映画嫌い (154)
2007年2月22日本日のデス映画は2006年の米国映画「不都合な真実 (An Inconvenient Truth)」である。先月から日本でも劇場公開されているようだ。
地球の環境問題、特に地球温暖化を扱ったドキュメンタリー映画である。
環境を破壊しちゃダメだとか、このまま地球を温暖化させちゃダメだとか、そのような主張は、それはそれで正しいし、それなりの説得力のある映像を見せていると思う。
ところが、映像に騙されてはダメだってことだ。実際は、かなり胡散臭い映画なのだ。科学的な根拠の中に数カ所、私はインチキを見つけてしまったんだもの。まるで映画界の「あるある大辞典」なのである。そのようなインチキで観客を騙そうとしているのか、あるいは制作者サイドがあのようなインチキを信じちゃっているのか、どちらかわからないけれど、その一部のインチキによって、映画全体の信用度がなくなってしまっているのだ。だから、本当にこの映画を信じていいものか?と思ってしまう。今後にこの映画を見る予定がある人は、科学的に誤りのある映画であるから全部を信用しないで見るようにおすすめする。どこがどのようにインチキなのか、どこがどのように非科学的なのかを見破る目で見てほしい。(どこがどのように間違っているのかはココに書かないので、各自でチェックしてみような)
で、この映画は、米国のクリントン政権の時の副大統領だったアル・ゴア氏が出演している事で注目されている。最近のゴア氏は環境問題の件で世界を講演して回っているようである。この映画が胡散臭いもうひとつの理由は、そんなゴア氏の政治的なプロパガンダ色が強くて、まるでゴア氏のプロモーション・フィルムのようになっているところにある。ゴア氏が副大統領だった時って、そんなに彼は環境問題に取り組んでいなかったじゃないか。前回の米国大統領選挙ではブッシュにわずかの差で敗北して大統領になれなかったゴア氏だけど、もしもゴア氏が選挙に勝って大統領になっていたとしても、ゴア大統領は環境問題に取組んでいなかっただろうにぃ。
ゴア氏は大統領になれなくて、それでこっち方面の活動に目覚めたのかのかも知れないけれど、環境問題で各国を講演してまわるるよりは、米国内での環境問題の啓蒙活動に重点を置くべきだろうになぁ。だって、米国が世界最悪の環境破壊国であり、その上に「京都議定書」に代表される数十の環境問題の国際条約のほとんどに米国は加盟しないで、国際協調性もなく勝手に環境破壊しまくっているっていう事実があるじゃないか。更には、莫大な魚類を食い尽して海洋環境を破壊しているクジラを、動物愛護のシンボルにしちゃって、手厚く保護しちゃっているではないか。米国ってそのようなデスな国なんだから、ゴア氏よ、まず自分の国からなんとかしろよな。
環境破壊しまくっている米国からこのような映画が出てくるってのは、強盗に入ってきた奴が「盗みは良くない」と言っているようなものだ。お前にそんな事を言われる筋合いはないぞ!ってな事なのである。そ〜いう意味で、この映画は果てしなくデスなのである。
映画「不都合な真実」
http://www.futsugou.jp/
ちなみに、世界各国を講演してまわっているゴア氏は、それで莫大な講演料を手にして、米国の某所に豪邸を建ててしまった。その豪邸で消費されているエネルギーは、米国の一般家庭の消費エネルギーの5倍だそうだ。こ〜いう奴にエコロジーを講演させていいのか?