザール!」と声をかけると、あちらからも「バサールでゴザール!」の声が帰ってくる。まるで挨拶がわりだ。
そんなわけで、かなり「バサールでゴザール!」が浸透している。いったい誰が教えたのだろうか?
フランスのパリにある「パレ・デ・コングレ」っていうショッピング・モールでも、店員の自称・親日派(大阪の万博を見に行ったと言ってた)のおばちゃんから「バサールでゴザール!」って言われたことがあったなぁ。